映画泥棒とは (エイガドロボウとは) [単語記事]

劇場内での映画の撮影、録音は犯罪です。　
法律により10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が課せられます。不審な行為を見かけたら、直ちに劇場スタッフまでお知らせ下さい。直ちに警察へ通報します。NO MORE 映画泥棒。

映画泥棒（えいがどろぼう）とは、映画館での映画を盗撮する泥棒のこと。また、それを注意するために作られた映像に登場する頭がビデオカメラのダンサーのこと。

この記事ではダンサーについて解説する。

概要

元々は「映画館に行こう！」実行委員会が制作した、映画盗撮防止キャンペーンのCMに登場する人物。映画上映前に必ず放映されるその内容は、”頭がビデオカメラのスーツ姿のダンサーが機械的に踊り、最終的に見つかってしまう”というシュールなもので、「頭がカメラである」、「ダンスが無駄に上手い」などの立ち振る舞いと相まって謎の人気を博していた。

公式Twitterにもある通り正式名称は「カメラ男」だが、CMの最後の「No more 映画泥棒」のナレーションから、未だに「映画泥棒」という愛称で親しまれている。
また、2010年からはダウンロード違法化を加えた新CMが登場し、頭がパトランプの新キャラクターが登場。2014年にはそれぞれ頭がポップコーンとドリンクになっているキャラクターも登場した。2020年には初めて舞台が映画館から屋外に移り、街中でのカメラ男とパトランプ男の逃走劇が繰り広げられる。

中の人が2013年に笑っていいともに出演したことがありその素顔が明らかになった。その道では有名なo-kiというベテランのダンサー＆振付師であり、映画泥棒の振り付けも彼自身が考えていたようだ。

ニコニコ動画内では、彼のダンスを真似た「踊ってみた」（映画泥棒自身が別の楽曲で踊るMADもある）、ナレーションを弄った音MADが主体となっている。

近年に日本で上映された映画作品では本編開始直前に必ず映画泥棒のCMが挿入されるため非常に知名度が高く、「gdgd妖精s」「銀魂」など、彼自身がパロディの対象として取り上げられている。

なお、これ以前には海賊版流通防止のCMが流れていたが、こちらは黒い涙が出てくる、フィルムがドクロマークになるなど、怖いCMとなっている。→動画
この「黒い涙」に対して「怖い」「子供が泣いた」という苦情が殺到したため比較的コミカルな映画泥棒に切り替わったのだが、それでも「怖い」という意見は一定数寄せられている。こちらは新作ごとに新しいキャラクターが増えたり、音楽がおどろおどろしいものからポップなものに変わったり、第5弾では屋外になったことで映像が一気に明るくなったりと、徐々に怖いイメージを取り除く工夫をしているようだ。

歴代CM

第1弾

2007年8月から上映。登場人物はカメラ男のみで、映画館のスクリーンに映し出された劇場内での映画の撮影・録音が犯罪であることを伝える文章をバックに機械的なダンスを踊りながらカメラを起動し映画の撮影を開始するが、サーチライトに照らされて見つかってしまい、NO MORE 映画泥棒の文字とともにうなだれる。

第2弾

2010年のダウンロード違法化に合わせて同年3月から上映開始。映画館の座席から手を伸ばして登場したカメラ男が相変わらずのダンスを踊りながら盗撮を始め、その後ろでは女性（ティアラ）がポップコーンを食べすすめる手を止め( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝとした表情で見ていた。直後サイレンが鳴りパトランプ男が登場。NO MORE 映画泥棒のロゴとともにパトランプ男がカメラ男を捕まえ、うなだれる。場面は切り替わり女性が自室のノートパソコンで違法にアップロードされた音楽をダウンロードしようとするが、STOP 違法ダウンロードのロゴとともに現れたパトランプ男が女性を注意してCMは終わる。

第3弾

違法ダウンロードの刑事罰化に伴い2012年11月から上映開始。白い背景に現れたカメラ男の後ろからもう4人のカメラ男が登場して5人に増え、チューチュートレインなどの団体行動ならではのダンスをしながら盗撮するが、向かい側から現れた5人のパトランプ男にマスゲームのように追いかけられ、NO MORE 映画泥棒のロゴとともに全員捕まってしまう。場面は切り替わり私服姿のカメラ男がヘッドフォンで音楽を聞きながらノートパソコンで違法にアップロードされた音楽をダウンロードするが、周囲をパトランプ男に囲まれ、STOP 違法ダウンロードのロゴとともに注意される。

第4弾

2014年10月から上映された、現時点では最も長い期間上映されたバージョン。座席に座って映画を見ていたポップコーン男とジュース男の目の前にカメラ男が現れ、コミカルなダンスを踊りながら盗撮を開始する。ポップコーン男とジュース男はカメラ男に指を指してパトランプ男に知らせ、やってきたパトランプ男がカメラ男を捕まえNO MORE 映画泥棒のロゴとともにうなだれる。場面は変わって自室のソファでくつろいでいたポップコーン男とジュース男。ジュース男がタブレット端末で違法にアップロードされた音楽をダウンロードしたところ、背後から現れたパトランプ男に捕まり、STOP 違法ダウンロードのロゴが表示されてCMは終わる。なお、このバージョンからカメラ男とパトランプ男の衣装がリニューアルされ、よりオシャレになっている。

第5段

2020年7月から上映された。前作から実に6年ぶりの新作。劇場内で盗撮していたところをパトランプ男に見つけられたカメラ男は映画館を飛び出し、街中で華麗なパルクールアクションを披露しながらパトランプ男から逃げる。ビルから飛び降りヒーロー着地を決めたカメラ男だったが、待ち受けていた5人のパトランプ男に捕まり、NO MORE 映画泥棒のロゴが出てCMは終了。違法ダウンロードの刑事罰化が浸透したことを理由にこのバージョンには「STOP 違法ダウンロード」のパートが存在しない。代わりに映画泥棒から独立した、映倫からの映画のレーティングに関するお知らせが付属している。