大魔界村

大魔界村とは、1988年にカプコンから発売された魔界村シリーズの第二作目。
1985年に発売された第1作「魔界村」の続編である。

概要

1988年に稼働開始。難易度の高さに定評のある魔界村シリーズだが覚え要素が強く、コツさえつかめば誰でも楽しめる為、ライトユーザからマニアまで幅広い人気を博した。第1作の「魔界村」に比べれば難易度はかなり低めになっている。

ストーリー

大魔王アスタロトとの戦いから3年が過ぎた、ある満月の夜。悪魔は再びその姿を現した。

大魔王ルシファーに率いられ、地上を大混乱に陥れる恐怖の軍団。そしてプリンセスは、騎士アーサーの目の前でその魂をルシファーに奪われ、息絶えてしまった。

プリンセスの魂を救い、世界に平和を取り戻すため、アーサーは魔界に足を踏み入れる。

システム

新しく上下撃ちが可能になった（超魔界村では廃止された）。敵に当たるとお決まりのパンツ一丁になり、もう一度当たると骨になる。最終ステージを除いて中間地点ポイントがあるがその前で死ぬと勿論最初に戻される。

武器と魔法について

大魔界村では黄金の鎧が追加された。黄金の鎧を装備した状態でゲージを貯めると魔法が使えるようになる。しかし敵に当たると鎧が剥げパンツ一丁になる。

武器の説明

• 槍 / ヤリ
  
  • 槍を前方に2発まで出せる。スピードは遅めで、威力は普通。一番最初のデフォルト武器である。
  • 魔法：アーサーの頭上から雷が落ちてきて、その後に左右に雷を撃ち出して攻撃。威力が非常に高く、うまく当てればレッドアリーマーはもちろん、ボスだって楽に倒せてしまう。発動中は完全に無敵状態なので、一応回避に使えなくもないが、終了後の無敵時間が短いためあまりオススメできない。
• ナイフ / 短剣
  
  • 小型のナイフを前方に投げ攻撃。最大3連射可能。スピードが速く、連射する事で若干軌道が変化する。当たり判定が小さいのが欠点。このゲームの通常武器では最も利用価値が高い武器。
  • 魔法：アーサーが二人に分身し、攻撃力が2倍に。分身は本体の動きをトレースし、行動には若干のタイムラグがある。
• ナパーム / たいまつ
  
  • 放物線の軌道で青い火球を投げる。射程距離は短いが着弾すると炸裂し、炎の波を発生させる。雑魚敵の処理に関しては威力を発揮するが、ボス戦ではあまり頼りにならない。ステージによっては攻略が著しく困難になる場合があるので、あまり取る必要は無いかもしれない。
  • 魔法：4つの火の玉で敵を攻撃。左右斜め方向へ回転しながら放たれる。
• 円盤 / イカルスの盾
  • 棘付きの円盤をフリスビーのように投げて攻撃。スピード、威力共に並程度だが、しゃがみ撃ちすることによって地面に沿っていく特性を持つため、入り組んだ地形の4面では便利。2連射可能で槍より連射力はあるがナイフよりはない。ただしナイフよりは当たり判定が大きいため、ナイフに次いで使える武器である。
  • 魔法：アーサーの前方に巨大な鏡が出現し、敵からの攻撃を防ぐ。敵の弾を無効化するだけでなく、触れた敵自体にもダメージを与えることができる。しかし耐久力が低くすぐに壊れてしまうため実用性の低い魔法である。ただし、レッドアリーマーを処理する際には割と便利。
• 大鎌 / オノ
  
  • 斜め上に巨大な斧を投げて攻撃。基本一発しか投げれないうえに、スピードもそれほど速くない。正面の敵を攻撃するのが難しいため、使いこなすにはテクニックが必要。貫通力があり、当たり判定も大きいため、雑魚敵の群れを一掃する際にはうってつけ。しかしステージによっては攻略が難しい場面もあり、さらにボス戦ではあまり使い物にならないので特別使う必要もない。
  • 魔法：アーサーの周辺に巨大な爆発を起こす。爆発は2回発生し、いずれにも独立したダメージが存在するうえに攻撃力もそこそこあるので、敵に与えるダメージ量は基本的に多い。しかし耐久力のある敵に対して使用すると、倒しきれなかった場合に反撃を食らう(硬直するため)場合が多いので、使い勝手がいいとは決して言えない。
• 剣 / ソード
  
  • その場で剣を振り、敵を切りつけて攻撃。唯一投げて使用しない武器である。敵に接近する必要があるためリーチは極めて短いが、その代わり威力は他の武器よりも高い(2倍)。連射速度も高く、連続して相手にダメージを与えることができる・・・が、接近しすぎによる反撃に注意。言うまでもなく上級者向けの武器であるが、いくら上級者でもクリア不可能なステージも存在する(4面ボスなど)。辛口プレイが好きな人は是非とも剣縛りプレイをおすすめしたい。
  • 魔法：龍の形をした雷を両斜め上に発射する。発射後は弧を描くように動き、最後にアーサーの元へ戻ってくる。当たり判定も大きいため比較的使いやすい魔法である。
• サイコキャノン
  • 2週目専用の武器で、これがないとラスボスと戦うことができない。威力は敵の距離により1発～3発分と変化。当たり判定が異様に大きく、魔界村シリーズの「最後の武器」の中では最強の威力である。特定の出現条件がある。
  • 魔法：魔法は存在しないが、武器の特性として敵の放つ弾を打ち消す。黄金の鎧を装着すると飛距離が約1.5倍となる。射程距離が短く遠くになるほど威力が低く近いほど高いことが挙げられる。

