艦これの問題点まとめとは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」において、特に批判されがちな点をまとめたものである。
なお、あくまで「艦これの問題点」であり、ここでは艦これファン・プレイヤーの問題については扱いません。そちらについては「艦これ厨」を参照してください。
2013年よりサービス開始したブラウザゲーム「艦隊これくしょん」は、課金要素の少なさやキャラデザの優秀さなどにより大きな人気を博したが、その一方で問題点も少なからず抱えている。
記事が長いので要点をまとめると、以下の点である。(キャラ性能格差やゲームバランス等、本当はもっとたくさんあるけどキリが無いので割愛)
以下、大きくゲーム本体とゲーム運営に分けて詳細を説明していく。
艦これへの批判点としてまず真っ先に挙がるのは、全体的にランダム要素が多すぎる点であろう。艦これは「演出が豪華なすごろく」「おみくじゲー」と揶揄されるように、運要素が支配的なゲームである。
一言で言えば「プレイヤー側がほぼ対策不可能な運要素で失敗させる設計」である。
単純なもので言えばランダム羅針盤から、道中単縦フラル、潜水姫マス等多数。避けるのを祈る、当てるのを祈ることしかできないため、プレイヤーからは「お祈り要素」と呼ばれる。
この方法で難易度を上げてもプレイヤーは上達のしようがなく、突破しても単に運が良かっただけなので達成感よりも徒労感や作業感が強くなる。対策は試行回数を稼ぐのみ。
艦これにおける戦闘面の「高難易度」は、ほぼこの方法のみで調整・デザインされている。
下で挙げていく点も、突き詰めれば「お祈り要素」に集約することができる。
艦これの敵ユニットには通常の水上艦の他に、潜水艦・PT群・陸上タイプ等、特定の装備構成でないと攻撃が全く通らないものが登場する。これだけなら他のゲームにもよくある要素なのだが、問題は艦これではターゲッティングがランダムという点である。
このため、「対陸上装備の艦娘が通常水上艦を攻撃する」「対水上艦装備の艦娘がPT群を攻撃する」といったケースが頻発し、プレイヤーは艦娘の頭の悪さにイライラすることになる。
また対潜水艦だけは特殊で、「潜水艦に攻撃可能な艦はまず潜水艦を狙う」という仕様があるのだが、問題は対潜用の装備をしていなくても画一的に攻撃が潜水艦に吸われるという点である。これを悪用したマップもこれまでに何度か実装されている。
魚雷カットインや支援攻撃、対空カットイン、ネルソンタッチ等、発動しないと負けor失敗がほぼ確定する方法に依存せざるを得ない設計にされている。もちろん発動は運である。
交戦形態(同航戦、T字不利等)、装甲乱数などにより、同じ攻撃を同じ敵に当てても乱数次第でダメージ量に大きな差が出る。場合によっては数倍以上の差になる。
ボス級の敵ユニットは同航戦以上、低めの装甲乱数を引かないとまともにダメージが通らない数値に設定されているため、これもプレイヤーにはどうしようもない運要素となっている。
戦艦水鬼改やエリートレ級、潜水新棲姫にネ級改などなど、ロクな対策が存在せず攻撃を回避するのを祈るしかないというシンプルかつ理不尽な敵。水雷戦隊マップにおけるフラグシップ戦艦などもこれにあたる。
ボスならまだしも、道中やボス随伴に平気な顔で複数いたりする。プレイヤーからすれば害悪としか表現のしようがない。
艦娘の入手方法は大きく分けて「建造」と「戦闘終了時のドロップ」の2つだが、いずれも運に大きく依存している。
いわゆるガチャ。課金ではなく、ゲーム内資源を消費する(課金で解決できなくもないが、あまりに莫大な額になるため事実上選択肢からは外れる)。
特に批判を集めたのが大型艦建造である。概要はそちらへ→大型艦建造
大型建造の攻略方法は、数日掛けて集めた資源が1回で無為に消える徒労感とひたすら戦う作業である。運なので数回で出る人もいれば数十回回しても出ない人もおり、仮に同時にスタートしても後者は前者に数週間、下手すれば数ヶ月や半年、資源量にして数十万の差がついたりする。
