リニアモーションバトルシステム (Linear Motion Battle System) とは、ゲーム『テイルズ オブ』シリーズの戦闘システムの総称である。略称はLMBS(リムス)。
概要
適当に日本語に訳すと「直線上に運行する」戦闘システムといったところか。
格闘ゲームに近い横視点での、リアルタイム戦闘システム。コマンド入力は難しくないが、瞬間の判断が要求されるため、アクション性は高い。
シリーズが3D化してからも基本は「敵と自分を結ぶ直線上」でのバトルである。
主な特徴
- 基本的な行動は「移動」「通常攻撃」「術技」「防御」。場合によりジャンプやライン移動。
- ターゲットと操作キャラを直線で結んだラインを移動して戦う。(これがLinear Motion)
- 通常攻撃や術技は十字キーまたは左スティックの操作により変化する。
- 「通常攻撃×3→特技→奥義」のような連携が可能。
- 最大4人同時プレイが可能。
代表的なシステム要素
秘奥義
強力な必殺技。
詳細は「秘奥義(テイルズオブシリーズ)」を参照。
オーバーリミッツ
『デスティニー2』の「スピリッツブラスター」、『レジェンディア』の「クライマックスモード」、『テンペスト』の「獣人化」、『イノセンス』の「覚醒」、『グレイセス』の「エレスライズ」もこれに相当する。
一定時間の間、キャラクターの能力が高くなり、敵の攻撃に仰け反らなくなったり、秘奥義を使用できたりする。発動の仕方や発動時の効果は作品により異なる。
『デスティニー2』以降のほとんどの作品で使用されている。
フリーラン
特定のボタンを押しながら移動すると、3Dのフィールドを自由に移動することができる。
使用作品は『アビス』『イノセンス』『シンフォニア ラタトスクの騎士』『ヴェスペリア』など。
CC(チェイン・キャパ)
従来使われていた「TP」の代わりに導入された。攻撃を繋げる能力を数値化し、その数値がある限り自由にコンボを繋げることが可能。
CCは時間が経過すると回復する。つまり技が使い放題である。
『ハーツ』の「EG(エモーショナルゲージ)」もこれと同種のシステムである。
使用作品は『デスティニー(PS2版)』『ハーツ』『グレイセス』。
LMBSの一覧
- リニアモーションバトルシステム (LMBS)
ファンタジア(SFC)
LMBSの元祖。通常攻撃の連携が出来ず、特技も近距離と遠距離に設定するものだった。
- エンハンスト・リニアモーションバトルシステム (E-LMBS)
デスティニー(PS)
術技を十字キーと×ボタンの組み合わせで4つまで登録できるようになった。
- プログレッシブ・リニアモーションバトルシステム (P-LMBS)
ファンタジア(PS)
通常攻撃が2回まで連携できるようになった。この頃はまだ術発動時に時間が停止している。
「秘奥義」のような、特殊な使用条件のある攻撃が登場した。
- アグレッシブ リニアモーションバトルシステム (A-LMBS)
エターニア
通常攻撃が3回まで繋げられる様になり、中級以上の術を使っても戦闘が止まらなくなった。
「秘奥義」が初めて登場したが、まだ隠し技。のちのGRADEと同様の戦闘評価も存在するが、あまり意味はない。
- トラスト&タクティカル リニアモーションバトルシステム (TT-LMBS)
デスティニー2
システムが一新されスピリッツポイント(SP)を要とした戦闘に。また、TPの最大値が100に固定され
時間経過や通常攻撃を当てることによってTPが回復するようになった。
戦闘評価のGRADEが意味を持つようになったので、気を抜けなくなった。
- マルチライン・リニアモーションバトルシステム (ML-LMBS)
シンフォニア
シリーズで初めて3Dによるバトルフィールドが採用されたが、プレイヤーは敵との間の見えないライン上を
移動するため完全に3Dを生かしたシステムではなかった。また、秘技もこの作品から追加された。
- 3ライン リニアモーションバトルシステム (3L-LMBS)
リバース
名前のとおり上中下段の3つのラインが存在し、3D的になっている。ただし別ラインへの攻撃手段は限定される。
