サイレントマジョリティとは「物言わぬ多数派」の意味であり、積極的に発言はしないが多数派である者を指す。
本当は少数派の人間が多数派を名乗りたくて使う場合もある。
反対の意味の言葉としてノイジーマイノリティ(ラウドマイノリティ)という言葉がある。こちらの意味は「声が大きい少数派」で本来少数派だが声が大きいので多数派に見えるということである。
元はアメリカのニクソン大統領が演説で用いた政治的な用語であるが、
ネット上ではとある毎日新聞の記事のほうが有名である。(後述)
事は2006年10月31日に毎日新聞サイト 「MSN毎日インタラクティブ」 に掲載された作家の石田衣良のコラム、「石田衣良の白黒つけます!!」 において掲載された 「中国、韓国と仲良くした方がいい? しなくてもいい?」のアンケート結果にて起きた。
二者択一のアンケートで「日本は中国や韓国と仲良くすべきか、そうでないか」 を募ったところ、「しなくてもいい」 という意見が全体の過半数を大きく超え、その結果をうけての記事の一部がこれである。
ふー、びっくりした。
うーん、今回は簡単だとぼくは思っていた。
だって、中国と韓国はおとなりの国だものね。これからもずっとつきあっていかなければなら
ないのだ。この質問のこたえなんて考えるまでもない。けれど、最近の東アジア情勢を、みん
ながどんなふうに感じているのか、それが探りたくてこのテーマにしたのだ。
するとあらら、不思議。寄せられたのは厳しい反韓国・反中国のメールばかりだった。なぜな
のかしらん? というわけで、今回は多数を占める「しなくていい」派からいってみよう。
「近隣国と友好関係をつくるのは『望ましい』ことであって、『なすべき』ことではない」(住所不明・匿名さん)。
「都合のよいときだけ、新時代にむけて新しい関係をといいながら、なにか起きると過去の清
算だ、教科書問題だという国となぜつきあわなければならないのか?」(大阪市都島区・嫌人さん)。
「隣国とは仲良くしたほうがいいに決まっているが、日本側から頭をさげてまで仲良くする必要はない」(海外在住・匿名さん)。
「友情ごっこのような関係ならいらない。中国・韓国とは必要があれば協力し、なければ距離をおくくらいでちょうどいい」(北海道旭川市・優子さん)。
ふー、びっくりした。でも、反対派の意見はほぼ一点に集中している。
中国や韓国は反日だから、仲良くする必要はないというもの。それ、ほんとなのかなあ。
今回のこたえは数字のうえでは「しなくていい」派が圧倒的だったけれど、
応募しなかった多数のサイレントマジョリティを考慮にいれて決定させてもらいます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中国・韓国とは仲良くしたほうがいい。
このように、アンケート結果をひっくり返した無理矢理な結論と、「ふー、びっくりした」「サイレントマジョリティ」等の言い回しがウケて、一時期「祭り」となった。2chのガイドライン板に「サイレントマジョリティを考慮に入れるガイドライン」が作られ、記事の改編ネタも多く作られた。また、「サイレント魔女リティ」など擬人化された萌えキャラまで登場する始末だった。さらにはそのサイレント魔女リティが地上波のアニメに出演するまでになった。
これにより、ネット上でサイレントマジョリティの語を使うときは、このネタが意識されている場合も多い。
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最終更新:2025/12/11(木) 21:00
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