スタンド(ジョジョの奇妙な冒険) 単語


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スタンド

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スタンドとは、人間など生物の精神力を具現化したものである。幽波紋(ゆうはもん・スタンド)とも書く。

概要

漫画『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する、超能力の概念。人間(または動物、生物)の生命エネルギーと精神的エネルギーがキャラクターのデザインとなって現れる表現を「スタンド」として呼んでいる。

ジョセフ・ジョースター曰くそばに立つ(Stand by me)者という意味からスタンドと呼ぶ。
第7部ではマウンテン・ティムにより(困難に)立ち向かう(Stand up to)もののスタンドであると新しく設定された。

発音的には「Stand」の発音からガソリンスタンドの「スタンド」と同じ発音(ス→タ↑ン↓ド→)
と思われるが実際はス→タ→ン→ド→の方が発音しやすい。
音声媒体では前者になっていることが多いが、作者が後者の発音をすることもありそんなに拘りはないらしい。

スタンド能力を持つ者を、『スタンド使い』と呼ぶ。

スタンドのルール

スタンドには、次のようなルールが存在する。基本的にそのルールに従うが、例外も存在する。

  1. スタンドは1人につき1体のみ。
    文字通り、1人のスタンド使いが2体以上の異なるスタンドを持つ事はない。ただし群体型のスタンドは複数個体すべて合わせて「スタンド1体」となるため、見かけ上は複数のスタンドを操るように見える。
    またスタンドは本人の個性や特技が反映されるため、基本的に一つの特殊能力しか持てない。同じ部類に属する発展的な能力を別途持つ事はあり得る(例:キラークイーンの第1~第3の爆弾)が、性質の異なる能力を持つことはない。
    また、まったく同じスタンド能力はこの世に二つも存在しない。似たようなスタンド能力は存在する。
    スタンドが大きく成長し形状変化したことで、擬似的に複数のスタンドを持っているかのような状態になることもある(康一のエコーズACT1~ACT3)。
    【例外】他のスタンド能力を奪うスタンド能力であれば、1人で二つ以上のスタンド能力を有する事が出来る(ホワイトスネイクなど)。また、本体を移し替えるスタンド能力であれば二つ以上の能力を有する事にもなる(チープ・トリックなど)。
  2. スタンドは本体であるスタンド使いの意思で動く。
    スタンドは本体の精神力そのものであり、闘おうとする本能や身を守ろうとする気持ちに反応して動かされる。
    スタンドが発現したばかりで本体が動かし方を理解していない場合や精神力が低下したり本体と無理矢理引き離されたりした場合は本体の意識がスタンドを操りきれなくなり暴走してしまうこともある。
    【例外】自動操縦型のスタンドは本体の意識と関係なく動く事が可能。スタンド能力が自我を持ち、本体との意志疎通を図る場合もある(エコーズACT3、セックス・ピストルズなど)。また、最初から本体の意思と関係なく一人歩きしたスタンドもある(スーパーフライ、ローリング・ストーン(ズ)など)。
  3. スタンドはスタンドを持つ者にしか見る事は出来ない。
    スタンド能力は同じくスタンド能力を持つ物にしか見る事は出来ない。能力を持たずとも、スタンドの才能がある者ならば見る事が出来るようになり、スタンドの才能を開花させることもある。
    【例外】スタンド能力が本体の肉体の一部であるもの(ストレイ・キャット、フー・ファイターズなど)や、実在する物体と同化して発現するスタンドならば、普通の人にも見る事が出来る(ストレングスなど)。
  4. スタンドにはスタンドでしか触れる事は出来ない。
    スタンドからは物体への透過・不透過を調節して干渉できるが、スタンドには同じくスタンドでしか触れる事は出来ない。つまり、スタンドへはスタンドでしか攻撃できない。
    【例外】スタンドが実体化したものと一体となっていれば、見る事と同様触ることもできる。
  5. スタンドが傷つくと、本体も同様に傷つく。
    スタンドは本体の精神力そのものであり、スタンドが傷つくことは本体が傷つくことである。基本的にスタンドと同じ箇所にダメージが帰ってくる。
    【例外】道具の形をしたスタンド(エンペラーなど)や、本体の意思が切り離された自動操縦のスタンド(ヨーヨーマッなど)はダメージが返ってくることはない。また、非常に数が多い群体型のスタンドは1体や2体程度ならば破壊されても本体に跳ね返るダメージが小さすぎて、ダメージが返っている描写が確認できないものもある(ハーヴェストなど)。
  6. スタンド使いが死ねば、その本人のスタンドも消滅する。
    その又逆も然り。スタンドが傷つけば本体も傷つくルールの延長線上にある。
    【例外】本体の強い意志や恨みのエネルギーで、本体が死んでもスタンドのみが生きてる場合もある(アヌビス神など)。本体が死んでから発動するスタンドもある(ノトーリアスB.I.G)。
  7. スタンドの力の強さと本体からの距離は反比例する。
    射程距離
  8. スタンド能力は本体によっては成長する。
    スタンド使いの精神の成長により、スタンドは成長する場合もある。もともと備わっていたスタンド能力に付け備わる形であるため、今までとかけ離れた能力に変わる事は基本的にない。スタンドの像も変わる場合があるが、基本的に一つの能力しか発動できない。
    【例外】弓と矢によるレクイエム化(ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムなど)や、緑色の赤ちゃんとの融合によるスタンドの成長(メイド・イン・ヘブンなど)は、本体の精神の成長とは違うため今までのスタンドとはかけ離れた能力を持つことになる。
  9. スタンド使いはスタンド使いにひかれ合う。
    スタンド能力を持つ者同士は、何かの運命の力かお互いを引き合う運命にある。スタンドが目覚めていない者でも才能がある者ならば徐々にスタンド能力を目覚めさせることになる。 

