ザクタンクとは (ザクタンクとは) [単語記事]

ザクタンク(MS-06V)は、MSVにて発表された出オチモビルスーツである。

概要

「マゼラアタックが余ったな」
「技官、マゼラトップを改造してキャノン砲にしてザクに持たせてはいかがでしょう」
「なるほど、しかしそうなるとマゼラベースが余るな」
「技官、いっそザクの上半身をマゼラベースとくっつけてはいかがでしょう」
「ビッグアイデア！」

……などというやりとりは無かったと思うが、そんなやりとりがあったとしか思えないチグハグな外見である。
マゼラベースに、所々パーツを替えられたザクの体が乗っている。
現地改修機というイメージの強い機体なので、そのデザインにも個体差がある。
上半身のザク自体、ザクIIのものを使うこともあれば旧ザクのものを使っていることもあり、バラバラである。

戦闘には全く向いていない。
そもそも武装がせいぜいマゼラベースに申し訳程度に付いている機関砲ぐらいのものしかない。
ガンキャノンに対するザクキャノンと違って、ガンタンクとは戦闘力が違いすぎる。

ところがザクタンクが駄目な機体かというとそうではない。
戦いに向いていないだけで作業用としては非常に評価が高く、各所で活用された機体である。
何しろ現地改修機(＝正式な生産ラインの元で生まれていない)にも関わらず形式番号が振られているのだ。
裏では相当な数が作られたのではないかと思われる。

MSVのプラモのパッケージはジオンが作成したイメージビデオの一場面という設定である。
ナレーションでは『ザクタンクは制圧した地球でのジオンの新しい国づくりの切り札である』と紹介されていたらしい。

明日にも使えるザクタンク知識

先述の通り、戦闘能力は無いに等しい。その為、戦闘が華である多くのゲームでは基本的にヘッポコ扱いである。特にGジェネシリーズでは戦闘機と戦って勝てるかも怪しいことが多く、最弱MSの筆頭となっている。
あまりに戦闘力が無さ過ぎると存在意義が無くなってしまうからか、ギレンの野望シリーズ等ではキャノン砲を担いで一応最低限の戦闘ほどは出来るようにしてある。最近のゲームではこちらのバージョンの登場の方が多い？
ザクタンクの中でも特に有名な機体は、独自の形式番号(MS-06V-6)まで持っている『グリーンマカク』という深緑の機体。ジャブロー攻略を視野に入れた機体で、密林に配属され、自慢のキャタピラで森林をベキベキと薙ぎ倒しながら突き進み、後続機の通り道を作るのである。おお、なんか想像するとパワフルで意外とカッコいいぞ、ザクタンクのくせに。
また、近年MSV-Rにおいて左腕を2連装マシンガンに換装した武闘派ザクタンクの『ワイルドボア』という機体も紹介された。こちらも独自の形式番号を持っている(MS-06V-8)。
鹵獲機がジャブローで再利用されているという設定でZガンダム本編にも登場したことは有名。この印象が強かったのか、ガンダムウォーではなんと初出の勢力が『黒(Z期の連邦・ティターンズに相当)』扱いであった。『緑(ジオンに相当)』のザクタンクが登場するのは、それから8年も経ってから。
第08MS小隊にも登場。アームがゴッツい個体で、エレドアさんとミケルが乗っていた。
MSVのザク仲間であるザクキャノンやザクマインレイヤーにMG化で出し抜かれた。もっとも、MSVとして出たプラモのザクタンクもそこそこ出来が良いし、色プラじゃないけどカラーリングの関係で塗装も楽なので接着剤キット初心者にオススメ。
MSVのプラモと、同縮尺のマゼラアタックのプラモを並べてみると、マゼラベースの大きさが全く違うことが分かる。この縮尺の問題は大きな謎として幾多のジオニストに語り継がれているとかいないとか。