ジョーカー 許されざる捜査官 単語


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ジョーカーユルサレザルソウサカン

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― 真犯人よ、闇に消えろ! ―

お前に明日は来ない!!

ジョーカー 許されざる捜査官とは、フジテレビ系列で2010年7月13日から9月14日にかけて放送された火曜刑事ドラマである。話数カウントは「CRIME ○」。最終回の翌週にはCRIME the 1stとして伊達最初の事件と最終回のその後を描いた特別編が放送された。

この概要、天使か悪魔か

堺雅人の地上波ゴールデンテレビドラマ初主演作品である。
本作を「堺雅人のドラマ初主演」とする資料も多数あるが、厳密には日本テレビの「shin-D」という深夜ドラマの「ア・オ・ゾ・ラ・マ・ー・ジ・ャ・ン」やゴールデンタイムでもフジテレビの「世にも奇妙な物語」の一話「フラッシュバック」で既に主演を果たしている(なお、映画では既に何作も主役を演じている)。

内容は「仏の伊達さん」とあだ名される伊達一義がもう一つの夜の顔である「闇の制裁人」として法から逃れた凶悪犯に『神隠し』と称する裁きを加えるというもの。

放送当時からν速民などから「現代の必殺仕事人」として認定を受け、実際にスタッフも必殺シリーズの現代版を目指して製作したらしい。
後の半沢直樹にも通ずる嫌味ったらしい凶悪犯が逮捕されないモヤモヤ感、そしてそうした視聴者(と劇中の刑事たち)の鬱憤を一挙に成敗する終盤の伊達のストイックな姿勢がウケて実況なども大いに盛り上がった。

基本的には一話完結でその話で制裁を受けた犯罪者が後の話で登場したりすることはないが、第一回から最終回まで伊達の過去やかつてコンビを組んでいた夏樹の死の真相、三上ら協力者の正体といった謎や伏線が張られ、ラストが近づくにつれ徐々にそれらが明るみになる構成になっている。

最終回間際にはこのドラマのタイトルであるJOKERの由来についても触れられるが、このJOKERについては巨大な闇として、まだ多くの謎が残されたまま続編への含みを持たせる終わり方となっている。筆者を含め続編製作を心待ちにしている人も多いとか。割とマジでパート2マダー? 製作希望!

なお、本作の後に作られた同じ堺雅人主演の『リーガル・ハイ』とは若干繋がりがあり、本作に登場する「BAR MIKAMI」やラーメン屋がリーガルにも登場している。だから早く続編を!

リーガルには東京中央銀行も存在するようなので、もしかするとあの世界では半沢直樹が不正を暴いた銀行員が古美門研介に頼んで無罪放免になり、それを夜の闇で伊達一義が裁く、なんてことがあるのかもしれない。

主な登場人物

伊達一義 演:堺雅人
このドラマの主人公。常にどこか物悲しい笑顔を浮かべる。昼間はナイフを持った弱っちいおっさんにも敗北して失禁するようなへっぽこ刑事と思われており、捜査会議にもまじめに参加せず、定時に帰宅してしまうことも多い。
その真面目で誠実穏やかな人柄から「仏の伊達さん」と呼ばれている。
しかし、その実頭はかなりキレる模様でほんの僅かな手がかりから真犯人を割り出し、状況さえ許せば逮捕可能な段階にまで犯人を追い込むことも少なくない。
だが、手がけた事件の多くは権力によるもみ消しや状況証拠のみで不起訴として処理されてしまうなどの扱いとなり、本来の手腕を評価されない不遇な面も持つ。
被害者遺族に対しては真摯に向き合い、時には自ら犯人へ制裁を加えようとする遺族を咎めることも。

こうした刑事としての顔の一方で、夜になるとラーメンか苺ミルクを啜った後にダークな衣装に身を包み
法を逃れた凶悪犯へ裁きを加える闇の制裁人として冷徹なまでの鉄槌を下す。
夜の伊達は昼間とはまるで逆の人間で、たとえ相手が改造銃を持って武装していようが、錯乱して襲いかかろうが容赦はなく、鋭い眼光とともに相手を追い詰める。
この制裁は巷では『神隠し』と呼ばれ、一般にも比較的知れ渡っている模様。
真犯人と対峙し、引き金を引く際のキメ台詞は『お前に明日は来ない』
伊達自身は『神隠し』を正義とは語っておらず、あくまで「被害遺族の救済」として行っているに過ぎない。
劇中の台詞からもそれは伺え、このドラマのタイトルでもある「許されざる存在」である自覚はあるようだ。
犯人に対してはどんな凶悪犯でも『殺してはいけない』『被害者と同じ苦しみを未来永劫味わうべきだ』
としており、神隠しに使用する銃弾は麻酔弾。稀に関節技で意識を落とすことも。
終盤で神隠しの起源が明らかとなるが、三上の「神隠しをやめるべきではない」という言葉を受け、久遠らと共に現在でもそのジレンマに苦しみつつも行為を続けていると思われる。

