チェズレイ・サレンバーガー(Chesley Burnett "Sully" Sullenberger III)とは、アメリカ合衆国の元パイロット。愛称は「サリー」。
「ハドソン川の奇跡」ことUSエアウェイズ1549便不時着水事故の機長として知られる。
1951年、テキサス州にして歯科医の父(元米軍歯科軍医、退役時は中佐)と専業主婦の母(後に小学校教師)の間に生まれる。
実家の近くに空軍基地があったことで幼い頃から飛行機に憧れ、17歳で自家用操縦士免許を取得。高校卒業後、空軍士官学校に進み、卒業時には最優秀飛行技量士官候補生(要するに主席)に選ばれた。そのままアメリカ空軍に入隊し、F-4ファントムⅡのパイロットとなる。実戦で出撃する機会はなく、1980年に29歳で退役。退役時の階級は大尉だった。
退役後、パシフィック・サウスウエスト航空(PSA)にパイロットとして入社。航空機関士を3年半、服操縦士を4年半務め、1988年にPSAの機長となる。その後、PSAがUSエアウェイズと合併し消滅したため、そのままUSエアウェイズの機長となった。機長として飛び続ける傍ら、定期航空操縦士協会(ALPA)の安全委員会メンバーとして、1987年のパシフィック・サウスウエスト航空1771便墜落事故[1]や、1991年のロサンゼルス国際空港地上衝突事故[2]の事故調査に参加している。
そして2009年1月15日、サレンバーガーはニューヨークのラガーディア空港からシャーロットを経由してシアトルに向かうUSエアウェイズ1549便に機長として乗務。離陸直後にバードストライクで両エンジンが停止し滑空状態になった機体を、ジェフ・スカイルズ副操縦士との巧みな連携と迅速な判断、的確な操縦でハドソン川に無事に不時着水させることに成功し、乗員乗客155名を全員生還させた。この生還劇は「ハドソン川の奇跡」として世界中に報道され、一役時の人となる。2016年には映画化され、サレンバーガー機長はトム・ハンクスが演じた。詳しくは「ハドソン川の奇跡」の項目を参照。
事故後はPTSDに悩まされたものの、同年10月にパイロットに復帰。2010年3月にパイロットを引退した。2007年に副業として航空安全コンサルタント会社「SRM―safety reliability methods, inc」を設立しており、引退後は講演活動やテレビの航空関連のコメンテーターなどをしている模様。
私生活では妻と2人の娘がいる。妻は元PSAの営業スタッフで、1986年に航空管制50周年記念式典で出会い、1989年に結婚した。2人の娘はともに養子。サレンバーガーは私生活でも非常に几帳面なようで、妻いわく「サリー、人生はチェックリストじゃないのよ」。
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最終更新:2025/12/12(金) 15:00
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