A級順位戦とは、名人挑戦をかけたトップ棋士10人によるリーグ戦である。
なお、他にもA級順位戦はあるがここでは将棋について述べる。
名実共に将棋界を代表するトップ10人が9か月かけて名人への挑戦を目指して戦う総当たりのリーグ戦である。
優勝者(同率の場合はプレーオフ勝者)が名人への挑戦権を獲得する。
また、A級順位戦最終日の事を将棋界の一番長い日と呼ぶ。
持ち時間は双方6時間(タイトル戦を除くと最長)
この為、対局が深夜まで及ぶこともある。
最長は2004年に行われたB級1組行方尚史対中川大輔戦で翌日の9時15分まで対局が行われた。
(持将棋1回,千日手1回,指し直しまでの休憩30分*2回含む)
年間の対局予定、先手後手は事前に抽選で決められる。
この規定をフルに生かしているのは森内俊之で
順位戦で負け越し0回、通算勝率.775(70期まで)と言う数字を残している。
順位戦はA級を頂点にB級1組,B級2組,C級1組,C級2組の5クラスが存在し、
それぞれの上位者と下位者が入れ替わるようになっている。
A級優勝者は名人挑戦、C2で下位の成績を取り続けるとフリークラス行き。
フリークラスで一定の成績を残せないと強制引退となる。
新四段は基本的にC級2組からのスタートとなる。
参加者に比べて昇級枠が2人~3人と少ない事もあって
(深浦康市は9勝1敗と言う好成績で昇級できなかった事が2度もある。)
強い棋士でもとんとん拍子でA級に上がる事は珍しく、
羽生善治でも7年,渡辺明も10年を要している。
最速A級昇級は中原誠と加藤一二三の4年(理論上最速)
A級に上がった時点で八段となる。
名人、竜王を除くタイトル獲得で七段昇段の為、タイトル獲得より上の扱いである。
余談であるが、著者はA級の順位表を始めてみた際に「流石A級みんな八段以上だ。」と大ボケをかましたことがある。
7大タイトル戦の内、竜王戦と王位戦以外ではシード権を持つ。
森内俊之名人(A級以上17年連続,通算17期)への挑戦をかけた71期順位戦の参加者は以下の10名である。
1位:羽生善治三冠(20年連続,通算20期)
2位:渡辺明竜王(3年連続,通算3期)
3位:三浦弘行八段(12年連続,通算12期)
4位:谷川浩司九段(31年連続,通算31期)
5位:屋敷伸之九段(2年連続,通算2期)
6位:郷田真隆棋王(8年連続,通算10期)
7位:佐藤康光王将(2年連続,通算16期)
8位:高橋道雄九段(4年連続,通算13期)
9位:橋本崇載八段(1年目,通算1期)
10位:深浦康市九段(1年目,通算4期)
最終日を残して以下の2名に絞られている。
羽生善治三冠
勝ち:名人挑戦
負け:三浦弘行八段が負ければ名人挑戦、勝てばプレーオフ
三浦弘行八段
勝ち:羽生善治三冠が負ければプレーオフ
負け:羽生善治三冠が名人挑戦
最終日を残して以下の4名に降級の可能性が残されている。
深浦康市九段
勝ち:残留
負け:谷川浩司九段、高橋道雄九段、橋本崇載八段の3人の内2人以上が勝つと降級
谷川浩司九段
勝ち:残留
負け:高橋道雄九段、橋本崇載八段の2人の内1人以上が勝つと降級
高橋道雄九段
勝ち:深浦康市九段、谷川浩司九段の2人の内1人以上が負けると残留
負け:降級
橋本崇載八段
勝ち:深浦康市九段、谷川浩司九段、高橋道雄九段の3人の内2人以上が負けると残留
負け:降級
まだ最終日を残した段階ではあるがB級1組から行方尚史八段(9位)と久保利明九段(10位)の昇級が決まっている。
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最終更新:2025/12/14(日) 20:00
最終更新:2025/12/14(日) 19:00
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