長崎電気軌道とは、長崎市内で路面電車の営業をしている軌道事業者の名称である。
正式名称は『長崎電気軌道株式会社』。通称は電鉄、長崎電鉄。鉄はどこからきた。
九州で唯一の私企業軌道事業者である(鹿児島は鹿児島市、熊本は熊本市と自治体が運営している)。
軌道の長さは11.5kmで停留所は39ヶ所。保有車両数は75両。
長崎市は狭隘な谷間に形成された都市で平地がほとんどないことから、図らずも沿線に主要施設や観光地が集中している。このことが路面電車の経営にはプラスに作用しており、実際に当社は黒字経営を実現している。
2018年8月には観光客へのわかりやすさ向上を狙って13の停留所名を一斉に改称した(後述)。
2015年に「ながにゃん」というゆるキャラが誕生した。長崎の尾曲がり猫をモチーフとした妖精で、頭には電車のマスクを被り、肩にはカステラなどが入った電車型のバッグを下げており、腹には出島型のポケットがついている。詳細はこちら。
料金はどこまで乗っても同じ。そして運賃は値上げした現在でも日本で最も安い。
2008年に「長崎スマートカード」というFeliCa式プリペイドカードが導入されたが、2020年にnimocaを導入したため置き換えられた。
モバイル一日乗車券は2013年に導入された、スマートフォンやタブレットを使った乗車券。「ジョルダン乗換案内アプリ」が必要であるが、キャリア決済やクレジット決済で支払いができる。乗務員に画面を見せて利用する。当日しか使用できないため購入時には注意が必要。
他にモバイル24時間券(大人700円・子供350円)があり、利用開始から24時間乗れるのが特徴。
このほか、2008年からはJR九州の「旅名人の九州満喫きっぷ」も利用可能。
大正4年11月 病院下~築町 営業開始
大正6年6月 大浦海岸通~出雲町 営業開始
昭和9年12月 馬町~蛍茶屋 営業開始
昭和20年8月 原爆投下 全線不通。16両焼失
昭和57年7月 長崎大水害 2日運休
平成元年3月 諏訪神社前~蛍茶屋間軌道移設・センターポール化長崎電気軌道株式会社 企業情報より一部編集し引用。
原爆投下では全線に渡り甚大な被害があったが(車両もだが、従業員に死傷者が多数出たことは言うまでもない)、わずか3ヶ月半という短期間で運行を再開し、長崎の復興に貢献した。
当時被災した車両の一部は現在に至るまで市民の足として活躍している。
1~5号系統が走っている。なお2号系統は通常深夜1往復のみの運行となっている(精霊流し、年越しなどで臨時運行されることもある)。JR長崎本線とは浦上駅・長崎駅で接続しているほか、住吉電停と西浦上駅も至近距離に位置している。
路面電車同士の乗り換えは新地中華街電停での1⇔5ならびに市民会館電停での3⇔4・5が可能(1⇔3や1⇔4に乗り換えはできない。ただし1⇔5の乗り換えで桜町と市民会館3系のりば以外全ての停留所に移動が可能。この2つの停留所に行きたい場合は3号系統を使うしかない)。なお、乗り換えについてはICカードのみ2回目乗車の運賃が不要となる(現金は毎回支払う必要がある)。
また、昭和町通り電停は赤迫行きのホームしか設置されておらず、長崎駅前方面行きは停車しないため注意が必要。
各系統と停車する停留所(電停)は以下の通り。
赤迫-住吉-昭和町通り-千歳町-若葉町-長崎大学-岩屋橋-浦上車庫-大橋-平和公園-原爆資料館-大学病院-浦上駅前-茂里町-銭座町-宝町-八千代町-長崎駅前-五島町-大波止-出島-新地中華街-西浜町-観光通り-思案橋-崇福寺
赤迫-住吉-昭和町通り-千歳町-若葉町-長崎大学-岩屋橋-浦上車庫-大橋-平和公園-原爆資料館-大学病院-浦上駅前-茂里町-銭座町-宝町-八千代町-長崎駅前-五島町-大波止-出島-新地中華街-西浜町-浜町アーケード-めがね橋-市民会館(4・5系のりば)-諏訪神社-新大工町-新中川町-蛍茶屋
赤迫-住吉-昭和町通り-千歳町-若葉町-長崎大学-岩屋橋-浦上車庫-大橋-平和公園-原爆資料館-大学病院-浦上駅前-茂里町-銭座町-宝町-八千代町-長崎駅前-桜町-市民会館(3系のりば)-諏訪神社-新大工町-新中川町-蛍茶屋
崇福寺-思案橋-観光通り-浜町アーケード-めがね橋-市民会館(4・5系のりば)-諏訪神社-新大工町-新中川町-蛍茶屋
石橋-大浦天主堂-大浦海岸通り-メディカルセンター-新地中華街-西浜町-浜町アーケード-めがね橋-市民会館(4・5系のりば)-諏訪神社-新大工町-新中川町-蛍茶屋
観光の際など乗り換えに不安がある場合は前述の長電アプリを使うと良い。
一日乗車券だけではなく観光ナビや路線図の情報も確認できる。歴史ある街を歴史ある車両で回って長崎市を楽しんで欲しい。
2018年8月1日、一気に13の電停名が改称された。
なお、西浜町電停の1・5系のりばは「西浜町」のまま据え置きとなっている。
長崎電気軌道でアクセスできる施設などを紹介する。
全国より車両を譲り受けた結果「動く電車博物館」と呼ばれている。
150形は1956年に箱根登山鉄道から譲り受けたものだが、2015年現在も動態保存されている(ただしイベント時など特別に運行されるため常時走っているわけではない)。
その他の車両についてはこちらを参照。
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最終更新:2025/12/11(木) 23:00
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