巡洋艦(じゅんようかん、cruiser)とは、遠洋を航海するための高速艦艇のことであり、軍艦の一種。
細分化のカテゴリとして、重巡洋艦と軽巡洋艦がある。
現在では、具体的な定義は決まっておらず、遠洋航行可能な艦艇、もしくは国家や社会集団が「巡洋艦である」と主張していればそれが巡洋艦となる。英語ではクルーザー(cruiser)という。
19世紀末、軍艦が木造帆船から鉄の船体と蒸気機関を持つ動力艦に移行し始めた頃の話。当時の機関出力や燃費、船体のサイズといった制約により、重武装の戦艦やモニター艦は充分な遠洋航行能力を有していなかった。このため、武装や装甲をある程度押さえ、代わりに航行能力を重視した艦も造られていた。これが元々の巡洋艦である。
その後、技術の進歩、船体の大型化、海戦の在り方の変遷、などの事情により、戦艦や駆逐艦もそれなりの航行能力を持つようになっていく中、遠洋航行能力+戦艦と駆逐艦の中間的なサイズの軍艦、というのが巡洋艦の立ち位置となっていった。
現在はその大型の船体に多数のミサイルを搭載するという形で巡洋艦という分類がわずかに残るだけである。
代表的な艦艇としてはアメリカのイージスシステム搭載のイージス艦タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦、ロシアのスラヴァ級ミサイル巡洋艦が有名だろう。
日本国内においては、主に旧帝国海軍の軍艦の艦種を指すものとして用いられる場合が多い。
ニコニコ動画でこのタグで航海すると、鋼鉄の咆哮といったゲームに出てくる巡洋艦を見ることができる。
巡洋艦という分類の中でもかなり細分化されているが、基本的には第一次世界大戦以後、ロンドン海軍軍縮会議により定められた「軽巡洋艦(軽巡)」「重巡洋艦(重巡)」の二分を覚えておけばよいだろう。[1]
| 種類 | 条件・内容 |
|---|---|
| 重巡洋艦 |
|
| 軽巡洋艦 |
|
もっとも、この分類が有効だったのはロンドン軍縮条約が適用されていた間だけで、条約失効後からは軽巡クラスの武装でありながら基準排水量が重巡洋艦を超えたりするなど、かなり曖昧なものとなっている。
また第二次世界大戦後、武装体系がミサイル中心となり、任務も多用途化していったため、巡洋艦及び駆逐艦、フリゲート艦などの区分がかなり曖昧なものとなってしまった。
| 保有国 | 艦艇の種類 |
|---|---|
| アメリカ | |
| ロシア | |
| 日本 |
|
| 欧州諸国 |
|
| アニメ ゲームなど |
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最終更新:2025/12/24(水) 05:00
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