ダーク・キングダムとは、『美少女戦士セーラームーン』に登場する敵組織。
もしかして:ダークキングダム
概要
メディアによって正体などが大きく異なるのだが、共通しているのは四天王と呼ばれる幹部とその配下である妖魔が人間からエナジーを集める為に暗躍していること、首領がクイン・ベリルでクイン・メタリアの復活を目指していること、シルバー・ミレニアムが滅亡するきっかけとなる組織であることの3点。
いずれのメディアでも現在のセーラー戦士が戦う敵であり、実写以外のメディアでは初代敵組織として登場している(実写版では唯一の敵組織)。いずれのキャラもメディアによって立ち位置などが大きく変わるため、簡潔にではあるが各キャラクターの設定などを記載する。
なお、原作(というかセーラーV)ではダーク・エージェンシー(後にある理由からAベックスへと改組)という中国の下部組織を抱えている。
構成員
基本的にはクイン・メタリアとクイン・ベリルが支配し、その下に四天王がいる。妖魔(含ダーク・エージェンシー)は四天王の指揮で行動している。
クイン・メタリア
ダーク・キングダムを支配する邪悪な存在。シルバー・ミレニアム時代はクイン・ベリルの闇に付け入り、地球と月の戦争が起こるきっかけを作った。本体は黒い霧のような姿をしている。
- 原作・Crystal:Crystalでは松岡洋子が声優を担当。シルバー・ミレニアムを滅ぼすためにクイン・ベリルを洗脳してシルバー・ミレニアムに侵攻。最終的には当時のクイーン・セレニティにより不完全ながらも北極点Dポイントに封印される。その後、20世紀に転生したベリルが学術調査の為にやってきたことで封印が解かれてしまう。最終的には真の銀水晶の力により完全封印。原作5期では彼女の正体が明らかとなった。
- 旧テレビアニメ:声優は上村典子。復活の経緯は不明だが、原作同様に完全復活のために20世紀でも暗躍を続け、ベリルをパワーアップさせるために憑依するが結局はベリルが滅び、自身は完全封印される。
- 実写版:ネタバレになるため、ここでは記載しないが意外な形で登場する。
クイン・ベリル
ダーク・キングダムの実質的な司令官。元々は地球の預言者(もしくは魔導師)だったが、プリンセス・セレニティとプリンス・エンディミオンが恋仲と知っていてもエンディミオンに恋をしていた。そこをメタリアに漬け込まれて洗脳されてしまい、四天王メンバーらを洗脳、シルバー・ミレニアムへと侵攻。この時にプリンセス・セレニティを殺害しようとしたが彼女をかばったプリンス・エンディミオンを殺してしまう。その後、セーラーヴィーナスに斃された。
- 原作・Crystal:声優は渡辺美佐。物語後半でエンディミオンの生まれ変わりである衛を連れ去ってメタリアの力で復活させ、自身の配下とする。実はメタリアではなくて自身が銀瑞祥の力で支配者になろうとしていたがセーラーヴィーナスが持ってきた聖剣で刺殺される。Crystalではメタリアからの力を得るために着けていたネックレスをセーラームーンに聖剣で壊されて消滅する最期へと変更された。
- 旧テレビアニメ:声優は潘恵子。転生後から復活までの様子がオミットされ、メタリアと同時に復活という扱いになっている。最終決戦ではメタリアと全妖魔を吸収してスーパー化を果たし、プリンセスとして覚醒したセーラームーンとの戦いに臨む。当初は圧倒的な暗黒エナジーで圧倒したが、最終的には太陽系内部4戦士の魂の協力を得てパワーアップした銀水晶の力により消滅。なお、アニメイトカセットコレクション版では自身の子守唄ではなくゾイサイトとクンツァイトによる「男と男のラブゲーム」が放送されたことに腹を立て、テレビ朝日に電話凸する一幕も…。
余談だが、演じてた潘さんは収録序盤、ルナとベリルとのスイッチングに失敗してNGになったケースが何度もあったことを告白している。