もちろんプレイヤーに落ち度は何もない。運が悪い、ただそれだけである。
大型建造があまりに批判を集めたためか、新規艦娘の殆どがこちらの方法で実装されている。
が、ドロップも所詮は運であり、本質的に建造と同じ問題を抱えている。ドロップ率やドロップ条件次第では大型建造のがまだマシ、とまで言われることも。
建造と違うのは、こちらはイベントでのドロップであり、つまり「イベント終了時まで」という時間制限が設けられている点。
ある意味当たるまで気楽に回せる建造とは違い、艦これコミュニティやクラスタがイベント終了間際に怒号と怨嗟で阿鼻叫喚となることもしばしば。不運な数%のプレイヤーは、掘れたプレイヤーの2倍、3倍以上周回しても手に入らない運命にある。
マスクデータやノーヒントギミックの多さに代表されるように、艦これは基本的に、プレイヤーに情報を与えない。
効果はおろか、モノによっては使い方やシステムの存在すら攻略wikiを見ないとわからない、というものが多数ある。
例えば制空値と制空状態、それに付随する弾着観測射撃、空母カットイン、敵爆撃の威力減衰等は艦これの基本システムというべきものだが、ゲーム内では殆ど触れられない。戦闘システムの根幹の説明すら外部のファンコミュニティに丸投げされているのが現状である。
従って、艦これを始めるためには艦これ内の操作はもちろん、艦これwikiの読み方の習得や、その他攻略情報入手ルートの確保がほぼ必須である。
更には、艦これでは「ステータスは殆ど変わらないが、実効ダメージは大きく増える」や、その逆の「見かけ上ではステータスの数値が増えているが、実用上の効果にはほとんど寄与しない」というケースが多々存在する。もちろんどこにも説明はない。
これだけでも十二分に問題なのだが、上で述べた「ダメージ量にランダム要素が多すぎる」問題と合わさってより厄介になる。多大なコストを掛けて新しい装備や改修を行っても、それが実際に効果を発揮しているのか、それともただの乱数のブレ幅なのかさっぱりわからない。
それでも結果が数値として出るダメージ量はまだわかりやすい方で、命中率・回避率の評価となると統計学の知識と膨大なサンプル量が必要になってくる。
結果として、大多数のプレイヤーは独力での検証や試行錯誤を放棄し、攻略wikiや攻略サイトをただ鵜呑みにするようになっていく。他人の攻略をなぞるだけの作業なので、楽しくないのは当然である。これこそが「簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか」という運営の思考回路の現れであろう。
2014年、「識別札」(通称:札)というシステムが追加された。これは、「イベント海域のあるマップに艦娘を出撃させると識別札が貼られ、札が貼られた艦娘はそこ以外のイベントマップに出撃できなくなる」という極めて強力かつリカバリー不可能なペナルティが付くものである。
つまり、後々必要だと判明しても一度でも別海域に出撃させたことのある艦娘は使えないのだ。
もちろん、攻略開始時点で次のマップ、その次のマップに必要な艦娘は不明である。
根本的な対策は「同キャラを複数育成する」しかないが、多大な時間を要する艦娘育成で更にダブリの育成にまで手を出せるプレイヤーは多くない。保有枠の問題で全キャラダブリ育成は不可能だし、そもそも全く同じキャラを攻略目的で何人も育てるのは単純に楽しくない。
ゲーム側からほとんど情報が与えられない艦これにおいて試行錯誤は必須なのだが、試行錯誤そのものにコストとリスクを支払わせるこの仕様は、多数のプレイヤーに自力攻略を諦めさせ、攻略サイトの後追いを始めさせる結果になってしまった。
さらに、この札システムと後々登場した「特定の艦娘のみで可能なルート固定」「特定の艦娘のみに付与される特効ダメージ」システムは(悪い意味で)非常に相性が良く、「後半マップに必要な艦娘が(攻略サイト等で)判明するまで迂闊に出撃すらできない」という流れをさらに加速させることになる。
