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ヒシアマゾン

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ヒシアマゾンとは、アメリカ生まれ、日本調教の元競走馬・繁殖牝馬である。
エアグルーヴ・ホクトベガと並ぶ90年代の女傑の代名詞である。 

漆黒の弾丸

父はアメリカ芝路線の王者だったTheatrical、母は愛1000ギニーやコロネーションステークスを制したマイラーKaties、母父は日本に輸入されたノノアルコという血統。
ヒシの二代目である阿部雅一郎氏のヒシ再建計画の一環で、海外セールで購入した母をアメリカの牧場に預託し生産するというプランの元生まれたのが彼女なのである。 
ちなみに、ヒシアマゾネスで登録するつもりだったのだがJRAに却下され、苦し紛れにアマゾンで登録しなおしたらOKになったためヒシアマゾンとなった。なんでだろう…NO!アマゾネス!

新馬戦(ダート)は快勝したが、500万下(ダート)と重賞(芝)を連続2着するなど詰めの甘さを見せた。しかし阪神3歳牝馬ステークスでは驚くような勢いで突き抜け5馬身差圧勝。評価を高めた。
しかし次走で圧倒的人気を背負いながらビコーペガサスに敗れ2着、クイーンカップでは格下と見られた相手に辛勝するなどして評価を下げてしまった。

当時○外はクラシックに出られず、NHKマイルカップもなかったため春の目標がイマイチ設定できないまま、母の距離適性からスプリントも行けるだろうと、
当時中山1200mで開催されていた4歳(旧馬齢表記、現在で言うと3歳)限定重賞クリスタルカップに出走。ペースにイマイチ乗り切れず後方のまま4角を回るが
馬っ気野郎タイキウルフが逃げ切る勢いを見せていたところを弾丸のような勢いの末脚でぶっ差して勝利する。
この勝利は多方面に衝撃を与え、井崎脩五郎氏にいたっては1994年のベストレースにナリタブライアンのレースを差し置いてこのクリスタルカップを選定したほどである。

その後ニュージーランドトロフィーを快勝すると、秋はクラシックではないエリザベス女王杯出走を目指しトライアル連戦ローテを組み、クラシック組をボコボコにして重賞5連勝を達成。
エリザベス女王杯でハイセイコー・メジロラモーヌ・タマモクロスに並ぶ当時の連勝記録6に挑戦する事になった。
しかし、クラシック組で唯一彼女と対戦経験がなかったチョウカイキャロルと、クイーンカップでは惨敗したがローズステークスでは2着に食い下がったアグネスパレードが彼女の前に立ちはだかる。
後方外から迫るヒシアマゾンに対し、内を掬うように現れたパレードと先に前に出て併せ馬に持ち込むキャロル。アマゾンも凄まじい切れ味で一気に抜きにかかるが、完全にかわすには至らず
激しい叩き合いを展開しながらゴール。なんとかハナ差チョウカイキャロルを競り落とし重賞6連勝を達成。
そしてこの勢いのまま有馬記念でナリタブライアンに挑戦。一気に捲って並びに行くが、全盛期のブライアンの前では彼女の末脚すら歯が立たず2着に敗れ去る。
しかしながら、他の出走馬は一蹴して見せ、新時代の女王として高らかに名乗りを上げたのである。

女傑の往く道

翌年はアメリカ遠征を表明し、春からアメリカへ。日本調教馬アメリカGⅠ制覇に期待がかかったのだが、遠征緒戦直前に脚部不安を発症。何もできないまま帰国の途につくハメになった。
帰国後、当時真夏の名物重賞高松宮杯に出走するが思いっきり引っかかって逃げる形になり5着惨敗。デビューからの連対記録も12で途切れ、遠征でピークが過ぎたかに見えた。
余談だが、この高松宮杯の前にエンプレス杯に同厩舎の先輩ホクトベガと共に登録し、川崎競馬場を震撼させた。
登録の時点ではヒシアマゾンという存在の大きさばかりが注目されていた。そりゃ中央競馬最強のナリタブライアンに真っ向勝負を挑める牝馬がやってくるなんて、衝撃通り越して何のいじめ?という話である。
そのアマゾンは登録のみにとどめて高松宮杯に向かったため、川崎競馬場は一瞬胸を撫で下ろした。実際に出てきたもう一頭のGⅠ馬・ホクトベガの走りを見てアゴが外れたであろうが。

さて、再び立て直しをかけ、秋競馬に帰ってきた彼女は凄まじかった。オールカマーを早め先頭で、京都大賞典を後方一気で快勝。ジャパンカップに向かった。
ナリタブライアンが一番人気で、彼女が二番人気となった。有馬記念の時は屈辱的なまでに離れていたオッズの差はほんの僅かにまで縮まっていた。 
そしてレースは、最後方大外から凄まじい勢いで突っ込むものの、位置取りが悪くLandoに届かない2着に終わった。
高松宮杯の失態といい、この頃から主戦の中舘への批判がより強まっていた。捲土重来を期し、有馬記念へ。
ここではついにナリタブライアンから一番人気を奪取。勝てば新たな古馬チャンピオンとなるであろう一戦だったが痛恨の出遅れ。
必死に追いかけるが、マヤノトップガン鞍上の田原が巧みなペースメイクで逃げ切るのを眺めるしかなかった。ナリタブライアンにも先着出来ない5着。決定的な何かがぷっつり切れてしまったかのような負けであった。

翌年も現役を続行するが、全く精彩を欠くレースが続く。1997年になっても引退はしなかったが、始動戦を前に屈腱炎を患い、結局引退となった。
初年度にヒシマサル(二代目)を付けた後、アメリカで繁殖生活に入ったが日本デビューとなった馬もアメリカでデビューした馬も重賞勝利までたどり着いた産駒は今のところいない。
彼女の活躍を受けて輸入されたホワットケイティーディド、マイケイティーズといった姉たちは繁殖牝馬として一定以上の成果を挙げているだけに残念である。
現在22歳ではあるがまだまだ彼女は元気である。2013年3歳の世代にもヒシラストガイ(父Corinthian)というなかなか期待できそうな牡馬がおり
さらに2011年生まれの産駒(牡、父War Pass)も2013年デビューに向けてスタンバイしている。
もしかすると、彼らが母のような爽快な走りを魅せつけてくれるかもしれない。 

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関連項目

  • ホクトベガ
  • ナリタブライアン
  • ハイセイコー
  • メジロラモーヌ
  • タマモクロス
  • 競走馬の一覧

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最終更新:2025/12/21(日) 21:00

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