- 実写版:演者は杉本彩。ネタバレになるので詳しくはかけないが、本人にとっては辛い場面を目撃してしまったことが原因で死亡。転生後世界で彼女はどうなったのかは不明。分身体に黒井ミオが登場し、ベリルとは異なる意思をもった「影」として行動している。
- ミュージカル版:開始当初は原作と同じだが『永遠伝説』以降はエンディミオンが前世の婚約者で宇宙の闇を統べる女王という設定に変更。作品によってはギャラクティカに利用されまくる可愛そうな人。『-La Reconquista-』に至っては婚約したけど愛されずに婚約破棄されたところを洗脳されたという扱い。
ダーク・キングダム四天王
原作・Crystal・実写版とテレビアニメ版、ミュージカル版では大きく設定が異なり(特にミュージカル版は公演内容毎に設定が変更されている)、初めて見たメディアによっても印象が変わるキャラクター。実写版では前世の記憶が掘り下げて使用され、太陽系内部4戦士に大きく関わるキーキャラクターとなっている。Crystalでは原作で使用できなかった「前世では太陽系内部4戦士と恋仲であった」という設定が復活。また元ネタとなった鉱石の石言葉がモチーフとなった騎士の称号も与えられている。最終決戦ではクイン・メタリアに再洗脳されて太陽系内部4戦士と戦うが、4戦士の呼びかけにより前世でのキヲクを取り戻した。だが、クイン・メタリアにより消滅してしまう。
ジェダイド
四天王最初の刺客として登場。
- 原作・Crystal:声優は岸尾だいすけ。セーラーマーズに惹かれており、20世紀でも気になる存在であったことをつぶやく描写がある。土人形の兵士を操る能力を持ち(Crystalでは冷気を操る力も)、バスの運転手に化けて火野レイごと誘拐するが、セーラーマーズに覚醒したレイに敗れてしまう。原作ではここでお亡くなりになっており、Crystalではしっかり逃亡。だが、他の四天王共々、メタリアに再洗脳を施されてしまい…。
- 旧テレビアニメ:声優は小野坂昌也。人間の欲望を利用したエナジー収集作戦を指揮した。冷酷な性格で人間を蔑む(特に女性)妖魔だが、自身の配下が尽く斃された上にベリル配下のテティスを見捨てたことからベリルに糾弾されてしまう。最後のチャンスとしてセーラー戦士に戦いを挑むが、セーラー戦士の正体を突き止める以外の成果は見られず、ベリルの手で永遠に氷の中で眠らされてしまう。旧アニメでは実力は決して低いわけではないが、性格が原因で破れてると言っても過言ではない。
- 実写版:演者は増尾遵。こちらではベリルに忠誠を誓う生真面目な騎士であり、透明な短剣を得物にしている。途中で傀儡化されたものの、前世の記憶を取り戻してもなお、最期までベリルに付き従った。ただ、「Special Act」ではお茶目になってる。
ネフライト
四天王二番目の刺客。
- 原作・Crystal:声優は鳥海浩輔。北米支部長として登場。自分の影を使ってD国の秘宝の強奪やエナジーの収集を行っていたが、最後はセーラージュピターが繰り出したフラワーハリケーンによる目くらましと雷撃の連携攻撃によって倒された。しかし、Crystalでは雷撃をかわして逃亡したが、他の四天王同様に再洗脳を施される。なお、セーラージュピターと気があることを瞬時する描写があったが、彼は詳しく掘り下げられていない。
- テレビアニメ版:声優は森功至。自分の矜持を貫く誇り高い性格で、四天王らしく実力も高い。配下も腕に覚えのあるものばかりで、中にはセーラー戦士を追い詰めたものもいる。青年実業家「三條院正人」として大阪なるに近づいたことで彼の運命は大きく変わる。最終的にはなるへ思いを伝えたがゾイサイト配下の妖魔三人娘の攻撃からなるをかばい、彼女とセーラー戦士に看取られながら、なるへ嘘をついたことを詫、出会えたことを感謝しながら息を引き取った。