この結果、札が付くリスクで試行錯誤すら満足にできない、攻略サイトの構成をほぼコピーして出撃するのが一番効率的かつ現実的なプレイという異常事態が常態化している。この点も運営の簡悔思考に起因する一例と言える。
13年当時は標準的だったUIも、2020年代のゲームとしてはいささか古臭く、不便である。
アップデートは一応随時行われてはいるが、その実装速度は遅く、たとえば装備のロックや艦娘の一括解体程度の単純なものでも年単位を要している。
その他にも任務周りや装備周り、出撃中の艦隊の状態が一切わからないなどUIについては様々な不満が挙げられているが、中でも槍玉に挙げられやすいのが2016年に実装された基地航空隊関連のUIである。
これは「スロットに機体を配備するだけで大量のボーキサイトを消費する」「スロットから外すとその機体は一定時間使用不可になる」「配備して出撃するまで目的のマスに届くかどうか不明」「運用すると燃料・弾薬を消費する(サイレント消費で通知なし)」「機体の補充画面が従来の補給画面とは別で、いちいち戦闘マップにアクセスしないといけない」等々、問題だらけの代物である。
ここでも「プレイヤーに正確な情報を提供しない」「資源やプレイ時間を無意味に空費させる」という簡悔設計志向が現れている。
艦これでは他のキャラゲーの例に漏れず、新キャラの実装を定期的に行っているが、「イベント時のみの限定実装」という形が非常に多く、恒常的に入手できる状態(本実装)になる例は多くない。例えば2014年実装の「秋月」「プリンツ・オイゲン」、2015年実装の「葛城」「ローマ」「グラーフ・ツェッペリン」などは2020年時点でも未だに恒常入手は不可能である。
たまに思い出したようにイベントドロップに設定されることもあるが完全に運営の気まぐれであり、これら過去イベントでの実装キャラ目当てのプレイヤーは数年単位で待ちぼうけを食らうこともしばしば。そのイベントドロップにしても18冬イベのアイオワのように最終海域のボスドロップで超低確率という、あまりにも非現実的な仕様であり、もはや本気で実装する気あるのかという有り様である。そもそも運営は13夏イベ時で大和を入手できたのが全イベント参加者の5%しかいなかったにも関わらず、「取らせすぎた」という趣旨の簡悔コメントを出しているため、このような状態になるのもむべなるかなと言った所である。
装備面に関しては基地航空隊関連で特に不満が多い。
基地航空隊はその戦略的重要性に反して専用装備の入手機会が極端に少なく、特に過去のイベント報酬・期間限定報酬で配られた強力な機体を新参プレイヤーは手に入れることができない。
結果、古参以外のプレイヤーが上の難易度に挑戦する気概を大いに削っている。
艦これ運営はアップデート予定時刻を守らない事で有名である。サービス開始当初の1年間程度はプレイヤー数の激増もあり寛容な意見が多かったが、4年、5年を過ぎても一向に改善せず、それどころか期限ぶっちは悪化する傾向にある。ひどい場合には20時間以上遅刻することも。
また、ゲーム内イベントは大まかな予定期間の発表すら開始寸前であったり、開始から一週間以上が経っているのに終了日時が不明であったりする。イベントマップ攻略や新キャラ掘りには数日~数週間が必要な関係上、プレイ計画を立てる際に終了日時がはっきりしていないのは非常に困る。
かと言ってとにかく早くクリアすればいい、というわけにもいかない。前述の札システムの絡みにより、後半で必要な艦娘が判明しないと難易度が激増、最悪詰む可能性もあるからだ。
艦これではイベントの告知や新規システムの紹介等をtwitterのみで行っている。
twitterというメディアは適当につぶやくには便利だが、過去の発言を追ったり検索するには非常に不便である。加えて告知やシステム説明だけではなく、ただの挨拶やゲームとは関係ないコラボ商品紹介なども混じっており、一次ソースの掘り出しは一苦労。
現在は有志が告知の内容をwikiに集積しまとめてくれているが、これも本来はサービス提供側の仕事のはずである。
ちなみに、誤字脱字や回りくどい表現、曖昧でどうとでもとれる表現(通称「運営語」)が多いのも特徴である。