なお作中で承太郎が「スタンド使いはタバコの煙を吸うと鼻の頭に血管が浮き出る」と言った事があるが、これは敵のスタンド使いを見つけ出すためにかけたカマであり、実際はただの嘘である。

スタンド使いになるには

  • 「弓と矢」で射抜かれる。
    第3~5部に登場するスタンド使いは大半がこれによるものである。ただし素質を持っている者でないと死んでしまう。4部では人が矢を選ぶのでは無く、矢が人を選ぶような描写があり、素質を持つ者が近くにいれば矢が勝手にその者のいる方向を向く描写があった。
    スタンドを持つ素質さえあれば、例え致命傷に思えるような射られ方をしても死ぬ事が無く、また人間以外の動物でも同様である。しかし素質の無い者が矢に射抜かれると必ず死ぬのかと言うとそうではなく、第4部にて広瀬康一が矢に射抜かれたがスタンドの才能が無かったために死の危険に瀕したが、クレイジー・ダイヤモンドの治療により一命を取り止めている。結果、康一はスタンド能力を身に着けており、この点からすると「素質」とは単に矢に射抜かれても死なない素質で、スタンド能力自体は矢に射抜かれさえすれば必ず身に付けられるものと思われる。
    なお「射抜かれる」とは言うものの矢じりの欠片で軽く傷つけた程度でも条件を満たすらしく、第6部で空条徐倫は指先を少し突き刺しただけでスタンドを発現した。
  • 「悪魔の手のひら」と呼ばれる場所へ行く。
    「矢」の材質である隕石が落下した場所と言われる。そのため条件などは「矢」とほぼ同じであり、素質の無い者は行っても死ぬだけである。
  • 生まれつき。あるいは才能や技術、個性の延長。
    特に強い素質を持つときっかけを待たずに発現するのか、それとも低い確率でランダムにこういう者が現れるのかは不明。花京院典明やアヴドゥルなどがこれにあたる。
    また個人のもつ才能や技術、個性が、特殊能力とも呼べる次元に近づいたとき、スタンドのような形をとる場合がある。作中で明言されたケースは少ないが、4部杜王町の住民や6部のケンゾーなどがこれに当たると考えられる。
  • 近親者に強いスタンド使いが居る(現れる)。
    親がスタンド使いである場合にそれが遺伝する事でスタンド使いの子供が生まれつきスタンド使いである場合と、血縁者の誰かが後天的にスタンド使いになる事によって連鎖的にスタンド能力が発現する場合がある。特に後者はDIOが「矢」によってスタンド能力を身につけたことによって、承太郎やジョセフを初めとしたジョースター家にスタンドが一斉に発現し、第3部のストーリーの根幹となる。
    空条ホリィのように本体の闘争本能などが弱い場合、逆にスタンドによって生命を脅かされる。このケースでは発生源の死によって解放される模様。

また、一時的に身につける方法として

  • 大柳賢のスタンド、ボーイ・II・マンの能力で相手のスタンドを奪う
  • プッチ神父のスタンド、ホワイトスネイクのDISCを頭に挿入する
  • 聖なる遺体を体に取り込む

