エアバス(英:Airbus S.A.S.)とは、ヨーロッパの四カ国(フランス、ドイツ、イギリス、スペイン)に跨る航空機製造メーカーである。フランスのトゥルーズに本拠を構える。
設立当時の会社名はエアバス・インダストリー(Airbus Industrie)。
現在、アメリカのボーイング社と航空機市場を二分しており、大型から小型までのジェット旅客機はほぼこの二社による独占状態にある。
なお、日本の航空会社では日本航空(JAL)がA300-600を運航している他、全日本空輸(ANA)がA320を運航している。
1970年にフランスの「アエロスパシアル」と西ドイツ(現在のドイツ)の「ダイムラー・クライスラー・エアロスペース」の二社が、共同出資して設立。後にスペインの「コンスラクシオネス・アエロノーティカ」とイギリスの「ブリティッシュ・エアロスペース(BAe)」も出資することなり、4カ国に跨る体勢となった。
1972年にエアバス初の航空機である大型機A300の初飛行を行い、1974年から機体の引渡しを行った。(エアバスの設立前の1969年から、フランス、西ドイツ、イギリスの三カ国の間でA300の開発は行われていた。)しかし、発表当初は技術不足もあってかA300の売れ行きが悪かったため、エアバスは赤字を抱えることとなったが、フランスと西ドイツの両政府による公的資金援助を受けることで乗り切った。(A300自体は、後継機に使われた技術なども取り入れられた改良型であるA300-600が発表された。)
その後、中型機A310の開発を経て、1984年から開発を行った小型機A320が商業的にも大成功を収めるに至り、エアバスがアメリカのボーイング社と肩を並べるほどの航空機メーカーへの成長する契機となった。(A320を改良した航空機として、胴体の長さを変更したA318、A319、A321が派生している。)
1980年代後半からは中型機のA330や大型機A340の開発を行い、ボーイングの中型機B767や大型機B777と市場を二分することとなった。
2002年には、航空機史上初の総二階型の航空機である超大型機A380の開発を開始した。(2007年にシンガポール航空が一号機を受け取り、2009年現在は成田国際空港へA380が乗り入れている。)
2009年現在、ボーイングのB787を意識した中型機A350XWBの開発を行っている。(A350をA330をベースに開発しようとしたところ、航空会社からの反応が悪かったため、位置から設計しなおしたA350XWBを開発することに至った。)
2001年、フランス、ドイツ、スペインの出資会社が合併して「EADS」となったことで、EADSとBAeの二社が株を持つ体制となった。2006年にBAeが持っていた株を全てEADSが買い取ったことで、EADSの完全子会社となった。(ただし、BAeもエアバス製航空機の部品開発を2009年現在も続けている。)
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最終更新:2025/12/12(金) 03:00
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