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エストニア

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基礎データ
正式名称 エストニア共和国
Republic of Estonia 
Eesti Vabariik
国歌 我が故国、我が誇りと喜び
国旗 エストニア国旗
公用語 エストニア語
首都 タリン
面積 45,226km2(世界第139位)
人口(’09) 約130万人(世界第153位)
通貨 クローン(EEK)→ユーロ

エストニア(Estonia)とは、ヨーロッパの北東に位置する国。リトアニアおよびラトビアとともに「バルト三国」を構成しているが、その中で最北に位置する。

概要

正式名称はエストニア共和国(エストニア語:Eesti Vabariik)。

九州・沖縄地方と同じくらいの国土面積に、岩手県と同程度の人口を持つ。年間平均気温は5℃程度。夏と冬の日照時間の差が激しい。

首都タリンの旧市街は世界遺産に登録されている。また、フィンランドから船で二時間程度なので、週末になるとフィンランドの人々が、物価のはるかに安いエストニアに来て買い物をしていくため、観光業なども盛んである。もちろん普通の観光国としても親しまれている。

簡単な歴史

民族エストニア人の祖先はウラル山脈からフィンランド湾周辺に移住し、周囲の人間を同化した人達であると考えられている。

その結果、バルト三国の主要言語のなかでエストニア語だけはウラル語族に属し、他のバルト国家をはじめ、ヨーロッパからインドにかけての多くの言語とは系統が違う。同系統の言語はフィンランド~スカンジナビアのフィン語サーミ語やハンガリーのマジャル語、ウラル山脈周辺やシベリア北部の諸言語である。

バルト地域はヨーロッパでも特にキリスト教化の最も遅れた地域で、13世紀にドイツ騎士団が剣による改宗を試みた結果、リトアニアはキリスト教を跳ね返し独自に統一、ラトビアとエストニア南部地域はローマ教皇直下の(つまり事実上独立した)騎士団領や司教領となるが、エストニア北部はドイツ人貴族が中心的な支配層のデンマークに属するエストラント公領となった。これが国家エストニアの原形である。その後エストラント公領はポーランド=リトアニア、スウェーデン、ロシア帝国と帰属が変遷する。スウェーデン時代は良い時代だったとされる。

ロシア帝国の崩壊に乗じて独立を宣言するが、独立派、ボリシェビキ派、ドイツ派の間で泥沼の戦いになる。一旦は安定した独立に成功するものの、39年のポーランド分割のついでにバルト三国まとめて仲良くソヴィエトによって"解放"され、ソヴィエト連邦の構成国家、エストニア・ソヴィエト社会主義共和国となる。

続く第二次大戦の独ソ戦ではドイツ北方軍集団と赤軍第一バルト戦線の戦闘地域となり、エストニアは対独抵抗運動や対独協力者などが入り乱れることになった。なお、戦後東側における対独協力者の処遇は土の下かシベリアと相場が決まっておりエストニアもそうであったが、現在ではドイツ側で解放者である赤軍と戦った者はエストニアの独立のために戦った勇士として扱われている。

1991年に正式にソ連から独立しエストニア共和国となる。2004年にEUに加盟した。

経済と国際関係

東欧では最も経済が自由化され、IT技術が発展している国で、ブロードバンドの人口カバー率は100%。これは、エストニア政府が公共機関の全ての情報をオンラインで公開することを法律で定め、市民がアクセスできるようにネット環境を整備したため。スカイプを初めとするIT企業の開発拠点がおかれている事や、世界初のインターネットでの国政選挙投票が行われた国としても有名。現在90%を超える人がオンラインで確定申告するなど、デジタルの浸透率が高い。通称「eストニア」。それに加えて、法人税を年々引き下げ最終的には無くすという方針のため、海外の企業が多く移転し外貨を稼いでいる。その影響で、バルト三国の優等生と称されていたが、基盤となる産業がないため海外に影響を受けやすく、金融危機の影響で近年はその勢いが落ちており、2009年のGDP成長率は-10%程度になると見込まれている。また、出生率も低く人口も減少しているようだ。

独立初期から西側に接近し、ロシアとの関係は基本的に冷えている。ロシアとの間には長く領土問題を抱えていたが、2014年、EU、NATOの圧力から領有権主張を取り下げ、ロシアとの国境がようやく確定した。

多くのロシア系住民を抱えており、26%程度がロシア系住人である。ラトビアと同様、独立時に併合以前の国籍者だけに国籍を与え、さらにエストニア語の習得を国籍取得要件にしているためロシア系住民を中心に無国籍者が存在する(7%程)。またロシア国籍の住民も7%程存在する。一応、ソ連崩壊時の条約では双方が自由に国籍取得できるようにすることになっているが、エストニア系住民のロシア系入植者に対する反感、ロシアに対する危機感は根強い。2007年にはソ連戦勝記念の像を郊外に移したことが発端でロシア系住民による暴動に発展、このときロシアから官庁や金融機関へのサイバー攻撃がおこなわれた。

一方、フィンランドとは言語的、距離的な近さから交流は深いロシア被害者の会。国歌は同じ曲(微妙に違うが)である。

平均月収は日本円で5万円から10万円ぐらい。首都タリンの物価は日本とあまり変わらない。そのため、共働きの世帯が多い(と、エストニアのおばちゃんが言ってた)。バルト三国の中では経済が比較的安定しているため、真っ先にユーロが導入された(本当はもう少し前のはずだったのだが、リーマンショックやらなんやらで延期されていた)。

宗教的にはEU内でも特に信仰が薄い地域で、半数は無宗教。ロシア系住民の正教徒やルター派が多い。神を信じる人は16%しかいないが何らかの精霊の存在を信じる人は半数ほどいる模様。

著名なエストニア人

  • 把瑠都凱斗(力士)

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