半沢直樹 単語


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半沢直樹』とは、『オレたちバブル入行組』をはじめとする池井戸潤の小説シリーズの主人公、および、TBS系列のテレビドラマ『日曜劇場 半沢直樹』のタイトルである。これらは『半沢直樹シリーズ』と纏められている。

本記事では、テレビドラマ版を中心に説明する。

概要

『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』は共に『別冊文藝春秋』で連載されたのち、単行本化された。2013年7月7日より、これらを原作としたテレビドラマ『日曜劇場 半沢直樹』が放映されている。

ストーリー(序盤)

バブル期崩壊後、大手都市銀行である産業中央銀行は多額の不良債権を抱え、2002年に東京第一銀行と合併。世界第三位のメガバンク「東京中央銀行」として新生した――。

旧産業中央銀行出身の主人公・半沢直樹は、東京中央銀行大阪西支店の融資部長として優秀な勤務実績を上げていた。しかし、そんな最中、半沢は「西大阪スチール」社において、5億円もの多額の融資事故[1]を起こしてしまう。
事故の実態は支店長・浅野のゴリ押しによる融資実行であったにもかかわらず、半沢は全ての責任をなすりつけられ、出向[2]の危機に晒される。

粉飾決済による計画倒産をし、5億円を騙し取った西大阪スチール・東田。自分の警告を無視し融資を強引に行った挙げ句、責任逃れをしようとする支店長・浅野。彼ら2人に 倍返しをするため、半沢は融資額5億円を回収せんと奔走する。

日曜劇場 半沢直樹

テレビドラマ版は全10話構成で、第1部・大阪西支店編(オレたちバブル入行組)は第1話~5話、第2部・東京本部編(オレたち花のバブル組)は第6話~10話となる。原作と異なる設定が多々あり、見比べるのも面白い。

キャッチコピーは「クソ上司め、覚えていやがれ!」。また、半沢の「やられたら、やり返す。倍返しだ!という発言が本作を象徴する台詞として流行し、様々な媒体で使用されるようになった。

「見終わった後、スカッとした」と感想を述べる視聴者が多い。さらに、半沢直樹(堺雅人)や大和田(香川照之)の緊迫感ある演技や、一度見たら忘れられないであろう黒崎(片岡愛之助)や小木曽(緋田康人)の熱演ぶりが視聴者にインパクトを与えており、高視聴率を記録している。

2011年に日本テレビ系列で放送された『家政婦のミタ』以来のヒット作として、視聴率の伸び具合が注目されている。

主な登場人物(役者)

半沢直樹(堺雅人)

主人公。旧産業中央銀行出身、現東京中央銀行のバンカー(銀行員)。大阪の四大支店の一つである、大阪西支店で融資部長を務める。優秀な行員であるが、融資先の会社とは、社長や社員と真っ正面から向き合うという人間くささも持ち合わせる。
そのため、どんな小さな会社でも、どれ程の経営赤字を出している零細企業でも、そこで働く人たちが真摯である限り、再建のため融資を行う。その一方で、会社建て直しのためにありとあらゆる手段を用いる、一種の冷酷さを見せることも。情と非情を併せ持つ希有のバンカーである。

バンカーになったきっかけは、ネジ工場「半沢ネジ」を経営していた父親が、銀行からの融資切り捨てにより自殺したこと。そして、同様に、別の銀行が半沢ネジの「一本のネジ」に可能性を感じ、母と自分を救ってくれたことによる。

“責任の所在”を非情に重視し、責任逃れをしようとする人物に対しては、たとえ上司であろうと厳しくかつ激しく糾弾する。間違っている事をおかしいと言い切り、立場が上の人間に向かってすら臆せず啖呵を切る勇猛さを有する。同時に、自分に直接の非がなくとも、銀行が責任を負っていた場合は、全力で詫びる。

相手が自分の責任を軽視したり、侮蔑的な態度を取ったが最後、常務レベルの役職者であっても絶対に許さない強い執念深さも持つ。「やられたらやりかえす。倍返し」が信条。ただ、半沢自身は精錬な性格なので、主にその信条は悪者に対して発揮される土下座マニア

一方、自らに厚意的な部下や同僚、同期には優しくかつ寛大。自分が危機的状況なのに同期を気遣ったり、立場上協力ができない、証言ができないとい部下がいても、その事情を汲み、責任を咎めることは一切しない。

大学時代に体育会剣道部に所属。同じ部の剣道仲間である近藤と打ち合う場面も。また、暴力で抵抗する敵には、剣道をもって迎え撃つ。

半沢花(上戸彩)

