核拡散防止条約(核不拡散条約、核兵器の不拡散に関する条約、NPT)とは、核保有国を増やさないようにしようという条約である。
ものすごく簡単に要約すると「今もう核兵器を持っている国は仕方ないけど、今持っていない国は新たに核兵器を開発したり、核保有国から取得したりしたらアカンすよ!」という条約である。
核兵器禁止条約とは異なり、日本は1976年に批准している。(ちなみに包括的核実験禁止条約も1997年に批准している。ただしNPTのうち核兵器の不使用声明には署名しなかった)インド、パキスタン、イスラエル、南スーダンは加盟しておらず、北朝鮮は脱退している。逆に言うと、それらの国以外はみんな参加している結構スゴイ条約なのである。
国家百年の大計にかかはる核停条約は、あたかもかつての五・五・三の不平等条約の再現であることが明らかであるにもかかはらず、抗議して腹を切るジェネラル一人、自衛隊からは出なかつた。 ー三島由紀夫ー
これに加盟しているため、中国やら韓国やらの脅威が議論に上がるたび日本も核武装するべきではないか、という議論が浮かんでくるが、まず核武装するのならこの条約違反になってしまう、だから核武装できないんだという批判の対象になることもある。これに加盟している以上、核武装するのなら北朝鮮のように脱退するか、他国を「日本は中国韓国香港北朝鮮と敵だらけなんですわ。特別に認めてください」とかなんとか説得して核保有を納得してもらうという難易度の高いことをやらなければならないのである。脱退するにしても、ほとんどの国が加盟しているこの条約を脱退して核保有をしたらどうなるかは北朝鮮を見れば明らかである。
「既存の核保有国の核兵器は認めて今持っていない国の核保有を認めないのは不平等条約だ」という批判もある。
核共有(ニュークリアシェアリング)もこの条約の「核保有国から非核保有国が核兵器を譲渡してもらってはいけない」という規定に引っかかるため、この条約に加盟している以上できないという話もある。しかし、これについてはアメリカ政府は「戦争が始まったらNPTの規制は及ばないので条約違反にはならない」という見解を示している。よってNPTに加盟していても核共有は可能であるという意見もある。
三島由紀夫も上記の通り「不平等条約である」と三島事件の際檄文で非難した。
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最終更新:2025/12/12(金) 12:00
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