宮城あすか 演:杏
ヒロイン。伊達の相棒として強行犯係4班へ赴任した新人女性刑事。正義感が強く、犯罪者が野放しにされる現実をよしとは思わず、時として激しく上司や伊達と衝突することもある。時として人質となったり、容疑者の善意を信用しきってしまったりといった部分もあるが、徐々に伊達の捜査方針にも感化されていく。
警察官になった目的は、生前伊達とコンビを組んでいた兄・夏樹の死の真相を明らかにし、真犯人を自らの手で逮捕するということであった。冴子と情報を共有し、その核心に徐々に触れていくもののその背後には巨大な闇が潜んでいた。
久遠健志 演:錦戸亮
鑑識課の問題児。事件現場には大抵二日酔いで現れ、毎度のごとくゲロ吐きしながら登場する。
酒と女を好み、アロハシャツを着ている軟派な男。事件の解決には手段を選ばない節があり、容疑者に暴行を加えたり、盗聴や盗撮といった違法捜査スレスレのことも行っていた。
2話目にして早くも伊達の秘密を知り(1話目ラストでもそれとなく気づいてはいるが)
伊達に付きまとうようになるが、「君は俺とは違う」との言葉で、独断で犯罪者を裁く強硬手段に出る。
危うくこの時被疑者を殺害しかけるが、「終わりのない苦しみを味わわせなければならない」という神隠しのルールを聞き、同じ苦しみを共有する伊達に仲間として認められる。初仕事は遺族へ被害者の預金通帳を届けることだった。
その後も「神隠し」についてはなぜ犯罪者を生かしておくのかを理解せず「単なる正義の制裁」程度にしか考えていなかったが、自身を虐待していた家族の一件を経て「法で裁ける者は法で裁く」ルールを教えられ、人間が人間を裁くことの重みを理解してゆく。
三上国治 演:大杉漣
伊達と冴子の通う飲み屋「BAR MIKAMI」のマスター。元刑事。
伊達にとって最大の理解者にして恩人でもあり、また家族とも言える存在だった。
その正体は伊達と共に「神隠し」を行ってきた共犯者でもあり、元々「神隠し」は三上が行っていたものであった。
終盤ではさらに衝撃的な事実が明らかになるが、ネタバレになるためここでは割愛する。
片桐冴子 演:りょう
伊達の元恋人にして現在はルポライター。彼女も元刑事で、あすかの兄・夏樹とも親しかった。
警官時代から「神隠し」について知っていたらしく、その正体を探っていくが・・・
井筒将明 演:鹿賀丈史
伊達やあすかの上司。警捜査一課課長の警視正。伊達の警察官としての師匠であり、捜査のイロハを教え込んだ人物。かつてはあすかの兄・夏樹の上司でもあった。
自身の立場に限界があることは感じており、上層部の虚偽データに怒りを露わにすることもあるが、基本的には「お上には逆らうな」というスタンスである。
過去に警察内部の不正を暴こうとしたことがあったが、この事件こそがこの物語全体のキーを握っている。

雑記

  • 平均視聴率は14.2%と比較的好評で、このクールでは「ホタルノヒカリ2」に次ぐ数値だった(CX系ではトップ)。この数値は後に堺が主演した「リーガル・ハイ(第1シリーズ)」を実は2%ほど上回っている
  • 後のリーガルや「半沢直樹」の影に隠れがちな作品ではあるものの、当時は堺雅人の代表作として認知されており、リーガルが始まるまではドラマでは山南敬助を演じた「新選組!」、そのほかの主演、助演作では「クライマーズ・ハイ」「ジェネラル・ルージュの凱旋(映画版)」「南極料理人」「武士の家計簿」などと並び、紹介されることもあった。
  • 本作で堺は第66回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演男優賞を受賞。過去に助演で受賞経験はあったものの、主演での受賞はこの時が当然初。後の活躍がこの当時から期待されていたことが伺える。
  • フジテレビにおける堺のテーマ曲がRIP SLYMEとなった最初の作品でもあり、後のリーガルでもRIPが主題歌を担当している。
  • 2013年に入って「半沢直樹」の最終回前後や「リーガルハイ」の第2シーズン開始直後などに「堺雅人主演作品」として再放送する地域が多数存在した。それらの比較的良好な時間帯も手伝ってか再評価されつつある。

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関連項目に明日は来ない!

  • リーガル・ハイ
  • 半沢直樹
  • 必殺仕事人
  • 未解決事件

この作品はフィクションです。

登場する個人・団体・施設名等は架空のものであり

あくまで創作に過ぎません。しかし――


これをただの作り話と受け取るか、現代の闇と捉えるかは貴方に委ねます。

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