やったぁ!出番だぁ!水雷戦隊旗艦酒匂、出ます!
酒匂(さかわ)とは、艦船擬人化ブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』に登場する、大日本帝国海軍の阿賀野型軽巡洋艦4番艦「酒匂」をモデルとしたキャラクター(艦娘)である。
担当声優は山田悠希氏、デザインはコニシ氏が担当。
2013年秋のイベント「決戦!鉄底海峡を抜けて!」では阿賀野型軽巡洋艦の1~3番艦である「阿賀野」「能代」「矢矧」が実装されたものの、その後4番艦である「酒匂」についての情報はしばらく無かった(「矢矧」の画像が運営のTwitterアイコンで部分公開された際、艤装から「酒匂」ではないかと噂されたことはある)。2013年冬イベント「迎撃!霧の艦隊」でも同様であった。
しかし、艦娘図鑑では「大鳳」や「レーベレヒト・マース(Z1)」などの海外艦娘らが実装されても、No.138~139「阿賀野」「能代」「矢矧」の次に当たるNo.140は空白で、運営Twitterでも「酒匂」実装を仄めかすアナウンスが散見され始めた。
そして、2014年春のイベント「索敵機、発艦始め!」の最終海域「【第2段階作戦】 北太平洋海域」の突破ボーナスとして実装されることになった。同イベント海域は屈指の鬼畜難易度で有名で、挑戦する提督の力が試された。
見た目は長女「阿賀野」のようで、ちょっといつもボーっとしている。口みたいな栗である。ショートカットでさっぱりしており、おっぱい控えめ。
セリフ類も何処か抜けている感じが多いのは、戦闘や輸送作戦にも参加せず舞鶴でお留守番していた史実の反映だろうか。「矢矧」と行動を共にする機会を失った為か「阿賀野」に対する「能代」のような掛け合いもあまりない。
口癖は『ぴゃあっ』。
そんな酒匂であるが、提督LOVE勢の一人として数えられている。母港でつっつくと開口一番に『司令大好き!』と好意を直球でぶつけてくる。また時報でも『今日も司令、朝から素敵!なぁ~んてうっそぴょーん!』と言ってきたり、自分の好きなものに司令を挙げたり、夜になると『司令、お風呂にする?ご飯にする?それともさ・か・わ?』という新婚三択を出してきたり、夜戦(意味深)してから寝ようと誘ってきたりする。このように並み居る提督LOVE勢の中でも積極性はトップクラスであり、そのストレートな愛情表現に轟沈した提督も少なからず存在している模様。
装備は阿賀野型に準じているが、改装すると……なんと、未装備になる。これは復員船の表現か。
また、損傷もなく終戦を迎えたからか運はかなり高い。
元ネタは阿賀野型軽巡洋艦4番艦「酒匂」(さかわ)。「酒匂」は1942年11月21日、佐世保海軍工廠において起工され、1944年11月30日に竣工した。姉の「矢矧」のほぼ1年後に起工し、竣工に至っている。名前の由来は静岡県、神奈川県を流れる「酒匂川」である。「さこう」とも読めるが「さかわ」と読む。
阿賀野4姉妹の長女である「阿賀野」は1944年2月17日に戦没し、次女「能代」も同年10月26日には戦没しているので姉妹でありながら面識らしい面識がない(一応、「酒匂」は1944年4月9日に進水しているが、「能代」「酒匂」両艦が共同戦線を張ることはなかった)...というか、竣工時は大勢は決したと言っても過言ではなく、「酒匂」には取れる作戦が全くなかった。
第十一水雷戦隊旗艦として錬成部隊の旗艦を務めるも、同水雷戦隊には戦時急造モデルともいえる松型駆逐艦、橘型駆逐艦などがメインでかつての水雷戦隊の面影は殆どなかった。そもそも、第十一水戦は錬成を行う部隊で、一時期は軽巡洋艦「龍田」を筆頭に第六駆逐隊(「響」「雷」「電」)の面々や多くの秋月型や夕雲型などの艦隊型大型駆逐艦らが訓練に励んでいたが、「酒匂」編入時は戦況は絶望そのもので、水雷戦隊自体が壊滅状態であった。
