ファイナルファンタジーXIIIとは (ファイナルファンタジーサーティーンとは) [単語記事]

『ファイナルファンタジーXIII』 (FINAL FANTASY XIII) とは、スクウェア・エニックスより2009年12月17日に発売されたプレイステーション3用RPGである。略称は「FFXIII」「FF13」。価格は9240円。

欧米では、プレイステーション3に加えXBox 360にも対応し、2010年3月9日（それぞれ現地時間）に発売された。

XBox 360版『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル』が2010年12月16日に日本で発売された。価格は4980円。

概要

「FABULA NOVA CRYSTALLIS FFXIII」プロジェクトの本編のひとつ。『ファイナルファンタジー』シリーズのメインタイトル第13作目にあたる。

同プロジェクトの作品である『ファイナルファンタジー零式』（PSP）と『ファイナルファンタジーヴェルサスXIII』（PS3）は、外伝のような位置づけではなく、それぞれが本作『FFXIII』と並ぶ本編作品の扱いとなっている。

『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレンコンプリート【初回限定版】』(2009年4月16日発売）に『FFXIII』の体験版、および『ヴェルサスXIII』、『アギトXIII』のトレーラーがついている。(アギトXIIIはのちにタイトルが零式に変更された)

国内の販売本数は190万本だが、全世界累計出荷本数は620万本と前作12を上回った。

「一部キャラ（の内面）が痛々しい」「固有名詞多すぎでストーリーが意味不明（ファルシのルシがコクーンでパージ（笑））」などと批判を受けるが、これは実際にプレイしていない（あるいは体験版部分のみしかプレイしていない）ユーザーによるデマであり、前者に関しては中盤以降の展開でその部分が物語に活かされており、後者に関してもよく比較対象として挙げられるⅩと同じで、プレイしている中で（オートクリップを読まなくても）きちんと理解できるようになっている。

また、これまた批判理由として挙げられる「11章以前のロケーションに戻れない」「ショップがセーブポイントと統合」といった仕様についても、今作の世界観・物語を理解すれば十分納得がいくようにできている。

主な登場人物

ライトニング (Lightning) - 声：坂本真綾: メインロール：アタッカー&ブラスター&ヒーラー/召喚獣：オーディン
本作の主人公。聖府が管轄する警備軍に所属していたが、ボーダム市民がパージされた第13日にサッズと共に聖府に反旗を翻し、その後ルシの１人に選ばれる。
ライトニングとは警備軍に配属された際に与えられた二つ名のようなもので、彼女の本名は物語を追っていく中で明らかとなる。
スノウ・ヴィリアース (Snow Villiers) - 声：小野大輔: メインロール：アタッカー&ブラスター&ディフェンダー/召喚獣：シヴァ
本作のもう１人の主人公。下界(パルス)へパージされようとしているボーダム市民を救うため、ノラと称するレジスタンスを結成し聖府軍に抵抗する。その後、ファルシに連れ去られた恋人のセラを探す過程でルシの１人に選ばれる。
ヲルバ＝ダイア・ヴァニラ (Oerba Dia Vanille) - 声：福井裕佳梨: メインロール：ブラスター&ヒーラー&ジャマー/召喚獣：ヘカトンケイル
第13日にライトニングらと共に下界(パルス)へパージされようとしていた少女。第2章以降、彼女の空気の読めない明るさに違和感を感じたプレイヤーは少なくはないだろう。その理由は彼女の生い立ちを知る事で払拭される。
サッズ・カッツロイ (Sazh Katzroy) - 声：江原正士: メインロール：アタッカー&ブラスター&エンハンサー/召喚獣：ブリュンヒルデ
第13日にライトニングと共に聖府軍に反旗を翻し、ルシの１人に選ばれたアフロ。イケメン・美女だらけのパーティの中で異彩を放っており、序盤の展開からかプレイヤーに最も愛されているおっさん。
ホープ・エストハイム (Hope Estheim) - 声：梶裕貴: メインロール：ブラスター&ヒーラー&エンハンサー/召喚獣：アレキサンダー
まったく、ファルシのルシは最高だぜ！
伝説の花火を見るために母親とボーダムを訪れていた事でパージに巻き込まれ、さらにはスノウら「ノラ」のせいで母親を失い、ルシにまでされてしまった少年。物語の中でライトニングやスノウと向き合う事で少しずつ成長していく。
ヲルバ＝ユン・ファング (Oerba Yun Fang) - 声：安藤麻吹: メインロール：アタッカー&ディフェンダー&ジャマー/召喚獣：バハムート
聖府軍と行動を共にするルシの女性。ヴァニラと同じ姓を持つようだが・・・

従来のシリーズとの変更点

フィールド

FFⅩに似た構造。
ほとんどの場所で視点変更が可能。
人に近づくと勝手に相手が話す。ボイス付き。
買い物はセーブポイントのみ。
11章以降のロケーション以外は章を跨いでの引き返しができない。

戦闘システム

シンボルエンカウント方式を採用。一定距離モンスターに接近すると警戒状態に移行し、さらにモンスターの索敵範囲に入ると臨戦状態に移行。モンスターがプレイヤーを追尾してくるようになる。警戒状態を維持したまま敵に接触できると奇襲攻撃となり、ATBゲージ・敵ブレイクゲージが満タンの状態で戦闘をスタートできる。

従来作と違い、コマンド操作できるのはリーダーキャラのみで味方はAIによって設定されたロールの役割を果たす。また、リーダーキャラが戦闘不能になった時点でゲームオーバー（リスタート可能）となる。なお今作では逃げるコマンドが存在しないが、戦闘中いつでもエンカウント直前の状態に戻れるリスタート機能が存在する。

MPの概念が存在しない代わりにTPゲージというものが存在し、ライブラや召喚などの強力な特殊能力を使用する際に消費する。また、魔法も強力なものになればなるほど、一度に消費するATBゲージ量が増す。なお、今作ではラ系魔法とガ系魔法の差別化（前者はBRAKE状態時に、後者は多数の敵を相手にした時に強い）が行われており、主にラ系魔法の方が最終盤まで多用されるという珍しい現象が起きている。

敵味方共に防御力は設定されておらず、敵に大ダメージを与えるには各モンスターに設定されたブレイクゲージを効率よく溜め、BRAKE状態にする必要がある。敵の種類によってはアタッカーとブラスターの組み合わせのみでは困難な場合が多く、ジャマーやエンハンサーといった補助系のロール、またヒーラーやディフェンダーといった防御系のロールを活用する事も重要である。時には全員ブラスターに設定するときも。

（その章で開放可能な）クリスタリウムを全開放していても、雑魚敵もボスもゲームオーバー必至の難易度に設定されており、試行錯誤して敵を撃破する、というFF3やFF5などのコンセプトを見事に受け継いでいる。

そういった理由で被ダメージが大きいため、今作では戦闘終了後にHPが全回復する。

Ⅹ-2と同様に植松氏がメインコンポーサーではないため、戦闘終了後のファンファーレは今作オリジナルのものを採用している。