帝国海軍最後の生き残りとは、宗谷(船)の異名の一つである
宗谷とは、大元をたどると1938年2月16日に進水したソ連発注の耐氷型貨物船でのちに大日本帝国海軍に徴発された船である。
経緯としては
ソ連貨物船 ボロチャエベツ(Волочаевец)→商船 地領丸→大日本帝国海軍 雑用運送艦(特務艦) 宗谷→特攻輸送艦 宗谷→日本商船管理局 特別輸送艦 宗谷丸(S119)→民間組織の引揚げ船→海上保安庁 灯台補給船 宗谷(そうや)(LL-01)→海上保安庁 巡視船(南極観測船) 宗谷(SÔYA)(PL107)→船の科学館 保存船(船籍保有)
となる。
ソ連からの発注により建造された民間船を海軍が買い上げた特務艦艇でありながら、数々の戦火を潜り抜けた幸運艦として知られ、測量・輸送を担った。
戦後は復員船を経て海上保安庁に所属し、灯台補給船を務めるも南極観測船として6次に亘る観測を成し遂げる。その後巡視船として活躍するも退役し、東京お台場で博物館船として見学が可能。現在も船籍を保持しており整備すれば航海もできる。(ただし、船体は老朽化しエンジンは使用不能な為大規模修繕が必要)詳細は「宗谷(船)」を参照
なお、2022年4月現在艦齢84年
ちなみに現存するアメリカ海軍 最古の戦艦BB-35テキサスは109年
日露戦争(日本海海戦) バルチック艦隊の生き残り防護巡洋艦アヴローラは121年
アメリカ海軍 帆走フリゲートコンスティチューションは224年(現役で海軍籍にあり世界最古の航行可能な現役艦)
イギリス海軍 戦列艦ヴィクトリーは257年(現役で海軍籍にあるが乾ドッグに保存され航行不能)
「帝国海軍最後の生き残り」以外にも
灯台補給船時代には「海のサンタクロース」「燈台の白姫」(白い船体だったこと、僻地にある灯台に食糧、物資を運搬したことから)
巡視船時代には「福音の使者」「北洋の守り神」(凍てつく北海道の海で砕氷能力を活用し漁船や人々を助けた)
その他「奇跡の船」「不可能を可能にする船」)(魚雷の直撃を受けたものの不発弾だった等)
等々様々な愛称がある。
陽炎型駆逐艦 雪風 と同じく幸運艦であり異能生存艦ともいえる。
過去に宗谷と同じく「帝国海軍最後の生き残り」と呼ばれていた艦船として海防艦 志賀が該当する。
志賀は1945年3月20日に就役した大日本帝国海軍の海防艦である。
就役の約5か月後に終戦を迎え戦後は掃海艦・復員船・米軍連絡船として活躍した。
1950年12月に中央気象台(現 気象庁)の気象観測船志賀丸として再就役
1954年1月1日に再武装し おじか型巡視船 こじま(PL106)として海上保安庁に編入
1965年4月に除籍され同年8月に千葉市への払い下げが決定(ちなみに、呉市と競合していた)
1966年5月18日 千葉市海洋公民館として開館
1993年4月1日 建築基準法及び消防法の不適合が判明し休館
1998年 解体撤去
志賀は1998年(平成10年)まで船体が存在していた為、帝国海軍最後の生き残りとされることがある。
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最終更新:2025/12/07(日) 00:00
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