『戦国大戦』とは、SEGA開発による日本の戦国時代を舞台としたアーケードオンライン対戦型トレーディングカードゲームである。
2010年2月のAOUにて発表があり、同年11月10日稼動を開始した。初期verのタイトルは『戦国大戦 -1560 尾張の風雲児-』。2011年7月21日より新バージョン(ver1.1)『戦国大戦 -1570 魔王、上洛す-』が稼働している。
カード操作ゲームとして一世を風靡した『三国志大戦』を踏襲するシステムになっている。
戦国大戦では三国志大戦同様にC(コモン)、UC(アンコモン)、R(レア)、SR(スーパーレア)、SS(戦国数寄・せんごくすき)のレアリティが設定されている。Cが最もレアリティが低く、一方でSR・SSが最も高い。有名な人物や女性キャラクターなどはレアリティが高くなりやすい。このほか、関連グッズのオマケとして付随するEXカードも存在する。
SS(戦国数寄)は漫画家などのゲスト作家によって描かれたイラストが使われており、一部では既存の戦国時代作品とのコラボレーションもある。以下は現在までのSSカードおよび作家・作品である。
| ver1.0 |
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| ver1.1 |
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ゲームをするには、プレイヤー情報を記録する「ICカード」と戦場で使用する「武将カード」が必要となる。
三国志大戦以上にアクション要素や手先の器用さが求められるゲームなので、Wikiなどを精読することをお勧めする。
ほとんどのルールは三国志大戦(以下「三国志」)と同一である。相手の城ゲージを0にするか、自城のゲージが敵を上回ったまま時間切れになれば勝利である。
三国志の基本システムに加え、用語の違い(知力→統率力など)の他に以下のような新システムがある。
本作では「足軽」「槍足軽」「弓足軽」「騎馬隊」の他に「鉄砲隊」が追加された。鉄砲隊は強力な間接攻撃が可能。後述のタッチアクションにより照準を合わせた武将に対し射撃を行い、照準を合わせ続けることで威力を上昇できる。しかし武将そのものが相手を狙っているわけではないので、向きを合わせないと銃弾が外れる。また、兵種アイコン左上に数字で表示されている「銃弾」が尽きると「銃弾切れ」になり、時間経過か帰城するか弾丸補充系計略を使用しない限り通常の足軽になってしまう。
また、兵力も兵種によって差が出るようになっており、鉄砲隊は騎馬隊と同じく100%なのに対して、槍足軽・弓足軽は130%、足軽(三国志の歩兵相当)は150%と、耐久力に大きな違いがある。
戦国大戦では筺体にも変更が加えられており、カードから手を離したかどうかを認識できる。特にカードから手を離し、また触れなおすことをトリガーとするシステムがタッチアクションである。一部計略で使用する他、騎馬が突撃により大ダメージを与える、または上述鉄砲兵が射撃を行うにはこのタッチアクションが必要になる。
戦国大戦にて新特技が実装された。「忍」は姿が見えないが乱戦もしくは攻城により姿が見えるようになる、三国志大戦における「隠密戦法」が常時かかっているような特技。「気合」は被ダメージの一部が時間経過により回復する。「攻城」は後述の虎口攻めにおいて与城ダメージが大幅に上がる「本丸攻め」ができる。「制圧」は後述の大筒を制圧時、大筒の発射カウントを促進する。
戦国大戦では「~の陣」という計略が登場している。これは発動すると一定範囲内の武将に効果がある「陣」を敷設するものである。陣は一定時間の間範囲内の敵味方に効果を及ぼし、範囲内であれば効果終了まで恩恵に与れる。また、効果範囲も武将の移動に伴って移動する。いわゆる陣略が計略になったようなものである。