ステージ

全６ステージで構成されている。

• 1面　前半は刑場。死神が大量に登場し、ハゲタカが空中を彷徨い、終盤には巨大ギロチンも。後半は下呂吐き豚や大量の触手、骸骨を飛ばす毒花が大量発生する。しかし難易度は高くなく、基本さえ抑えれば簡単に進める事ができる。
• 2面　前半は廃墟。岩亀がバウンドしながら襲ってきたり、初見殺しの吊り橋＋アリジゴクが厄介。後半一寸前にレッドアリーマーが出現。炎の蝙蝠が大量出現する。敵に当たることで穴に落ちるように計算されつくしており、カプコン名物の「2面初心者殺し」が堪能できる。
• 3面　ランクルさんの塔。ほぼ全面に渡り強制スクロールである。前半は縦強制スクロール。上から敵が大量に飛んでくるのでたいまつだと詰む。前半の終盤は豚の蚊取り線香入れが大量に襲いかかる。後半は巨像のベロを渡っていく。横強制スクロールであり、途中には炎や一撃死のトゲなどいやらしい初見殺しが満載。慣れれば非常に簡単だが、慣れるまでが苦労する。チンタラしていると巨像に食べられてしまう。
• 4面　前半は巨大なエメラルド色の水晶が印象的な洞窟。死神が再度登場。初代でもおなじみ、タワーモンスターも登場。前半の終盤ははワームが大量発生するが、出現地点は固定なので覚えれば楽。後半は下スクロールの腐海。滑る路面とアーサーを握りつぶす巨大な手が登場。トゲに刺さると一発で骨に。
• 5面　大魔王の城。前半はレッドアリーマー×4が出現。上に下呂吐き豚などがいる。後半はボスラッシュ。初代ラスボス×1→シールダー×2→初代ラスボス×2→ガスト×3→シールダー×1と戦う。

お約束だが、6面に進むには2周しなければならず、またサイコキャノンを取ってないと行けない。2周目でサイコキャノン以外で5面ボスを倒すと強制ZAPとなる。

ボス

• 1面　シールダー　自分の顔を手に持ち炎で攻撃してくる。5面ではボスラッシュとして頭のみ登場。
• 2面　ケルベロス　ケルベロスなのに何故か炎で攻撃してくる。大ジャンプと炎の雨で攻撃。ただパターン化できるのでボスの中でも弱い。
• 3面　ガスト　レストランでもなく、クラッコでもない。巨大な一つ目を持つ雲の妖怪。アーサーの周りを回転し、無敵状態となる雷をまとってアーサーに突進する。雷をまとうタイミングや突っ込んでくる方向はランダムのため、パターン化が難しい難敵。
• 4面　オーム　気持ち悪い。強い。うざいの三拍子。下方に位置する5つの心臓を潰す事で倒せる。よってオノや剣で挑むと詰む。甲虫は倒せない上、出現条件がランダムなのでパターン化が難しい難敵である。
• 5面　ベルゼバブ　蝿の妖怪。無数の蝿に分裂して群れを成して飛び回り、再び巨大な一匹の蝿となり、なすびみたいな何かで攻撃してくる。無数の蝿となり飛び回る時は無敵。武器を連射して軌道を変化させないとやられてしまう。
• 6面　ルシファー　ラスボスとの決戦。サイコキャノン必須。手から放たれるレーザーに踏みつけ攻撃をしかけてくる。魔界村シリーズのラスボスでは最強。膝に飛び乗り顔面にサイコキャノンを浴びせるか、顔の真下からサイコキャノンを浴びせるしか術はない。

移植

メガドライブ、PCエンジンスーパーグラフィックス、X68000に移植されており、移植の出来の良さという点では非情に恵まれた作品となっている。
MD版（セガ）はカプコンからソースコードの提供を受けており（同じMC68000）、アーケード版稼働からそう経たない時期の発売を実現した。
PCESG版（NEC-HE）はアーケード版に存在したバグ（MD版では修正された）まで再現するという念の入れようで、MD版よりさらに移植度は高い。
X68000版はカプコン自身による移植であり、アーケード版ほぼそのままである。

プレイステーション、セガサターンの「カプコンジェネレーション 第2集 魔界と騎士」に収録。
プレイステーション2、プレイステーションポータブルの「カプコンクラシックスコレクション」に収録。(PS版ベース)
メガドライブ、PCエンジンスーパーグラフィックス版がバーチャルコンソールで配信中。
PCエンジンスーパーグラフィックス版がゲームアーカイブスで配信中。

関連商品

関連動画

関連項目

• 魔界村
• 超魔界村
• 極魔界村
• カプコン
• 2nd BGM