エアバス 単語

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エアバス英:Airbus S.A.S.)とは、ヨーロッパの四カフランスドイツイギリススペイン)に跨る航空機製造メーカーである。フランストゥルーズに本拠を構える。

設立当時の会社名はエアバス・インダストリー(Airbus Industrie)。

概要

現在アメリカボーイング社と世界民間航空機市場を二分しており、大から小までのジェット旅客機はほぼこの二社による独占状態にある。

また、下のエアバス・ミリタリー社を通じてA310MRTTやA330MRTT(旅客機改造給油輸送機)、A400M(軍用輸送機)と言った軍用機も開発・生産している。

日本での運用状況

2021年12月現在日本航空会社におけるエアバス機は、ローカル線LCCを中心に、2010年代以降は大手航空会社でも導入が増えている。

総2階建て機A380は、成田ホノルル線専用機材として2019年から運航され、塗装も専用のものになっているが、COVID-19により使用路線は長期運休。そのため、現在は時折イベント運航に用いられている。

中・大機であるA350XWBは、日本航空(JAL)2019年から導入されている。同社発注としては初のエアバス機として話題となった。

機であるA320(ceo/neo)を導入している航空会社は、大手航空会社である全日本空輸(ANA)や北九州拠点とするスターフライヤーSFJ)の他、LCC格安航空会社)であるピーチアビエーション(APJ)とジェットスター・ジャパン(JJP)が挙げられ、ピーチ・アビエーションではバニラ・エア(VNL)より引き継いだ機体も含まれている。ANAでは長胴のA321(ceo/neo)も導入しており、ピーチ・アビエーションでもA321neoを導入予定となっている。

過去日本航空会社での導入例を挙げると、1981年東亜航空(TDA)が導入したA300日本初のエアバス機となり、日本エアシステム(JAS)、日本航空と引継がれた後、2011年5月末を以て引退

また、スカイマークはA3302014年6月から導入し、機であるA380の導入も計画していたが、経営悪化によって後者の導入は頓挫し、エアバスとの違約金問題に発展した。後のスカイマーク経営破綻により、A3302015年2月に運用が停止された。

エアアジアジャパン(WAJ)は2012年2013年運航の初代、2017年2020年運航の2代ともにA320(ceo)を導入していたが、いずれもどの機材が運航停止後にエアアジアグループを中心とした海外に売却されている。2代目会社はA320neoも導入予定だったが、導入前に運航停止になった。

その他にも、貨物輸送専用の航空会社で佐川急便下のギャラクシーエアラインズ(GXY)でも、A300-600Fが導入された。2008年ギャラクシーエアラインズは航空輸送の事業停止を行った。

歴史

1970年フランスの「アエロスパシアル」と西ドイツ現在ドイツ)の「ダイムラークライスラーエアロスペース」の二社が、共同出資して設立。後にスペインの「コンスラクシオネス・アエロノーティカ」とイギリスの「ブリティッシュエアロスペースBAe)」も出資することなり、4カに跨る体勢となった。

1972年にエアバス初の航空機である中機A300の初飛行を行い、1974年から機体の引渡しを行った。(エアバスの設立前の1969年から、フランス西ドイツイギリスの三カの間でA300開発は行われていた。)しかし、発表当初は技術不足もあってかA300の売れ行きが悪かったため、エアバスは赤字を抱えることとなったが、フランス西ドイツの両政府による的資金援助を受けることで乗り切った。(後に、他の機体に使われた技術なども取り入れられたA300自体の改良であるA300-600が発表された。)

その後、中機A310開発を経て、1984年から開発を行った小A320が商業的にも大成功を収めるに至り、エアバスがアメリカボーイングと肩を並べるほどの航空機メーカーへの成長する契機となった。(A320を元に作られた航空機として、胴体の長さを変更したA318、A319、A321生している。)

1980年代後半からは大機A330や大A340開発を行い、ボーイングの大B777市場を争うこととなった。(A330A340の違いは、A330は中・長距離運航に適合した二発機であるのに対し、A340は長距離運航を的とした四発機となっている。)

2001年フランスドイツスペインの出資会社が合併して「EADS」となったことで、EADSBAeの二社がを持つ体制となり、それに伴って社名も現在の物に変更された。(後の2006年に、BAeが持っていたを全てEADSが買い取ったことで、EADS子会社となった。ただし、BAeもエアバス製航空機の部品製造を2009年現在も続けている。)

2002年には、航空機史上初の総二階建て構造の航空機であるA380開発を開始した。(機であるボーイングB747シリーズは前方部の一部が二階建て構造であった。)2007年シンガポール航空A380一号機を受け取り、成田国際空港A380が乗り入れている。

2003年には、A310の軍用改造機であるA310MRTTが初飛行し、軍用機部門への参入を果たした。

2004年からはボーイングB787を意識した中・大機A350XWBの開発を行い、2014年に初引き渡しとなった(当初はA330ベースにA350開発しようとしたところ顧客である航空会社からの反応が悪かったため、初めから設計しなおしたA350XWBを改めて開発するに至った。)。同年以降、従来のA320ファミリーとA330に改良を加えたA320neoファミリー・A330neoも登場した(従来機もそれぞれA320ceoファミリー、A330ceoと改称)。

2018年からは、小ジェット機であるボンバルディアCシリーズの権利を譲り受け、A220として販売を開始している。

機体(民間航空機)

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