易者(東方Project)とは (エキシャとは) [単語記事]

易者(東方Project)とは、東方Projectの漫画作品「東方鈴奈庵」に登場するキャラクターである。

概要

種族：人妖（怨霊・元人間）
第二十五話「著作不明は容易く盗まれる（後篇）」にて登場。

以前は人里に住む易者の門人だったが、次第に魔術の様相が強くなり破門になる。その前後に占術を通して「世界の外側（外の世界？）」を覗き見たらしい。
結果、妖怪の存続のために妖怪に管理・支配された生活に嫌気がさし、人間をやめる事を決意する。

易者はとある書物から人間をやめる方法を知り、「占術と話術パート」「子供の様な戯言パート」に分けた本を執筆して一度自害、本に込めた強い思念により幽明を繋ぎ、嫉妬の心で妖怪として復活する事を選択した。

易者の記した本はどういった経緯か鈴奈庵に持ち込まれており本居小鈴が発見した。本を読みその内容に感服した小鈴は、まず書かれた占術を人里の子供たちに披露した。占いはよく当たると評判になり、次第に人里には「鈴奈庵の嬢ちゃんがよく当たる占術を編み出した」と評判が広まっていった。
一々否定するのも面倒なので小鈴は自分が占術を編み出した事にしていたが、「戯言パートだけを切り捨てて有用な占術のみを抽出・編み出したことにされた」と術中に嵌り（易者の嫉妬を買った）、易者の復活を許した。

易者は復活して間もなく博麗霊夢と対峙し、ことの真相を話した。そして、人間に危害を加えないから霊夢と敵対する理由がない旨を説明するのだが………

怨霊

怨霊とは幽霊の一種。生前、悪意に満ちた人間や恨みを持つ人間が怨霊になることが多く、悪意を持って別の妖怪や人に取りつく厄介な霊である。
易者は本来なら怨霊に分類されるべき存在らしいのだが、易者自身は嫉妬をコントロールすれば怨霊にはならないと言っている。あくまでも復活の手段として選んだから敵対する気が無かったらしい。本当かどうかはともかく。

易

易とは古代中国由来の「占筮（易占）」であり、噛み砕いて言えば自然・宇宙全てを包含した六十四卦を見て万事の変化を紐解くことを指す。
もっと噛み砕いて言えば占い。この易占を扱う者を「易者」と呼ぶ。日本でも陰陽道の普及と共に浸透し、ポピュラーな占いの一つに数えられていた。

人妖

東方輝針城の2面道中曲「運河を行き交う人妖」など、東方内でも時折「人妖」という言葉が使われている。

人妖とは人・妖怪の二つのくくりを纏めて表した言葉だが、東方鈴奈庵二十五話では「人妖」という言葉が東方においてはまた別の意味を持つことが判明した。（先述の曲名はそのまま人と妖怪という意味だと思われる）

霊夢：勉強不足だったわね
　　　　幻想郷では里の人間が妖怪になる事が一番の大罪なのよ
　　　　私の仕事はそれを監視する事

妖怪化したもしくは妖怪じみた人間の事を人妖と呼ぶ
幻想郷のバランスを崩すのは人妖なのだと霊夢は思っている

だから注意深く監視しているのだ
一部の人間や───　鈴奈庵を

幻想郷は“人間の畏怖の念を糧にする妖怪”と“妖怪に怯える人間”で成り立つ。よって、妖怪に管理されたバランスが崩されると妖怪側の不利益にしかならない。
里の人間の妖怪化（人妖化）が大罪とされる理由も、幻想郷のバランスを崩壊に導く恐れがあるためである。

なお鈴奈庵（小鈴）以外の「一部の人間」だが、この枠に誰が含まれるのかは不明。25話では霊夢と阿求、小鈴と魔理沙で意味ありげに区切られる、という伏線じみた小ネタも…。

霊夢は鈴奈庵が誇るトラブルメーカー・本居小鈴にたびたび悩まされている。
そんなとき口をついて出た言葉が「ま　た　鈴　奈　庵　か」である。（二十七話）

反響

東方鈴奈庵25話が掲載された2015年2月26日発売のコンプエース4月号が書店に並ぶや、界隈で凄まじい反響を呼んだ。同月の東方茨歌仙27話に出た鍛冶師小傘の話題が霞むほどに。

25話の霊夢の言動に対してはファンも各々思うところが大きかったようで、「じゃあ慧音先生や妹紅は？」「アリスとかどうなるんだ」「霊夢さんかっけー」「霊夢がガチの●しをした件（実際に立ったスレタイ）」「幻想郷こわい」「小鈴ちゃんと魔理沙に○○フラグが...」等々、多様な反応が見られる他、このエピソードで生じた疑問も各所で活発に考察された。

ちなみに易者は既に人間ではないため人殺しとは言い難い。また、妹紅については永夜抄本編で「人間なのか」という疑問があったり、秘封倶楽部のマエリベリー・ハーンが夢で境界を越えて藤原妹紅（らしき人物）に会い「あれは人間じゃあないから」と発言した事も考察の要因に挙がる。