- 実写版:演者は松本博之。短気かつ乱暴で、感情的な性格。そのため、バトルスタイルも得物の長剣を力任せに振りかざす粗野なスタイルとなっている。作中でエンディミオンへの忠誠心を抱くことも遅かった。あることがきっかけでセーラーマーキュリーと交流を持つようになり、最終的には力を失ったこともあり、人間として暮らすようになる。元基からは「ネフ吉」「ネフりん」と呼ばれていたが、本人としては気に入っていない。最終的には四天王では唯一、人間として最後まで生き残った。
ゾイサイト
四天王三番目の刺客。旧テレビアニメと他メディアでは色々と剥離がある。
- 原作・Crystal:声優は松風雅也。欧州支部長。異園教授という女性に変装し、洗脳した視聴者を利用して銀水晶を捜索していた(異園時の声優は山口由里子)。セーラームーンを捉えることには成功したがセーラーヴィーナスの不意打ちにより斃されてしまう。Crystalではどうにか逃げ延び、セーラーマーキュリーと恋仲であることが判明した。
- 旧テレビアニメ版:声優は難波圭一。まさかのゲイ設定が付与され、オネエ口調で話す。クンツァイトとは恋仲であり、作中でもイチャついていた。妖術や奸計に長けているが成果は芳しくなかった。最終的には顔を傷つけたことに怒ったゾイサイトが衛を抹殺しようとしたが、幻の銀水晶を奪われた挙げ句に衛を殺そうとしたことでベリルの怒りを買い、処刑される。最後は愛する男の腕に抱かれて絶命。
なお、旧アニメ版に限ってはゲイに寛大な欧米でもアレなため、あちらの国で放送する場合は女性とされる場合がある。
- 実写版:演者は遠藤嘉人。主にプリンセス抹殺を担当し、S字型に湾曲した刃を持つ短剣を扱う。テレパシーなどの超能力を持ち、ピアノの音色を使って意識を飛ばしたり、会話したりすることができ、ベリルレベルとまでは行かないが亜美、レイ、まことを催眠術で操ることも出来た。四天王の中で一番エンディミオンへの忠誠心が高いピアニストで、作中でも『幻想即興曲』か『月光』を中心に演奏していた。前世の記憶を取り戻してからは悲劇を繰り返さないために衛とうさぎとの中を引き裂こうとしたが…。
クンツァイト
四天王最後の刺客。
- 原作・Crystal:声優は竹本英史。中東支部長。うさぎがプリンセスへ覚醒した時に前世の記憶を取り戻し、仮死状態だった衛に礼をとっていた。しかし、ベリルに反逆仕掛けたところを傀儡化されて暴走。最終的にはセーラープラネットアタックで斃された。Crystalではヴィーナスと名前を呼び合い、クイン・メタリアに消されてしまった。
- 旧テレビアニメ版:声優は曽我部恭也。こちらではゾイサイトの恋人という設定。出番当初は自信家な一面を覗かせるも、非番のときにはゾイサイトとイチャイチャしていた。ゾイサイト死後は気が沈んでおり、ダーク・エンディミオンには反発。セーラー戦士との最終決戦ではムーン・ヒーリング・エスカレーションに耐え抜いたが、最後はゾイサイトへの想いを叫んで退場となった。
- 実写版:演者は窪寺昭。柄の白い長剣を武器とし、己の髪を人間の首に巻き付けることで人間を妖魔化する力を持つ。転生した四天王の中では唯一、最初から完全に前世の記憶を有しており、そのせいもあってベリルへの敬意は感じられず、常に慇懃無礼な態度で応じる。前世に関わる全てを滅ぼし、己も命を絶つつもりでおり、最後は衛との決闘の末、破れて散る。
妖魔
所謂テレビ朝日製特撮でいう所の怪人ポジション。原作では名無しの妖魔で女性型がメイン。テレビアニメ版では固有の名前を所持している。特にDDガールズは当時のょぅι゛ょにとってはトラウマとなった妖魔としてよく名前が挙がる。
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関連項目
- 美少女戦士セーラームーン
- シルバー・ミレニアム
- 悲しき悪役