などがある。ただしプッチ神父のホワイトスネイクのDISCはそのスタンドの素質がある者でないと入れても強制的に出てしまう。

聖なる遺体を取り込んだ場合その人物に見合ったスタンドが発現するが矢やDISC同様スタンドの才能が無い者は取り込む事が出来ない。矢同様遺体の近くに素質が有る者が居ると、遺体自体がその者に引き寄せられる場面があるが、引き寄せられた遺体は素質のある者の意思に関係なく融合する場面がある。
個人によって融合した時の感覚に違いがあるらしく、ジョニィ・ジョースターは脊髄と融合した時に気分が悪くなり、ジャイロ・ツェペリは眼球と融合した時にもがき苦しんだが、アクセル・ROは身を清められるような幸福な感覚を味わっている。

スタンド能力の発生源なので遺体を体から分離させたり分離させられるとスタンドが使えなくなるが遺体無しでもスタンド能力を使える者も稀に存在する。

スタンドのタイプ

作中では主にスタンドは3つの分類に分けられる。もちろんスタンドによっては例外も存在する。

近距離パワー型

本体より離れて攻撃できないが、破壊力・スピード、精密操作性いずれも高い能力を持つ。
その性質上、近距離でこそその実力が発揮できるため、面と向かって立ち向かう必要がある。
基本的に本体と視界を共有しているので本体の目の届かない所では闘えないものもある。
策や術を使わない『正統派スタンド』はこれに当たる。比較的人型をとるスタンドが多く、手で触れたり拳で殴ることで特殊能力を発揮するものが多い。

遠隔操作型

本体より離れて動かすことのできるスタンド。
本体の知覚をサポートする能力が付随しているケースが多く、回避能力や索敵能力に優れる傾向にある。
本体は隠れて攻撃している場合が多い。
射程距離が長い分、パワー、あるいは精密操作性が犠牲になっているケースが多い(前者はこのタイプの多くに該当、後者の例はエアロスミスなど)。
しかし特定条件下で近距離パワー型に匹敵する力を発揮出来る能力を持ったものもある(例:レッド・ホット・チリ・ペッパー)。

遠隔自動操縦型

スタンドがある条件に沿って自動攻撃するスタンド。
自身の意志で攻撃を始めたりやめさせたり、スタンドの置かれている状況が本体に把握できないなどの小回りが効かない分、遠隔操作型のような射程距離を持ち(と言うよりも射程距離自体存在しない場合が多い)、パワーも高いと言った特徴を持つ。

なお本体の意志と切り離されている関係上、「スタンドが傷つくと本体も傷つく」のルールに縛られないスタンドが多い。中には完全に倒されてしまっても、発動条件を満たすたびに何度でも復活するものもある。

スタンドの形

基本的には人型であるが、中には本体自身に能力として取り憑くもの(形として現れない)、 スライムのような形、拳銃、本、霧など様々である。

射程距離

スタンドには射程距離が存在する。一般的にパワーが強ければ射程距離は短く(2~3メートル程度)、パワーが弱ければ距離は長くなる(50メートルとか)。
ただし例外は多数存在しており、

  • 「夢の世界の中」などの限られた条件下でのみ活動出来るスタンド(デス・サーティーンなど)
  • 「鏡の世界の中」などの特定条件下で射程距離が伸びるスタンド(マン・イン・ザ・ミラーなど)
  • パワーの強さを他の何かに依存しているスタンド(レッド・ホット・チリ・ペッパーなど)
  • 予め決められた一定の条件に従ってのみ行動する、自動操縦型のスタンド(ブラック・サバスなど)

このような特徴を持つスタンドは「パワーと射程距離は反比例する」と言う条件から逸脱している事が多い。
要するに汎用性と引き換えにしているかどうかと言う感じ。

個別記事のあるスタンド

3部

  • スタープラチナ
  • マジシャンズレッド
  • ハーミットパープル
  • ハイエロファントグリーン
  • タワーオブグレー
  • シルバーチャリオッツ
  • ダークブルームーン
  • ジャッジメント
  • ハイプリエステス
  • ザ・フール
  • アヌビス神
  • ザ・ワールド

4部

  • ザ・ハンド
  • チープ・トリック
  • キラークイーン / バイツァ・ダスト

5部

  • ゴールド・エクスペリエンス
  • パープル・ヘイズ
  • ホワイト・アルバム
  • オアシス(スタンド)
  • ノトーリアス・B・I・G
  • キングクリムゾン
  • シルバーチャリオッツレクイエム
  • ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム

