仮面ライダーV3とは、1973年2月17日から1974年2月9日までNET(現・テレビ朝日)系列で放送された、東映と毎日放送制作による仮面ライダーシリーズ第2作目である(全52話)。
前作「仮面ライダー」の続編である。
主人公・風見志郎こと仮面ライダーV3(演:宮内洋)の強烈なキャラクターやストーリー展開、
派手なアクションシーンにより最高視聴率38%という記録を叩き出した。これは2012年現在仮面ライダシリーズ最高視聴率である。
1号2号の能力を受け継いだ強さや、赤を基調とした見た目のインパクト故か未だに根強い人気があり、後のライダーシリーズへの客演や各種メディアで取り上げられる際は、1号2号に継ぐ高待遇を受けている。
風見志郎/仮面ライダーV3(演:宮内洋)
本作の主人公。城南大学の学生。仮面ライダー1号こと本郷猛の後輩である。
前作より引き続き登場した立花藤兵衛の指導の下、オートレーサーを目指していた。
デストロンの悪行を目撃してしまい、以来デストロンに命を狙われ目の前で父と母と妹を殺されてしまう。
復讐に燃える志郎は、仮面ライダーの正体を知ると本郷・一文字に自分も改造してくれるよう頼み込むが、「改造人間は私たちだけでいい」と拒否される。
そんな折、志郎は組織を再編成したデストロン首領の罠により窮地に陥ったダブルライダー(1号、2号)を救おうとして改造人間分解光線を浴び、瀕死の重傷を負ってしまう。そして彼を死なせるまいと意を決したダブルライダーの改造手術を受け、1号の「技」、2号の「力」を受け継いだダブルタイフーンを持つ3人目の仮面ライダー「V3」として復活を遂げたのであった。
変身や名乗りの際には「ブイスリー!」ではなく「ブイスリャーーー!」と叫ぶのがポイント。
もっとも、初期の頃は普通に「ブイスリー!」と叫んでいた。ちなみに宮内洋氏は「ヴァイスリー!」と叫ぼうとして、怒られたのでやめたという話もあるが定かではない。
父と母と妹を怪人に殺されたというコンセプトは、のちの『仮面ライダーW』に登場する照井竜・仮面ライダーアクセルに受け継がれるが、アクセル登場初期の頃の違うドーパント(Wにおける怪人)を倒した後に「去年の八月、俺の家族を殺したのはお前か」と問い詰めるシーンは、同じ宮内洋キャラでも『快傑ズバット』を彷彿とさせる。赤いし、キザだし。
| 仮面ライダーV3 |
|
モチーフとなった昆虫はトンボ。 |
立花藤兵衛(演:小林昭二)
前作に引き続き登場する科学特捜隊キャップもといレーシングクラブの主宰者。ライダー達の良き支援者。
サポート組織・少年仮面ライダー隊の会長・隊長も兼任している。
本作では表稼業としてスポーツ用品店を開いている。開店祝いにデストロンから花が届いたり、正月には年賀状も送られているのでデストロンに完全に住所バレしている模様。ライダーの隠れ家なんだからとりあえずタウンページとかには住所載せない方がいいんじゃねえのか?
