数珠丸恒次（刀剣乱舞）とは (ジュズマルツネツグとは) [単語記事]

数珠丸恒次（じゅずまるつねつぐ）とは、ブラウザゲーム「刀剣乱舞」の登場人物である。

イラストレーター：思春期（現：ホノジロトヲジ）　CV：緑川光

私は、数珠丸恒次と申します。人の価値観すら幾度と変わりゆく長き時の中、ニコニコ大百科とはなにかを見つめてまいりました

天下五剣のひとつで、青江恒次作との説がある太刀。
鎌倉時代の僧、日蓮が護身用として所持していたと伝わり、柄に数珠が巻かれていたことが名の由来ともされている。
祈るように伏せられた眼差しから、その心の機微を読み解くことは難しい。
（公式Twitterより）

太刀の刀剣男士。刀派は青江。
天下五剣の刀剣では、三日月宗近(刀剣乱舞)に続いて二振目の実装となった。

スマホアプリ版「刀剣乱舞Pocket」の100万人DL記念「ありがとう！100万ダウンロードキャンペーン」にて、2016年3月18日13時～22日17時の100時間限定で鍛刀による入手が可能な刀剣男士として先行実装。
100時間限定という制限時間に加え、レアリティの高さゆえに入手は難しく、実装されたその日から、貯めに貯めた資源や松竹梅・富士の御札をここぞとばかりに投入しても入手できない審神者が続出した。運良く手に入った審神者も出たが、その鍛刀条件も当初は試行錯誤の連続で、情報が揃うまではとにかく手持ちの資源に糸目をつけず色々試すしかないというカオスな状態であった。

だが100万人・100時間限定という数字に誰かが注目し（よく見るとお知らせの画像の数字に小さな矢印がついていてヒントになっていた）「ALL100の投入資材で入手できた」という報告が上がって以降、こちらの鍛刀レシピをひたすら回して入手を狙うのが主流となった。
ちなみに鍛刀時間はなんと10時間1分という、とても解りやすい数字。（鍛刀部屋の画面でちょうど100が2つ並んだように表示される）
怒涛の100時間が終わった後には資源を溶かし尽くして抜け殻になった審神者もいたとかいなかったとか……そして歴史は繰り返された。

その後、期間限定イベント『戦力拡充計画』において、最終マップ（E-4）ボスマスにてドロップによる入手が可能な時期がたびたびあった。
2016年10月現在は入手手段はないが、2016年東京ゲームショウにおいて、今後実装される7面「延享の記憶」のMAP4でドロップする旨が発表されている。備えよう。

毛先になるにつれ白く染まる長く豊かな黒髪、伏せられた瞼が特徴の美青年。
戦装束は同じ刀派のにっかり青江(刀剣乱舞)と共通したデザインで、軍服のような洋装の上から丈の短い上着と、半袈裟のような装飾と大きな数珠を首から掛けている。両手には輪になっていない数珠を鎖のように垂らして携えており、太刀の拵や装束には蓮の花をモチーフにした美しい装飾が施されている。
ちなみに内番衣装は青江とお揃いのジャージ姿。萌え袖気味で、ちょっとかわいい。

日蓮上人が所有していた史実を反映してか、僧侶のように静謐で謙虚な姿勢。静かな声で穏やかに語りかける姿に魅了された審神者は多い。
人を斬らない護法の剣という事もあり、江雪左文字(刀剣乱舞)同様に争いを好まない。とは言え、邪なるものに対しては毅然として対峙し、「破邪顕正！」の一喝と共に切り払い退ける。
日常においても鍛錬や瞑想、修行に励む。一方で三日月宗近(刀剣乱舞)との手合わせでは、三日月の「ははは、そうか、そうか」という台詞にも「なるほど面白い。僧だけに、というわけですね」と天下五剣ジョークをかます感服するなど、ちょっとズレた一面も見せる。これだから天下五剣は
彼の伏せられた両目が開かれる事はあるのだろうか……。

山伏国広(刀剣乱舞)と共に出陣すると、回想が発生。
「仏の道は一つではない」と告げる山伏に対して思う所があったようで「ご教授、ありがとうございます」と礼を述べるなど、寛容かつ柔軟な思考を持っている事が伺える。

ゲーム中の性能としては、「仏の教えと人を守る刀剣」という史実が反映されてか、打撃が低く統率が高い。前者については、他の太刀と比較しても低いので他の刀剣なら一刀で倒せる敵が倒しきれない、ということもある。
反面、統率値は三日月宗近と並んでトップクラスで、特になれば最大値で78まで強化される。これに刀装「盾兵・特上」を3スロット全てにガン積みするとなんと108まで上昇する。人間の煩悩の数をはじめ、仏教では何かと縁が深い数字だが、スタッフが意図したのか偶然の産物なのかは不明。
出撃の際は攻撃力を騎兵・重歩兵で強化するか、盾兵を持たせて壁役にするか、手持ちの刀装やプレイスタイルと相談したうえで考えたいところ。

史実、ですか？……さて、どうしていましたかね。

平安時代の刀工・青江恒次の作とされる。天下五剣の一振。

鎌倉時代の僧・日蓮（にちれん）上人が所持していたとされる太刀。名の由来は、柄に数珠を巻いて杖としていた事から。
日蓮が甲州身延山へ入山した時、護身用として信者から贈られたと伝わる。日蓮の没後は遺品の一つとして大事にされていたのだが、享保年間の記録を最後に所在が不明となり、長らく消息が解らなかった。廃仏毀釈による毀損を恐れて持ち去られたとも言われているが、定かではない。

約２世紀の時を経た大正9（1920）年、宮内省の刀剣御用掛・杉原祥造氏が、さる華族の競売の中から数珠丸を発見。海外流出を阻止する為に私財を投じて落札し、当時大きな話題を呼んだという。
杉原氏は縁のある身延山久遠寺に数珠丸を返納しようとしたが、真贋で揉めるなどして話がまとまらなかった。最終的に、当時杉原氏の自宅前にあった日蓮宗の寺院・本興寺（鎌倉市）に相談を行い、紆余曲折の果てに同寺に奉納される事となった。
大正11年に旧国宝指定、昭和25年に重要文化財指定。現在も本興寺に所蔵されており、毎年11月3日の「本興寺虫干会」において特別公開されている。

2016年、数珠丸が所蔵されている本興寺の公式twitterでは同年2月に新刀剣男士のシルエットが明かされた時点で「これがもし数珠丸恒次だったら・・・」と、このゲームに関する話題を興味津々に呟いていた。
やがて数珠丸が満を持して新登場する事や、それに伴いフォローや問い合わせが増えた件を刀剣愛好家や審神者たちに感謝している一方で、参拝者が増えたり「数珠丸恒次を見せてくれますか」という問い合わせが増えた事も明かしている。

なお、（普段一般展示するような代物ではないという事情もあるが）数珠丸恒次の一般公開は年に一度、11月3日の虫干しのみとアナウンスされている。参拝に赴く人は気を付けよう。

皆さんに注意して頂きたいのは
数珠丸恒次は人を斬らない仏教守護の宝刀だと言うことです
仏教（物理）とか言われてますが日蓮上人本人は迫害こそされど
武力で教えを弘めた事はありません
これから先本興寺様等で数珠丸を拝する事があるかも知れません
呉々も敬意をもって拝して頂けたらと思います

出展：日本美術刀剣保存協会長崎支部のtwitter