尖閣諸島漁船衝突事件とは、2010年9月7日に起きた、中国の不法操業漁船と日本の海上保安庁の巡視船の衝突事故である。
本項では、同事故を巡る日中を中心とした外交問題についても記する。
午前10時15分頃、尖閣諸島最北端「久場島」北西の海域(日本領海)でパトロール中だった海保の巡視船「みずき」が、不法に操業していた中国籍の漁船『閩晋漁5179』(以下:中国船)を発見する。
停船勧告を出すが中国船はこれを無視して逃走。
追跡する巡視船に故意に衝突し、巡視船2隻を破損させた。
追跡の末、中国船を停船させる。
船長を公務執行妨害で逮捕。乗組員と共に石垣島に連行し、事情聴取。
外国人漁業規制法違反などの容疑もかけられた。
また中国政府は、逮捕後の同日未明、北京在住の日本大使・丹羽宇一郎を呼び出し、日本の対応に抗議すると共に、船員・船長の即時釈放を要求。
この呼び出しはこの日より、断続的に5回繰り返される。
那覇地検石垣支部が、船長の抑留期間延長を請願。
中国政府、丹羽大使を4回目の呼び出し。午前0時から1時間に渡っての抗議となり、異例とされた。
参考人として扱われていた船員14人全員を、中国のチャーター機で帰国させる。
漁船も解放された。
前原誠司国土交通大臣が記者会見で「尖閣諸島に領土問題は存在しない。もとより日本固有の領土である」と発言し、菅政権の立場を改めて表明。
しかし同日、蓮舫議員が「領土問題が存在する」と発言し、政権内での見解相違として批判を浴びる。
同氏は午後にも、「日本固有の領土である」と自身の発言を訂正した。
自民党が同党の外交・国防部会において、蓮舫氏の上述の発言と、中国の丹羽大使に対する対応に批判的立場であることを表明。
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