6部

  • グーグードールズ
  • プラネット・ウェイブス
  • ヨーヨーマッ
  • メイド・イン・ヘブン

7部

  • マンダム
  • TATOO YOU!
  • D4C

登場人物記事に解説があるスタンド

3部

  • エボニーデビル / 呪いのデーボ
  • イエロー・テンパランス / ラバーソール
  • 女帝 / ネーナ(ジョジョ)
  • 恋人 / 鋼入りのダン
  • 死神13 / マニッシュ・ボーイ
  • 吊られた男 / J・ガイル
  • エンペラー / ホル・ホース
  • 運命の車輪 / ズィー・ズィー
  • ジャスティス / エンヤ婆
  • 太陽 / アラビア・ファッツ
  • ゲブ神 / ンドゥール
  • トト神 / ボインゴ
  • セト神 / アレッシー
  • ホルス神 / ペット・ショップ
  • オシリス神 / ダニエル・J・ダービー
  • アトゥム神 / テレンス・T・ダービー
  • クリーム / ヴァニラ・アイス

4部

  • クレイジー・ダイヤモンド / 東方仗助
  • バッドカンパニー / 虹村形兆
  • エコーズ / 広瀬康一
  • ラブ・デラックス / 山岸由花子
  • レッド・ホット・チリ・ペッパー / 音石明
  • ヘブンズ・ドアー / 岸辺露伴
  • パール・ジャム / トニオ・トラサルディー
  • アクトン・ベイビー / 静・ジョースター
  • ハーヴェスト / 重ちー
  • アトム・ハート・ファーザー / 吉良吉廣
  • ハイウェイ・スター / 噴上裕也
  • ストレイ・キャット / 猫草
  • アース・ウィンド・アンド・ファイヤー / 支倉未起隆
  • スーパーフライ / 鋼田一豊大
  • ボーイ・Ⅱ・マン / 大柳賢(じゃんけん小僧)
  • エニグマ / 宮本輝之輔(エニグマの少年)

5部

  • スティッキィ・フィンガーズ / ブローノ・ブチャラティ
  • ブラック・サバス / ポルポ(ジョジョ)
  • ムーディー・ブルース / レオーネ・アバッキオ
  • エアロ・スミス / ナランチャ・ギルガ
  • セックス・ピストルズ / グイード・ミスタ
  • ソフト・マシーン / マリオ・ズッケェロ
  • クラフト・ワーク / サーレー
  • ザ・グレイトフル・デッド / プロシュート兄貴
  • ビーチ・ボーイ / ペッシ
  • スパイス・ガール / トリッシュ・ウナ
  • リトル・フィート / ホルマジオ
  • マン・イン・ザ・ミラー / イルーゾォ
  • ベイビィ・フェイス / メローネ
  • トーキング・ヘッド / ティッツァーノ
  • メタリカ / リゾット・ネエロ
  • グリーン・ディ / チョコラータ

6部

  • ストーン・フリー / 空条徐倫
  • キッス / エルメェス・コステロ
  • マンハッタン・トランスファー / ジョンガリ・A
  • ウェザー・リポート / 同左
  • フー・ファイターズ / 同左
  • ダイバー・ダウン / ナルシソ・アナスイ
  • ホワイトスネイク / エンリコ・プッチ
  • C-MOON / エンリコ・プッチ
  • サバイバー / グッチョ
  • ボヘミアン・ラプソディー / ウンガロ
  • スカイ・ハイ / リキエル

7部

  • タスク / ジョニィ・ジョースター
  • スキャン / ジャイロ・ツェペリ
  • スケアリー・モンスターズ / ディエゴ・ブランドー
  • イン・ア・サイレント・ウェイ / サンドマン
  • ヘイ・ヤー / ポコロコ
  • オー!ロンサム・ミー / マウンテン・ティム
  • クリームスターター / ホット・パンツ
  • レッキング・ボール / ウェカピポ
  • 20th Century BOY / マジェント・マジェント
  • チューブラー・ベルズ / マイク・O
  • キャッチ・ザ・レインボー / ブラックモア

8部

  • ソフト&ウェット / 東方定助
  • ペイズリー・パーク / 広瀬康穂
  • ナット・キング・コール / 東方常秀
  • カリフォルニア・キング・ベッドちゃん / 東方大弥
  • ボーン・ディス・ウェイ / 虹村京

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関連項目

  • ジョジョの奇妙な冒険
  • stand by me
  • 波紋
  • 超能力
  • 弓と矢
  • スタンド使いはスタンド使いにひかれ合う
  • ジョジョの奇妙な冒険 関連項目一覧
  • 特殊能力のタイプ一覧
  • 幽波絞

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