キャメルケース

キャメルケース・スネークケースとは、プログラミングにおける命名規則の流儀である。

概要

背景

一般的なプログラミング言語において、スペースは文法的区切りに用いられるため、"camel case"のように間にスペースをもつものを一つの単語・識別子(名前・変数名)として用いることはできない。

シェルやコマンドプロンプトではスペースを含んだファイル名を引用符で囲むという回避策があるので、ファイル名にスペースを用いることができる。しかし、対応してないソフトウェアで誤動作を起こす可能性があったり、引用符という回避策がなくてファイル名にスペースを用いることができなかった時代の名残があったりして、スペースを含んだファイル名は避けられる傾向にある。

次に区切り文字として使われそうなものとして、snake-caseのようにハイフン(マイナス記号)を用いることが考えられるが、マイナス記号はプログラミング言語では当然引き算に使うので、大抵のプログラミング言語では識別子での使用を禁止している。コマンドラインでもマイナス記号は -h などオプションを示すために用いられるため、やはり避けられる傾向にある。

全角スペースがあるじゃないか。文字列としてはともかく、識別子に使うのはASCIIで定義されている英数字と記号のみというのが常識な時代の話である。

そこで出てきたのが、キャメルケースやスネークケースといった、コンピューターに優しく、人にもそれなりに優しい命名規則である。C言語やC++の時代には個人ごとあるいは会社ごとに流儀が違って混乱があったことの反省からか、Java以降の言語には文法上強制まではされないものの、言語仕様上の推奨として規定されることが増えてきた。

UTF-8に対応している後発のプログラミング言語では識別子に日本語などの非ASCII文字を使用可能な言語も多いが、実際に識別子に用いる人は稀である。

キャメルケース

ASCIIにはアルファベットの大文字と小文字があることを利用してcamelCaseのように単語の先頭を大文字にして区切りを示すキャメルケースである。

先頭の文字まで大文字にするのがUpperCamelCase、先頭は小文字にするのがlowerCamelCaseである。

言語の公式が推奨している代表的な言語としてはJavaなどがある。

UpperCamelCaseではラクダは右を向いているような気がするが、出典は見つけられなかった。lowerCamelCaseにおいて、ラクダが右を向いているのか左を向いているのかは定かではない。

スネークケース

アンダースコアはASCIIで定義されているので、snake_caseのようにハイフンやスペースの代わりにアンダースコアを用いる方式をスネークケースという。

言語の公式が推奨している主要な言語としてRuby, Pythonなどがある。

snake_caseの蛇は左右どちらを(ry

関連項目

• 識別子 / 名前空間 / 名前
• 大文字 / 小文字 / ASCII
• ホワイトスペース(半角スペース) / マイナス記号 / アンダースコア
• Java / C# / プログラミング言語
• シェル / コマンドプロンプト / CUI
• UTF-8 / 日本語
• ハンガリアン記法
• ラクダ / スネーク
• プログラミング関連用語の一覧