1945年3月には天一号作戦のため呉へ移動。最期の作戦として姉妹艦「矢矧」とともに「大和」護衛の任務に就く予定が、急遽「酒匂」の出撃は取りやめになり、舞鶴へ移動することとなった。その頃は艦船を動かすどころか維持する燃料すらなく、舞鶴で繋留され燃料枯渇によりボイラーなどの機関は完全に停止され、電力は陸地から電線を引く形で賄った。こちらは「榛名」などの特殊警備艦(本土決戦や防空用の繋留艦船で、実質は浮かぶ砲台)とされた記録もなく無傷で終戦を迎えた。『撃ちたかったんだぁ、てぇ♪』と思ったかは不明だが、艦歴のほぼ全てで戦闘を経験していない。
終戦に伴って45年10月1日に除籍され、特別輸送艦(復員船)として国内外での人員輸送に尽力。『少し休むぅ~、えっ特別輸送艦とかって?ないない!』。砲兵装などは撤去された。『ぴゃああぁぁぁ、砲塔が、砲塔が無い!』 ちなみに、この時は本来の定員の1/3ほどの300名足らずの乗員で運用されていた。艦これ内の復員船は軽空母「鳳翔」が有名。
1946年、特別輸送艦としての任を解かれ、アメリカ海軍に引き渡される。ここで、意外な不運に見舞われた(まぁ、最期が一番不運なのだが... )。アメリカ海軍に対し日本側が操縦指導を行っている際、意思疎通の欠如によりアメリカ海軍乗員が主蒸気管が完全に閉鎖されていない状態でクラッチを切ってしまったらしく、負荷を取り除かれた巡航タービンが規定回転数を超えて暴走してしまったのだ。両国の乗員は爆音から異変に気づき、避難し事なきを得るがタービンが1基破損してしまった。『ぴゃあっ!?火、火を消さなきゃ!』と心の叫びがあったかは不明だがとにかく災難である。その後、諸般の事情(後記)により修理は一切せず取り敢えず動けるからいいや、と放置された。
修理されないのには理由があった。そう、この「酒匂」はビキニ環礁での核実験「クロスロード作戦」での実験艦として処分されることとなったからである。
実験では「長門」などが有名だが、「酒匂」は「長門」とともに主目標とされた。「酒匂」は同じく実験艦とされた米戦艦「ネバダ」左舷側に配置され、第一実験ABLE(空中爆発実験)を迎えることになる。なお、「長門」は「ネバダ」の右舷前方に配置された。何の因果か「酒匂」右舷後方には、長女「阿賀野」を葬ったバラオ級潜水艦「スケート」が配置されていた。核爆弾は「酒匂」艦尾右舷側450m地点で炸裂し、「酒匂」は24時間炎上した。爆発で上部構造物は壊滅し、艦尾が激しく損傷し、やがて沈没し始めた。アメリカは第二実験であるBAKER(水中爆発実験)の為、「酒匂」の沈没を食い止めようと、米海軍タグボート「アチョマウイ」にワイヤーでの曳航を命じるのだが……
なんとこのタグボート、曳航している「酒匂」に引きずり込まれるかのように沈没しかける。危ういところでワイヤーをガス溶断を用いた緊急切断を行い、難を逃れる。この切断に失敗すれば同船は沈没していたとすら言われている。「不知火」の"あのセリフ"を地でいっている感じもある……。結果、「酒匂」は沈没しその生涯を終えた。46年7月2日沈没。なお第二実験では沈没した「酒匂」の150m近辺で核爆弾が炸裂している。
現在「酒匂」はビキニ諸島の海底に直立した状態で沈んでいる。特徴的な砲塔や艦橋もそのまま保たれているようだが、他の標的艦よりも水深が深い位置に沈没しており、海底の「酒匂」に会いに行くには、「長門」に会うよりも更に高いスキューバダイビングのスキルを求められるようである。
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最終更新:2025/12/11(木) 06:00
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