メガザルロックフェスとは (メガザルロックフェスとは) [単語記事]

メガザルロックフェスとは、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族オンライン」Ver.1.1実装の、初のLVキャップ開放クエスト「高みを目指す者」の事である。そのクエストのあまりの理不尽さから、ネット上で名づけられた。

略されて、ロックフェスと呼ばれる事が多い。

概要

メガザルロックを倒し、まれに落すクエスト専用のアイテムを入手するというシンプルなクエストである。

このクエストが理不尽な難度たらしめている点を列挙する。

メガザルロックそのものが強い

それなりの確率(1-2割？)で痛恨の一撃をくりだし、当時のカンストのLV50であっても食らえばほぼ間違いなく死ぬ。また守備力がかなり高いため、守備力が無視される魔法や会心系の攻撃でなければほとんどダメージを与えられない。しかも当然メガザル持ち。MP尽きかけの状況でのメガザルはまさに悪夢であった。

レベル上限５０、追加職・特訓なし、さらにスキル振り直しが出来なかったこの頃のスキル構成はかなりカツカツだったため、会心完全ガードやばくれつけん、魔力覚醒の所持者は少なかった。
さらに燃費が良く会心連発が期待できるバトマスも、バイキルトやMPパサーの出来る魔法戦士もいなかったことを前提として考えると、当時のプレイヤーにとってこのメガザルロックがいかに強敵だったかが理解してもらえるだろうか。

混雑で狩れない、気分が悪くなりやすい

人が多すぎて重度のラグが発生し、さらにクーレター状の地形に沸き、同じ所をグルグル回らなければならないため、酔って気分が悪くなりやすかった。

同じ場所にブルーイーター・レッドイーターが出現する

メガザルロックの出現するクレーターには、５のトラウマモンスターの一角であるブルーイーター・レッドイーターも出現する。今作でもその攻撃力は健在で、当時のレベルでは先制攻撃もされやすかったために余計なダメージをもりもり食らわされることになった。
さらに上記のラグのせいでろくに姿が見えないので、やっと戦闘できたかと思ったらこいつらだったときの精神的ダメージはでかく、ジワジワとプレイヤーの心をへし折っていった。

クエストアイテムをなかなか落さない

この混雑の中で数十匹倒してもアイテム落さない場合があり、しかもアイテム取得判定が各キャラ個別となっていたため同一パーティー内でもクリアするタイミングに差ができていた。先にクリアした人が帰ってしまい残されたメンバーが困ってしまったり、逆に残りのPTメンバーを気遣って長時間狩り続けるハメになったりもした。

遠くて危険な狩場まで何度も往復する必要があった

メガザルロックの生息場は複数あるのだが、そのうちザグバン丘陵にいるもののみがクエストで討伐対象とされた。この場所へ行くには近くの街から15分程度もかかり(当時は当然ドルボードなし)、さらにメガザルロックよりも遥かに強いモンスターが大量に出現する地域を通らなければならない。別方面（アグラニの町）から行けば比較的安全だが、当時はそれほど知られていなかった。

メガザルロックがかなり強いモンスターのため、全力で戦う必要がありすぐにMPが尽きるが、当時のプレイヤーの所持金に比べてMP回復アイテムがそれなりに高価であったため、MP回復のために町の宿屋と狩場を何度も往復するPTも多かった。(ついでにまだガブ飲み機能がなかったため、ちまちま小瓶を飲むのはかなりのストレスとなった)

この阿鼻叫喚を運営も問題視し、2日後にはメガザルロックの出現数の増加と、クエストアイテムのドロップ判定をPT全員同時とする修正が行なわれ、難易度はかなり改善された。これに「一度クリアすればもうやる必要はない」という事情や「魔法が有効、蘇生役が複数必要」といった情報が広まったことも加わって、数日後にはこの状態は解消されることとなった。

現在でも高難度のクエストが実装されると「ロックフェスの再来か」といったニュアンスで話題になるようである。しかしこれは初期の手探り状態だからこそ起きてしまった事例であり、このような事態になってしまうクエストの実装は減ってきている。またこの出来事はプレイヤー側にも「混みそうなクエストは後回しにする」という教訓を与えたわけであるが、やはり真っ先にクリアしたいレベルキャップ解放や新職業解放のクエストはいつになっても自重する人が少ないようである。

なお、運営側はこのイベントは盛況だったのと認識のようである。
（ファミ通.COMの「プロデューサー齊藤氏、ディレクター藤澤氏ロングインタビュー【前編】」より）