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セキホクホンセン

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石北本線とは、新旭川駅と網走駅を結ぶJR北海道の路線である。

概要

石北本線(画像は特急大雪やけに編成が長いのは仕様です)
基本情報
運行事業者 北海道旅客鉄道
起点 新旭川駅
終点 網走駅
総路線距離 234.0km
総駅数 31駅
路線記号 A
軌間 1,067mm
最高速度 95km/h
全通 1932年10月1日

旭川市の新旭川駅(全列車旭川駅まで直通)と網走市の網走駅を結ぶ地方交通線。
旭川~上川及び白滝~網走はある程度本数があるが、上川~白滝は1日の列車の本数が6往復(全特急列車運行日)のみで、しかも特急列車を除くとわずか2往復しかないため、青春18きっぷ・北海道&東日本パス利用者にとって難所の一つである。

特急「オホーツク」・「大雪」が4往復運行(「大雪」は2021年3月より運休日あり)するほか、特別快速「きたみ」が1往復運行している。2017年より、金・土・日曜日の夜に旭川駅→北見駅間で下りの臨時快速列車の運転が開始されたが、2020年2月に廃止された。2015年まで流氷のシーズン中は更に臨時特急「流氷特急オホーツクの風」が運行されていた(停車駅は特急オホーツクとほぼ同じ)。
JR北海道では最後まで国鉄型車両を用いた定期特急列車が運行された路線だったが、2023年3月改正でようやく定期特急にJR世代の車両(キハ283系)が入った。但し、振り子機能は封印されており最高速度も110km/hまで引き下げられているため、あまり所要時間は短縮されていない。

全線非電化・単線。ただし、大抵の駅・信号場で行き違い可能。(宗谷本線の旭川~新旭川は複線)

北海道の鉄道路線では珍しく、旭川(札幌)側からではなく、網走側から工事が始まっている。「<根室本線>池田-北見-網走」が先に建設され(池田-北見はのちに「池北線」と改称)、その後「北見-遠軽」「遠軽-旭川」の順に開業している。これは旭川-遠軽の山越え区間(北見峠)の建設が困難であったという事情があり、すでに開通済みであった根室本線の狩勝峠区間を活用した結果である。

北見市から遠軽町を通る常紋トンネルは、タコ部屋労働で建設されたことで有名である。十勝沖地震によりトンネルが損傷した際、壁面の改修工事を行ったがその時トンネル内から立ったままの人骨が発掘されたという。

人口希薄地帯を通過することから、度々途中駅が廃止されたり、信号場に格下げされたりしている。最近では上白滝駅、旧白滝駅、下白滝駅(白滝シリーズ)、金華駅が廃止されており、2021年にも北日ノ出駅・将軍山駅・東雲駅がまとめて廃止となっている。

こぼれ話

この路線の起点は新旭川駅となっているが、大正時代に行われた当初の建設請願では旭川駅を起点とし、東旭川を経由したのち愛別・上川方面へと向かう路線となるはず…だったのだが、当時の帝国議会で可決された鉄道敷設法には、何故か『宗谷本線の比布から分岐し、愛別・上川方面へと向かう路線』と記されていた。
なぜこうなったかと言えば、当時の比布村には石狩川を利用した筏の荷揚げ場があり、これをそのまま鉄道に踏襲したものだろう…と言われている。
当然の事ながら鉄道が通らない当時の東旭川・当麻の両村からは猛烈な巻き返し運動が起こり、折衷案として新旭川に駅を新しく設置し、そこを石北本線の分岐とする案が提示され、この通りに建設される事になったという経緯がある。新旭川駅の駅前通りが微妙に寂れているように見えるに商店街が形成されていないのはそういうことである。
当初案の通り石北本線が開通していれば、現在の旭川の街の姿も変わったものになったであろう。

また、遠軽駅がなぜかスイッチバック駅となっているが、これは名寄本線の建設の経緯による。
もともとは、旭川~北見は、「名寄-紋別-中湧別-遠軽-北見」の経路が先に建設され、その後現在の石北本線の「旭川-遠軽」が開通したのである。
しかし、1989年に名寄本線が廃止されたため、スイッチバックだけが残ってしまったのである。

前述の通り、旭川-網走間を直通する列車は特急列車や、特急運休時の代行臨時列車を除き存在しない。
国鉄時代には同区間をほぼ各駅停車の普通列車が上下2本(そのうち1本は列車番号は変わるものの札幌(!)まで直通)あったのだが[1]、鉄道小荷物の取扱廃止や運転系統の整理・合理化により、残念ながら現在では旭川-上川・白滝-遠軽・遠軽-網走のほぼ三系統に運転区間が分離されてしまっている。

