ドクター・オリヒメとは (ドクターオリヒメとは) [単語記事]

ドクター・オリヒメとは、流星のロックマン2の登場人物である。

概要

元々は優秀な科学者で、現代に広く普及しているマテリアルウェーブの基礎を築きあげたのも彼女の力だったのだがある理由(後述)により姿をくらます。この際に、ムー大陸の遺跡に不法に侵入し色々な物品を盗んだ罪として全国に指名手配されている。

犠牲をいともしない性格であり、側近のエンプティー以外には容赦しない態度である。

太古に滅びたムー大陸の電波技術を現代の技術力よりもはるかに優れていたものと確信し、「当時使われていたスターキャリアーそっくりな端末」や「兵士:エランド」など、ムー大陸の技術を悪用していた。

やがて、部下のハイドや側近のエンプティーのおかげでムー大陸を完全復活させると、ムー大陸の長であるラ・ムーを操り、全国各地にムーの使者である電波体を大量に散布させた。そしてこれを利用し、世界中の人間をふるいにかけ、優秀な人間とそうでない人間の二種類に分け、優秀な人間をムー大陸の住人として永遠の安心と安らぎを保証させる傍ら、優秀で無い人間を優秀な人間と共に支配するという計画をあらわにした。

支配の目的(ネタバレ注意)

彼女がこのように支配を試みたのは幼少期のある体験からである。

彼女は非常に貧しい国に生まれ、しかもその国は戦争が絶えなかった。おまけに彼女は身分の低い家柄に生まれたことで毎日が苦しかった。それでも生きてこれたのは幼馴染の「ヒコ」という男の存在であった。
彼は周囲から天才と褒めたたえられ、ドクター・オリヒメも憧れており、同時に愛していた。そして「ヒコ」も彼女の愛を受け入れてくれたのだが、その国の戦争により帰らぬ人となった。

オリヒメは何とかして「ヒコ」を生き返らせてあげたいという強い願いの元、科学者と言う職に就いた。この事により一応は国から抜け出すことができた。
そして実行に移した最初、「ヒコ」の材料として電波を用い容姿はそっくりな「ヒコ」が完成したものの、その「ヒコ」は「記憶」をよみがえらせる事はできなかった。何度も改良し、「もしかしたら突然記憶がよみがえってくれるかもしれない」という淡い期待も心にあった。
しかしいよいよそのことが無謀であると悟らなくてはならない日が来て、このとき彼女は「ヒコ」を死なせてしまったことに対する怒りである行動に出た。

それが「ムー大陸の遺跡荒らし」である。現代よりもはるかに優れた電波技術を用いて「ヒコ」を死なせてしまった世界をつくり替えてしまう行動に出た。その時側近として選んだのが「ヒコ」の失敗作である。「ヒコ」がすぐそばにいてくれるかもしれない、「ヒコ」のそばにいたいという願いであった。そして同時にこの「ヒコ」に大々的な改造を施す。彼女の持つ電波知識の全てをつぎ込んで完成したのが「エンプティー」である。

その後(ネタバレ注意)

ラ・ムーの力でロックマンを倒すことを目論見たが、ロックマンが辛くも勝利。この損傷によりラ・ムーは暴走状態に陥ってしまう。しかしこの暴走状態によるエナジーからドクター・オリヒメを守ったのは側近のエンプティーであった。このときエンプティーはこのダメージに耐えきることができず散ってしまうのだが、エンプティーが秘めていたある「願い」によってある一つの「現象」が発生する。この「現象」は死んだはずの「ヒコ」と再会したのであった。時空をも超えてエンプティーの願いと「ヒコ」の願いがつながり、ドクター・オリヒメは自分の行動の過ちを認め、ロックマンにムー大陸の撲滅の願いを託す。