天の川(列車) 単語

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天の川とは国鉄・JR東日本で運行されていた列車名である。

概要

天の川の列車名が登場したのは上越線初の特急列車であるときが設定された翌年である。上野~新潟間の座席車と寝台車が混在していた夜行客車準急越後が165系使用の座席車のみの急行電車になったので、寝台車のみの客車急行列車として登場したのが天の川である。天の川という列車名からわかるとおり夜行列車であり、上越線経由で上野駅と新潟駅を結んでいた。天の川の列車名は「荒海や佐渡によこたふ天河」という松尾芭蕉の句からも取られている。

前述の通り急行天の川は準急越後から分離したので、上野駅と新潟駅を結ぶ夜行列車には全車座席車の越後と全車寝台車の天の川の2種類があった。1968年には急行越後は夜行の佐渡に名称変更されているが、1972年には天の川の運行区間は上野~新潟~秋田間に延長される。上野駅と秋田駅を結ぶ夜行列車には急行鳥海というのがあったが、佐渡天の川の関係と同じく座席急行鳥海と寝台急行天の川と区別されていた。尚、新潟駅発着を秋田駅発着に延長した天の川とは異なり急行鳥海は最初から上野~秋田間の運行であったので、鳥海は新潟駅を経由せず新津駅と新発田駅の間を最短ルートで抜けていた。

1976年には上野~青森間の特急ゆうづるの24系客車化に伴い余剰となった特急用の20系客車が使用されるようになる。急行列車に20系客車が投入されるのは東京~大阪間の銀河に次ぎ二例目であった。また、同じ時期に上野~仙台間の夜行急行新星にも20系客車が投入されている。

1982年の上越新幹線開業では昼行特急ときや夜行急行鳥海等が廃止されたにも関わらずしぶとく生き残った天の川であったが、1985年の新幹線上野開業に伴い天の川は臨時化されてしまう。同じく急行佐渡も廃止されており、この頃から天の川は座席車のみの夜行急行として運行されるようになる。

そして天の川は臨時列車としてではあるが1993年に廃止された上野~長岡~秋田間の特急出羽よりは長生きしていたが、上野~秋田間には羽越本線経由特急鳥海や奥羽本線経由特急あけぼのも走っていた事から1994年に廃止されている。

臨時化直前の運行形態

  • 種別:急行
  • 運行区間:上野~新潟~秋田間(新潟駅で方向転換)
  • 使用車両:20系客車12両
  • 1985年3月14日に臨時化

停車駅

上野駅 - 大宮駅 - 熊谷駅 - 高崎駅 - 水上駅 - 長岡駅 - 見附駅 - 東三条駅 - 新津駅 - 新潟駅 - 新発田駅 - 中条駅 - 坂町駅 - 村上駅 - 府屋駅(上りのみ) - あつみ温泉駅 - 鶴岡駅 - 余目駅 - 酒田駅 - 遊佐駅 - 吹浦駅 - 象潟駅 - 仁賀保駅 - 羽後本荘駅 - 秋田駅

列車名の由来

星が集まって見える状態の天の川から。

年表

1963年6月 上野~新潟間の夜行客車準急越後の改称及び急行格上げで寝台急行天の川が設定される。

1972年3月 運行区間が上野~新潟~秋田間に変更される。

1985年3月 東北新幹線上野開業のダイヤ改正で急行天の川は臨時化される。

1994年12月 急行天の川は臨時列車としても廃止される。

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関連項目

  • 鉄道列車名一覧
  • 上越線・信越本線・羽越本線
  • 20系客車
  • 日本国有鉄道・JR東日本
  • 鳥海(列車) - 定期急行時代に同区間を運行していた座席夜行急行
  • 出羽(列車) - 同区間を運行していた特急列車

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