運行列車

2024年3現在情報を示す。

  • 特急「オホーツク」「大雪」(旭川駅~網走駅)
  • 特別快速「きたみ」(旭川駅~北見駅)

使用車両

2024年3月現在情報を示す。

  • キハ283系(特急「オホーツク」・「大雪
    • 多目的車両のキハ261系5000番台が、期間を指定して用いられる場合もある。
  • H100形(特別快速「きたみ」・普通)
    • 2022年3月12日より使用開始。当初は旭川駅~上川駅のみで運用されていたが、2024年3月18日のダイヤ改正で線内全区間の快速・普通すべての列車がこの車両で運行されるようになった。

近年運用から外れた車両

  • キハ40系キハ54系キハ150形
    • 線内の快速・普通列車に用いられていたが、2024年3月16日のダイヤ改正で運用が消滅した。一部は釧網本線からの直通列車でも使用されたが、同時にH100形に置き換えられている。
  • キハ183系
    • 特急「オホーツク」「大雪」で用いられていたが、2023年3月18日のダイヤ改正で運用が消滅した。

駅一覧

●:全列車停車 ▲:一部停車 ▼:北見きのみ車 |:通過 
特快:特別快速「きたみ」 特急:特急「オホーツク」・「大雪
∥:複線区間 ◇、|:単線区間(◇は列車交換可能、◆はスイッチバック) ∨:ここより下は単線 ∧:ここより下は複線

便宜上、宗谷本線の旭川駅~新旭川駅も掲載する。

路線名 駅番号 駅名 停車駅 ■接続路線・備考 線路 所在地
普通 特快 特急
宗谷本線 A28 旭川駅 ■JR北海道:函館本線・富良野線 旭川市
A29 旭川四条駅
石北本線 A30 新旭川駅 ■JR北海道:宗谷本線(名寄駅方面)
A31 南永山駅
A32 東旭川駅
(A33) 北日ノ出駅 2021年3月13日廃止
A34 桜岡駅
A35 当麻駅 上川郡
当麻町
(A36) 将軍山駅 2021年3月13日廃止
A37 伊香牛駅
A38 愛別駅 上川郡
愛別町
A39 中愛別駅
(A40) 愛山駅 2024年3月16日廃止
A41 安足間駅
(A42) 東雲駅 2021年3月13日廃止 上川郡
上川町
A43 上川駅
天幕駅 2001年7月1日廃止
中越信号場 2001年7月1日旅客駅から格下げ
上越信号場 1975年12月25日旅客駅から格下げ
奥白滝信号場 2001年7月1日旅客駅から格下げ 紋別郡
遠軽町
(A44) 上白滝駅 2016年3月26日廃止
A45 白滝駅
(A46) 旧白滝駅 2016年3月26日廃止
(A47) 下白滝信号場 2016年3月26日旅客駅から格下げ
A48 丸瀬布駅
伊奈牛駅 1990年9月1日廃止
A49 瀬戸瀬駅
新栄野駅 2006年3月18日廃止
A50 遠軽駅 ■JR北海道:名寄本線(1989年廃止)
スイッチバック駅
A51 安国駅
(A52) 生野駅 2021年3月13日廃止
A53 生田原駅
常紋信号場 1975年7月1日仮乗降場から格下げ
2017年3月4日廃止
北見市
(A54) 金華信号場 2016年3月26日旅客駅から格下げ
A55 西留辺蘂駅
A56 留辺蘂駅
A57 相内駅
A58 東相内駅
A59 西北見駅
A60 北見駅 ■北海道ちほく高原鉄道:ふるさと銀河線(2006年廃止)
A61 柏陽駅
A62 愛し野駅
A63 端野駅
A64 緋牛内駅
A65 美幌駅 ■日本国有鉄道:相生線(1985年廃止) 網走郡
美幌町
A66 西女満別駅 網走郡
大空町
A67 女満別駅
A68 呼人駅 網走市
A69 網走駅 ■JR北海道:釧網本線
■日本国有鉄道:湧網線(1987年廃止)
浜網走駅 貨物駅 1984年2月1日廃止

関連動画

関連項目

  • JR北海道
  • 鉄道事業者・路線一覧
  • 駅名一覧(北海道地方)
  • 地方交通線
  • 白滝シリーズ

脚注

  1. *ちなみに、札幌-網走間を約11時間、旭川-網走間を約7~8時間で結んでいた。
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