本作では三国志のように強引に敵将をすり抜けるような行為が不可能になった。一定時間以上乱戦状態になると双方が敵将を弾き、乱戦が解除される。また、乱戦によって与えることのできる兵力ダメージは現状かなり抑えられており、三国志のように乱戦が重要ではなくなった。いわば、全将兵が象兵になったようなものである。
戦場のどこか(大体50%ライン)に大筒拠点が設置されている。初期は中立だが、より長く占拠できたプレイヤーが大筒を支配できる。支配した状態で武将をそばに置いておき、一定時間経過すると大筒による砲撃を行い、敵城ゲージにダメージを与えつつ後述虎口ゲージを上昇させることができる。これにより、いわゆるガン待ちの戦法は難しくなった。
三国志では筺体の中央に「城門ゾーン」があり、ここを攻城すると与城ダメージが増大したが、本作ではその代わりに「虎口」が設置された。通常の攻城や大筒による砲撃、また時間経過により「虎口ゲージ」が上昇し、一定量がたまると虎口に攻め入れるチャンスが発生する。この間に虎口に武将(兵種不問)を1名入れると「虎口攻め」が発生する。内容は相手の選んだ攻撃と自分の選んだ防衛が一致するかどうかというもので、一致しなければ下部スロットに応じて城ダメージを受ける。このため場合によっては虎口攻めによる逆転が可能になった。
戦闘中に任意のタイミングで一度だけ効果を発揮する、三国志でいうところの「奥義」「軍師カード」に相当するものである。家宝は1プレイごとに手に入る宝箱からたまに手に入り、家宝の種類・グレードによって奥義効果も異なる。家宝は同じく宝箱から入手できる大判を集めて、鍛冶屋に渡すことで奥義効果を強化できる。特にグレードの高い家宝は初期状態では低グレードの家宝に奥義効果で劣るため、手に入れたら早急に鍛えないと使いものにならない。
三国志の奥義・軍師との大きな違いとして、家宝は戦場に出る部隊のひとつに「装備」させることができる点がある。家宝を装備すると、それらの家宝に設定された兵力上昇・武力上昇などの効果が現れ、武将の能力の底上げができる。またグレードの高い家宝には「副効果」が多く付随しており、それだけ戦闘を有利にすることができる。ただし、装備効果は奥義を使用すると戦闘終了まで失われる。
当然ながら勢力は「家門」に基づくもので、同じ勢力の武将を揃えたデッキには、最大士気ボーナスが上昇する恩恵を受けられる。この点は三国志と同じである。
『1560 尾張の風雲児』では、「織田家」「武田家」「上杉家」「今川家」「他家(含長野家・足利家・三好家・斎藤家等)」が登場。『1570 魔王、上洛す』では、さらに「浅井朝倉家」「本願寺」が加わった。今後のカード追加・勢力追加が注目される。
現在の勢力と特徴は以下の通り
勢力カラーは青。言わずと知れた織田信長を中心とした勢力。主な武将に羽柴秀吉、柴田勝家、明智光秀などがいる。武将イラストには青いマントが特徴として描かれている。
兵種は槍足軽と鉄砲隊が多く、一方で騎馬隊が乏しい。武力・統率のバランスが取れた武将が多く、また特技「制圧」持ちが多いことから、大筒を中心とした戦いに向いている。ただし騎馬の少なさから機動力には若干の不安があり、攻めあぐねることも。計略は采配・陣形・超絶強化・ダメージ・妨害と何でも揃っており、またカードの種類も全勢力最多で、様々なデッキパターンを構築できる。
勢力カラーは赤。風林火山の旗印で知られる武田信玄を中心とした勢力。主な武将に山本勘助、山県昌景、真田幸隆などがいる。武将イラストにはふさふさした襟巻や飾りなどが特徴として描かれている。
騎馬隊と槍足軽が豊富で、一方で鉄砲隊は非常に乏しい。元より機動力に優れ、また移動速度の上がる計略持ちも多いのが特徴的。武力・統率・特技のバランスも良好で、弱点が少ないため初心者にも最適である。しばしば三国志大戦における蜀に似ていると評される。
勢力カラーは灰色。毘沙門天の化身を称した上杉謙信を中心とした勢力。主な武将に、宇佐美定満、上杉景勝、直江兼続などがいる。武将イラストにはその武将を表した漢字一文字が特徴として描かれている。
