爆発反応装甲(Explosive Reactive Armour、ERA)とは、爆発することで敵弾のダメージを軽減、あるいは無くす装甲である。
要するに戦車とかに張り付いている弁当箱もどきのアレである。
構造は金属の箱の中に爆薬が入っているという、字面だけなら非常に簡単な代物。
敵弾が着弾した際にその衝撃を感知し起爆、敵の弾、特にHEAT弾のメタルジェットを横合いから殴りつけることによりその侵徹を阻害することで防御を行う。そのため防御の効果が発揮されるのは最初の一回こっきりである。
横からぶつからないと弾やメタルジェットを邪魔する効果が薄く、敵弾を水平として斜め30度ほどの角度が付いていることがベストとされる。そのため戦車の砲塔などに取り付ける際には金具を使って斜めに取り付けるなどの工夫がされることが多い。
また、敵の機関銃など素の装甲で耐えられる程度の弱い攻撃で爆発していたら面倒極まりないので一定以上の圧力でしか爆発しない様になっている。
上記のようにERAとは一長一短の要素が強い。しかし利点である格安で簡単に防御アップが狙えるという利点は非常に大きく、世代が古くなったり装甲の劣る戦車でもある程度実戦に耐えるようにできるため世界中で大人気である。
特によく目にするのが、世界中にばら撒かれた装甲貧弱なモンキーモデルのソ連製戦車にERAを山盛りにし、場合によっては電子機器などのアップデートをも行う近代化である。時に整然と、時に乱雑にERAが貼り付けられたそのゴテゴテした姿はなんともいえない独特な雰囲気を漂わせている。
とはいえ、ERAで簡単に防御力向上ができるといっても所詮はベースの装甲の貧弱さをごまかしているに過ぎないとも言え、ERAを付けていてもRPG-29などに装甲を貫通される事例は多い。
戦車の場合、複合装甲を開発できるような国であればそちらのほうがはるかに有利であるため先進諸国の新造戦車にはERAは搭載されないことが多い。
しかし、手軽に防御向上が図れるのも事実であるため、これからもあちこちで利用され続けることだろう。
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最終更新:2025/12/11(木) 02:00
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