また、TPが無い代わりにフォルスゲージとラッシュゲージの二つのゲージを使用した戦闘になっている。
- クロスオーバー リニアモーションバトルシステム (X-LMBS)
レジェンディア
A-LMBSを基本として、パッシングスルーや敵のHP表示、クライマックスモードといったシステムが追加された。
全体的にゆったりとした感じで初心者向けのシステムになっている。
- フレックスレンジ リニアモーションバトルシステム (FR-LMBS)
アビス
3Dフィールド上を自由に移動できるフリーランが初めて採用された。
これ以降の3D作品のほとんどはこのFR-LMBSを基本に作られている。
- 3オン3 リニアモーションバトルシステム (3on3-LMBS)
テンペスト
戦闘自体は3Dで表現されているが、単純に3ライン制で、移動はリバースの3L-LMBSに近い。
リバースでは出来なかった他ラインへの通常攻撃が可能。それら以外はエターニアのものとあまり変わらない。
- エアーリアル リニアモーションバトルシステム (AR-LMBS)
デスティニー(PS2)
エアーリアルの名のとおり空中でのコンボが重要となっていて、かなり多くの技が空中発動可能。
また、TPを廃しCC(チェイン・キャパ)が初めて採用された。
- ディメンションストライド リニアモーションバトルシステム (DS-LMBS)
イノセンス
FR-LMBSをベースにデスティニー(PS2)のような空中コンボやレジェンディアのパッシングスルー
シンフォニアのユニゾンアタック(のようなもの)を追加したごちゃ混ぜ豪華なシステムになっている。
- フレックスレンジ:エレメンタルエンハンスト リニアモーションバトルシステム (FR:EE-LMBS)
シンフォニア -ラタトスクの騎士-
FR-LMBSを基にキャラやフィールドの属性といった要素を加えたシステム。
- エヴォルドフレックスレンジ リニアモーションバトルシステム (EFR-LMBS)
ヴェスペリア
名前が示すとおりFR-LMBSを進化させたもの。
オーバーリミッツの強化やスキル技、バーストアーツなどが追加されている。
- コンビネーションエアーリアル リニアモーションバトルシステム (CNAR-LMBS)
ハーツ
AR-LMBSをベースにしたシステム。戦闘に出ないキャラクターを援護として戦闘に参加させることができる。
- スタイルシフト リニアモーションバトルシステム (SS-LMBS)
グレイセス
CCを使ったシステムで、今までのような通常攻撃が存在せず、従来の通常攻撃に近いA技、術や特技に近いB技の2種がある。
A技B技にあわせ、キャラクター毎に戦闘スタイルが2種あり、これを戦闘中に切り替えながら戦う。
AR-LMBS、CNAR-LMBSと同じCCを採用するが、ジャンプがないので空中コンボには向いてない。
敵の攻撃を横にかわすアラウンドステップが採用されている。フリーランには制限が多い。
LMBSの系図
2Dテイルズは青、3Dテイルズはオレンジで表示。
LMBS (P:SFC) |
――――→ |
E-LMBS (D) |
――――→ |
P-LMBS (P:PS) |
|
|
↓ |
A-LMBS (E) |
| ↓ |
↓ |
↓ |
↓ |
↓ |
|
TT-LMBS
(D2) |
3L-LMBS (R) |
AR-LMBS
(D:PS2) |
X-LMBS
(L) |
ML-LMBS
(S) |
|
|
↓ |
↓ |
↓ |
|
|
|
|
↓ |
|
↓ |
|
|
3on3-LMBS
(T) |
CNAR-LMBS
(H) |
SS-LMBS
(G) |
FR-LMBS
(A) |
|
|
|
|
↓ |
↓ |
↓ |
|
|
|
|
DS-LMBS
(I) |
FR:EE-LMBS (S-R) |
EFR-LMBS
(V) |
関連商品
『テイルズ オブ』シリーズ以外で使われた作品。

![ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。]()
関連コミュニティ
![ニコニコミュニティは2024年8月に終了しました。]()
関連項目
- テイルズオブシリーズ
- テイルズオブシリーズの関連項目一覧