騎馬隊と鉄砲隊が多く、槍足軽が他の勢力に比べて少ない。耐久力を高める特技「気合」を持った武将が多く、武力面では強い一方、ほとんどの武将が統率低めという弱点がある。計略は「武力上昇が高いが全滅のリスクあり」「超武力になるがコスト4」などとハイリスクハイリターンなものが多く、使いこなせば性能面での不利を簡単に覆せる。
勢力カラーは紫。海道一の弓取りと称された今川義元を中心とした勢力。主な武将に、太原雪斎、松平元康(徳川家康)などがいる。武将イラストにはフェイスペイントが特徴として描かれている。
槍足軽と弓足軽が豊富で、一方で鉄砲隊が非常に少ない。低い士気で長時間持続する「精鋭」計略が特徴的で、これらを持つ武将はスペックが低く設定されているが、計略を使えばそれを補って余りある活躍を見せる。一方でカードの枚数が少なく、高コストでも武力7までしかいないため、士気のない序盤に苦戦しやすい。また大型の計略に「今川家の武将限定」の縛りがあるものが多く、デッキ編成に柔軟さがないことも弱点である。
勢力カラーは桃色。天下を窺う織田家に対抗した近江の浅井長政と、越前の朝倉義景の武家を統合した勢力。このため同色でも家紋に違いがある。主な武将に、朝倉景健、磯野員昌、藤堂高虎などがいる。浅井家の武将イラストには羽根飾りが、朝倉家には仮面が特徴として描かれている。
騎馬・槍・弓がバランス良く存在するが、一方で鉄砲隊はゼロ。スペックは平均して良好だが、一方で武力・統率が10を超える特化した武将がいない。今川家同様にカードが少ないのも難点。対になる武家がいると性能が上昇する「盟約」計略、掛かっている計略を打ち消すと効果が高くなる「流転」計略、戦場に見えない罠を仕掛ける「罠」計略といった、独特の計略が特徴的である。
勢力カラーは鶯色。本願寺顕如の浄土真宗本願寺派、および本願寺と共闘関係を結んで織田信長に対抗した雑賀孫市率いる雑賀衆の勢力。本願寺・雑賀衆でそれぞれ家紋が異なる。主な武将に、下間頼廉、鈴木佐太夫、土橋兼重などがいる。本願寺の武将イラストは主に僧衣・数珠などが、雑賀衆は主にミリタリールックが特徴として描かれている。
本願寺勢の足軽と、雑賀衆の鉄砲隊しか兵種がないという、極端極まった勢力。このため騎馬隊相手に非常に弱いが、対抗計略も用意されている。すべての鉄砲隊に特技「狙撃」がついており、実武力以上の高威力で敵を殲滅できるため、攻撃性能そのものは非常に高い。カードの枚数が少なく、また軸となれる計略持ちが少ないため、単色ではデッキ編成は非常に窮屈する。他の勢力と混色で使われる機会も多い。
勢力カラーは黄色。征夷大将軍の足利家や、斎藤道三の斎藤家、三好長慶の三好家など、上記の勢力に入らない勢力の寄せ集め。武家に所属していない人物もここに含まれる。家紋はカード表面では「他」と書かれているが、裏面には各武家の家紋が分けられている。イラストの特徴も、各武家ごとに違いが用意されている。
弓足軽と足軽が多く、また槍足軽も粒揃いだが、騎馬隊・鉄砲隊が非常に少ない。個々の能力は高く、デッキの軸となれる計略持ちは多いものの、兵種の選択肢やカードの枚数が乏しいため、他の勢力との混色で組まれることが多い。妨害計略が豊富だが、一方で軸となれる武力上昇の計略が少なく、妨害の通じない相手に苦戦しやすい。
三国志大戦の動画作成サービス『演武場』と同様のサービスに加え、対戦相手の名前・接続場所を伏せる選択ができるようになった。
また、家宝を保存できる「宝物庫」サービスも存在し、通常では10個までしか所有できない家宝が、宝物庫を用意するとさらに30個保管できるようになる。
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最終更新:2025/12/15(月) 18:00
最終更新:2025/12/15(月) 17:00
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