ハッピーエンドを踏襲しつつちょっと殺したい 単語

ハッピーエンドヲトウシュウシツツチョットコロシタイ

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ハッピーエンドを踏襲しつつちょっと殺したいとは、漫画家・荒木飛呂彦の発言である。

概要

漫画『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる荒木飛呂彦が、NHK・Eテレのインタビュー番組「SWITCHインタビュー 達人達」2013年4月20日放送の、作曲家・千住明との対談内にて発した言葉。

荒木は千住が司会を務める「日曜美術館」にゲスト出演して以来、同い年という事もあって意気投合し、プライベートでも交流を深めて、千住から荒木をアイスバケツチャレンジに指名したり、千住のベストアルバムジャケットを荒木が描き下ろしたりと大きな関りがある。その二人が初めて仕事に関しての対談を番組内で行った。

対談は高校時代の、漫画やバンドなどの親に認められないタブー視されたもので育ってきたという話題に変わり、それを受けて荒木は少年漫画のタブーについて「外国が舞台なのに主人公は日本人でないといけないのはおかしい」「主人公が死ぬなんてもってのほか」であったと語る。しかし、「ジョジョ」ではそのタブーを見事に破っている。それを現したコメントが、

ハッピーエンドを踏襲しつつちょっと殺したい

である。

荒木によると、黒澤明の映画などでも表されているような「男は死んで良いものを残す」というものを描きたかった。だが「映画では死んで感動するのにマンガ界ではやっちゃいけない」という風潮もあった。そのタブーを乗り越える事と、同じ時期に発表された他のマンガと同じ事をやらないようにする事を目指した事で生まれたのが『ジョジョ』である。

この荒木のハッピーエンドに対する考え方は、過去の講演会や新書「荒木飛呂彦の漫画術」等でも語っており、基本的に最後は主人公が勝つハッピーエンドが王道としているが、仮に主人公が負けて死んだとしても友達を助ける為や子孫のために何かを残すとか、「誰かを助ける為に自己を犠牲にする」という王道でそのルールを変える事が出来るという事を主張している。

その「ハッピーエンド」と「(主人公または主要人物を)ちょっと殺したい」という、性質が正反対なワードが同居し、サイコパス気味にも見えるパワーワードさから、「ハッピーエンド(のように見えるけど主人公または主要人物が大勢死んでる)」作品の感想等に引用されることの多い言葉である。

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関連項目

  • 荒木飛呂彦
  • ジョジョの奇妙な冒険
    • ファントムブラッド
    • ストーンオーシャン
  • ハッピーエンド
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最終更新:2025/12/10(水) 22:00

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