デストロン壊滅後は喫茶店のマスターに転職、そして…。
珠純子(演:小野ひずる)
デストロンの怪人に襲われていたところを志郎に救われ、彼に好意を持つようになる。
少年ライダー隊に於いては通信係を担当。
ライダーマンが登場するまでは、何かとデストロンに捕まって縛られていた。
珠シゲル(演:川口英樹)
純子の弟。少年ライダー隊の隊員でもあり、純子と共にV3をサポートした。
結城丈二/ライダーマン(演:山口暁)
第43話から登場。元々はデストロンの科学者。
日頃から結城を疎ましく思っているヨロイ元帥によって裏切り者として処刑されかけ、硫酸プールで右腕を失ってしまう。
直属の部下達の協力により命からがら脱走することに成功、失った右腕の改造手術を受け「ライダーマン」に変身する能力を得た。当初はヨロイ元帥への復讐のみを目的として戦い、V3と敵対する事もあったが、次第にデストロン打倒に向けて共闘する様になった。
第51話ではその命を呈して東京を守り、その勇姿に心を打たれたV3により「仮面ライダー4号」の名を与えられた。
しかし続編以降では、どっこい生きてたライダーマン。それどころか(裏設定だが)全身改造手術も受けてハンデも完全克服した。
いわゆる「単独の主役シリーズを持たないサブライダー」ポジションの元祖でありながら、歴代ライダーの正規メンバーとしてカウントされている、昭和・平成を通じた稀有の存在である。
| ライダーマン |
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鼻と口の部分が露出している、仮面ライダーのマスクを模したヘルメットを被る事により変身する。 |
本郷猛/仮面ライダー1号(演:藤岡弘)
一文字隼人/仮面ライダー2号(演:佐々木剛)
日本をゲルショッカーの魔の手から救った前作の主人公。瀕死の重傷を負った風見志郎に改造手術を施した。
第2話で体内に原爆(!)を内蔵したデストロン怪人・カメバズーカの自爆と共に消息不明となる。
が、中盤で無事である事が確認され劇場版、本編で何事もなかったかのようにV3と共闘する。原爆で死なないなら改造人間分解光線とか普通に耐えれたんじゃねえの?
前作「仮面ライダー」で、ダブルライダーにゲルショッカーを壊滅させられたショッカー首領が新たに結成した秘密結社。初期は動物に武器や機器の能力を組み込んだ怪人を製造、後期は「結託部族」と呼ばれる世界各地の結社を組織に迎え入れて戦力とした。
デストロン首領=ゲルショッカー首領(声:納谷悟朗)は普段は姿を見せず、
サソリがモチーフとなった像から声を送り怪人、大幹部に指令を下す。
最終話で表したその正体は白骨に心臓が付いたおどろおどろしい怪物であった。
第27~28話にかけて前作のショッカー、ゲルショッカーの幹部~ゾル大佐、死神博士、地獄大使、ブラック将軍~も復活し再登場している(怪人体にはならず)。
以上のように、番組は大成功、仮面ライダーV3は三人目の仮面ライダーとして、華々しい活躍を見せた。
しかし、実は彼以前に「仮面ライダー3号」が存在していたのである。
当時、石川のりひこ(現石川森彦)氏が描いた漫画版「仮面ライダー」。そこにはV3ではない、「仮面ライダー3号」が登場したのだ。デザインは1号らと同様で、黒い仮面に赤い複眼、手足は白くコンバーターラングは青。そして2号のように身体に流れる白いラインの肩・腰部分や手足には、赤く細いラインが入っていた。
ゴーストショッカー(テレビ版におけるゲルショッカーに相当する) のブラック将軍が対1号・2号ライダー用に新開発した改造人間で、怪人カニコウモリ(ガニコウモル)と戦闘実験を行う。しかし3号は正義の心に目覚めたのか、カニコウモリを倒すとサイクロンらしきバイクに乗って逃亡、1号・2号とともに戦うと宣言した。しかし、これ以降登場しなかった。
必殺技は「ライダーサイクロンキック」。
そもそも仮面ライダー3号とは前作「仮面ライダー」の視聴率向上の為の強化案の一つとして、登場人物の滝和也が負傷し、仮面ライダー1号達によって改造されて登場するというものであった。この案はプロットまで作成されたものの、終盤に仮面ライダーのシリーズ化 が本格的に検討され始めたため、続編として新たに企画しなおすこととなった。
こうして「仮面ライダーV3」は誕生することとなる。
本編は問答無用で削除されると思われるので以下の動画にて当時の雰囲気を味わえるかと…。
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最終更新:2025/12/12(金) 15:00
最終更新:2025/12/12(金) 14:00
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