直樹の妻。明るく聡明な性格で、過酷な状況に向き合う夫・直木を陰で支える。
彼女の言動や行動が、様々な面で半沢を救うことも多い。
とあるエピソードで、「この夫ありてこの妻あり」とつくづく感じるシーンがある。

渡真利忍(及川光博)

半沢の同期で親友。シリアスな展開の多いこのドラマで、比較的コメディタッチで描かれている数少ない癒やし系キャラだが、頭がキレる頼もしいバンカーでもある。

近藤直弼(滝藤賢一)

半沢とは大学時代の剣道仲間。人事部次長・小木曾の過剰なパワーハラスメントに潰され、東京中央銀行からタミヤ電機へ出向。しかし、出向先でも嫌がらせを受けることに……。
このドラマでは、彼の物語もしっかり描かれている。第6話は必見。

浅野匡(石丸幹二)

東京中央銀行大阪西支店支店長。大和田派(旧産業中央銀行派閥)。大和田曰く「上司の責任は部下の責任。部下の手柄は上司の手柄」を体現する人物。西大阪スチールへの融資をまともな稟議もせず決定し、結果的に起きた融資事故の責任を半沢に負わせた張本人(ラスボス)でもある。
(ネタバレ:第1部におけるラスボス。株取引で失敗し、その分を取り返そうと謀略を張り巡らせて半沢を潰そうとした。

小木曽(緋田康人)

東京本部次長。顔に比例して(?)陰湿な性格。机を一定の間隔でバンバン叩いて強烈なストレスを与え、近藤を精神的に崩壊に至らせた。また、旧産業中央銀行派閥であり、浅野の命令により、前々から敵視していた半沢を出向させようと謀略を巡らす。
余談だが、色々あった第3話を継起にして、非常に人気のあるキャラクターにのし上がったような気がする。 

黒崎駿一(片岡愛之助)

東田の脱税事件を追う、大阪国税局統括官。元々、金融庁でのイキすぎた行為が問題視され、現在国税局に在局中。エリートでプライドが高いオカマルサ特技はエアそろばん。オネエ言葉を話し、部下の不始末には股間をアッー!!……と、一見イロモノキャラに見えるのだが、強引で非道な捜査やセリフ、憤怒に満ちた表情と普段のオカマっぽい容貌のギャップにより、圧倒的な存在感を発揮している。
西大阪スチールの件では、黒崎は、「(脱税容疑のかかった)東田の資産を差し押さえる」、半沢は「(融資金額回収のために)東田の資産を差し押さえる」という点で、半沢と対立。

第2部では金融庁検査局主任検査官に戻り、半沢に対抗心を燃やす。

大和田暁(香川照之)

旧産業中央銀行出身。最年少で常務の座に就任した野心家で、東京中央銀行頭取の座を虎視眈々と狙っている。他人を駒のように扱い、保身のためなら何のためらいも、良心の呵責もなく部下を切り捨てる。まさに外道。

半沢の父親が経営する「半沢ネジ」の融資を凍結し、自殺に追いやった張本人でもある。融資継続を土下座して求める半沢の父親を無視し、「私の前で土下座した奴は無能ばかりだった」とのたまう。まさに外道。

5億の融資事故を起こして回収に奔走する半沢に興味を持ち、裁量臨店[3]で窮地に立たされる半沢に助け船を出してくれるかと思いきや、発したセリフは「徹底的にやって彼が乗り切れるか見てみたい」。まさに外道。

第2部でも登場し、半沢により深く関わる事になる。「半沢」ネジの事などすっかり忘れた彼と、半沢が会食する6話は必見。(まさに外道的な意味で)

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原作

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。
巻数 タイトル 商品
第1作 オレたちバブル入行組
第2作 オレたち花のバブル組
第3作 ロスジェネの逆襲
第4作 銀翼のイカロス (連載中)

ドラマ

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

関連項目

  • 池井戸潤
  • テレビ番組の一覧
  • テレビドラマ
  • TBS
  • 男優の一覧
    • 堺雅人
    • 及川光博
    • 香川照之
  • 女優の一覧
    • 上戸彩
    • 壇蜜
  • 理想の上司

外部リンク

脚注

  1. *融資した会社が倒産し、銀行が融資額を回収できなくなる事。
  2. *籍を残したまま関連企業へ従事すること。本作における「出向」は追放、目障りな人物を隔離する意味合いで使われる。一般の「出向」が全てそうであるわけではない。
  3. *本部の監査セクションから検査役が来て、支店での融資に対する与信判断が正しく行われているかどうか審査を受けること。行われる際、支店には通常1週間程度の準備期間を設けられる。

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