御末衆

御末衆とは、室町幕府の称号の一つで、幕府の秩序の中では最下層のものである。

概要

室町幕府にさまざまにある「～衆」の中では最下層に属し、『貞丈雑記』によると将軍に食事の際に御膳を持ってきて同朋衆などに渡すなどの役目があるとする。裏向の仕事として幕府で出納などを行っていたようだ。おおよそ、二宮、借宿、岩堀、高橋、権田、小林といった氏が務めた。

御末衆の一覧

足利義政期

長禄4年（『政所方御奉書引付）

• 河田中務丞
• 権田順徳丸
• 中村六郎左衛門尉
• 二宮新左衛門尉
• 権田彦次郎
• 二宮七郎左衛門尉
• 沼田弥太郎
• 二宮次郎左衛門尉
• 借宿三郎
• 岩堀伊賀入道
• 高橋右京亮
• 小林新左衛門尉
• 高橋新次郎

足利義尚期

長享元年（「常徳院江州動座着到」）

• 小林新左衛門尉
• 疋田藤左衛門尉
• 大内孫左衛門尉
• 二宮七郎左衛門尉
• 疋田又三郎
• 借宿又三郎
• 借宿松千代
• 岩堀弥三郎
• 権田藤若
• 太田孫次郎

以下は東山殿に祗候しており、すでに退いた足利義政に仕えている。

• 進士石見入道
• 進士三郎左衛門尉
• 進士次郎左衛門尉
• 二宮次郎左衛門尉
• 高橋

足利義材期

明応元年（「東山殿時代大名様附」）

• 太田
• 二宮
• ？
• 岩堀
• 疋田
• 高橋
• 権田

足利義輝期

永禄6年（「永禄六年諸役人附」前半）

• 河田与左衛門尉
• 疋田修理進
• 疋田弥四郎
• 疋田源四郎
• 二宮弥三郎
• 疋田尉松
• 高橋阿古千代

足利義昭期

永禄10、11年（「永禄六年諸役人附」後半）

• 高橋新九郎
• 疋田弥七郎
• 御倉正実
• 掟運

年号不明

『蜷川家古文書』第十二集

• 高橋丹後入道
• 下津屋若狭入道
• 岩堀将監
• 権田孫二郎
• 二宮又三郎
• 河田雅楽助

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記録に残らない程度には低い身分なので研究も全くないが、一応下記の本に概説は載っている。

関連項目

• 日本史
• 室町時代
• 御一家
• 相伴衆
• 外様衆
• 御供衆
• 申次衆
• 御部屋衆
• 奉公衆
• 詰衆番衆
• 走衆
• 右筆方