さらに性質の悪いことに、Twitterで上に上げたようなゲーム内における不満や問題点、運営に対する批判を行うと容赦なくブロックされる。こうなってしまったら最後、告知内容を知る手段が完全に失われてしまうため、それが原因で引退した提督も数多い。
そもそもこの手のゲームの運営のアカウントが他の利用者をブロックすることはよほどの悪質な物でもない限りほとんどなく、そんなことをすれば意見や批判に耳を貸さないどころか封殺する傲慢さ、いたずら程度も見逃せないという狭量さ、器の小ささを知らしめるというデメリットしかない愚策だからである。
ところが艦これの場合、真っ当な意見でも見境無くブロックするため、もはや田中謙介による運営アカウントの私物化だと批判されている。これはC2機関のアカウントでも全く同じ状態である。
そしてその結果、まともなプレイヤーは艦これに見切りを付けたりアンチ化し、後に残るのは艦これ厨と呼ばれるような悪質プレイヤーしか残らなくなり、自浄作用が失われていくのである。
艦これはキャラクター人気がゲームを支えている、いわゆるキャラゲーである。にもかかわらず、実装時から、あるいは数年前から新規絵がほぼ無いキャラクターが複数存在する。多くは担当イラストレーターによって傾向が決まるが、中には同じイラストレーターでも新規絵が描かれているキャラとそうでないキャラに分かれているケースもあり、キャラゲーにおいて新規絵が一向に追加されないというのは問題である。
新規絵が実装されない理由については、雨宮千遥の証言によれば「自分の担当したキャラは公式から発注がない限り一切描くことができない」こと(なお自分の担当キャラでなければその限りではないことが玖条イチソの証言で判明しており、事実自身の同人誌で雨宮が担当した五月雨・涼風の絵を描いている)、さらに彩樹の証言によれば「放置されているキャラクターの新規絵は絵師側が打診しなければ発注されないこと、さらにその打診も予算を理由に何度も退けられていた」ことが判明しており、「リアイベに出す金はあるのに絵師へのギャラはケチるのか」と非難が上がっている。
2016年以降、戦艦少女やアズールレーンを始めとした中国製艦船擬人化ゲームが次々に日本に上陸しているが、それらに出演した声優(一部悪質プレイヤーに言わせれば「裏切者」)による艦これでの新録がなくなるという現象が発生している。
例えば、鹿島は2015年の登場以来絶大な人気を博し、限定グラフィック追加やローソンや三越でのコラボイベントにも積極的に登場していた。ところが、担当声優の茅野愛衣が戦少Rやアズレンに出演したとたん、追加ボイスや新規グラフィックが嘘のように途絶えてしまったのである。
また、暁型の担当声優の洲崎綾はアビス・ホライズンに出演した直後に開催された鎮守府氷祭りに出演していたのだが、あろうことか出演者の集合写真からハブられていたことが共演者の藤田咲のブログから判明した。
当たり前だが同ジャンルの競合作品に声優が出演するのは当たり前の話であり、それを「裏切者」と叩くプレイヤーの方が異常かつ少数派である。また鹿島についても未だにキャラクターの人気は高く、キャラ人気があった方がいいゲームの運営としてはそれらに忖度する理由など微塵も無いはずである。となると考えられるのは運営自体が他艦船擬人化ゲー出演声優を裏切者扱いしているからとなってしまうのである。
実際、佐倉綾音や小澤亜李など他艦船ゲーに出た後に新録が行われたケースもあるにはあるが、そのような恩赦適用例はごく少数であり、上坂すみれや種田梨沙などは他艦船ゲーに出演後全く新録が行われていない。また、追加されたボイスにもかなり前に収録された物の蔵出しや既存ボイスの切り貼りが疑われている物すらある。
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最終更新:2025/12/22(月) 03:00
最終更新:2025/12/22(月) 03:00
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