- ロシアでポピュラーな女性の人名エカテリーナ(Екатерина, Ekaterina)の愛称形。
- ロシアの民謡、歌曲。 → カチューシャ(歌曲)
- 頭につける装飾具の一種。本記事にて触れる。
- WW2でソ連が使用した自走化多連装ロケット兵器。本記事にて触れる。
- アニメ「下級生2 -瞳の中の少女たち-」に関連する声優ユニット。
- チーム・カチューシャ - 自転車ロードレースのチームの一つ。
- 小惑星の名前の一つ。
- 2ちゃんねるブラウザ「かちゅ~しゃ」。
- CoD4におけるロケット砲。
- 2を原曲とした熱血高校ドッジボール部のゲーム内BGMの一つ。
- アニメ「ガールズ&パンツァー」に登場するプラウダ高校の隊長。CV:金元寿子。→ カチューシャ(ガールズ&パンツァー)
3(装飾具)の概要
金属やプラスチック製でC字型をしている。主に女性が髪留めとして使用。
ヘアバンドの一種だが、「カチューシャ」も「ヘアバンド」も日本独自の言い方(和製語)で、海外では使われない。
(英語としては「ヘッドバンド」が正しい。詳しくはWikipediaを参照→ ヘアバンド)
日本でこう呼ばれる由来はトルストイの小説『復活』のヒロインの名前で、映画や舞台化が日本で大ヒットしたことが背景とされる。
野獣化
欽ちゃんの仮装大賞のバニーガールたちが日本人に与えた影響は小さくないだろう。
耐久性
プラスチック製の場合、装着時の押し広げ幅や頭自体が大きいと、数ヶ月で頭頂部が折れても珍しくない。
なるべく素直に自分の頭のサイズに適したものを選ぶべきである。
金属製であればプラスチックとは段違いの耐久性を有するが、金属疲労や腐食で折れることも無いとは言えない。
男性用
男性用がどこにいけばあるのかイマイチわからないため、サッカー部の彼にあの時訊いておけばよかった。
100均の金属製のものから、装飾のガラスを台座ごとねじりとった状態で満足する者もどこかにいる。
カチューシャを付けたキャラクター
関連動画
4(カチューシャ・ロケット)の概要
第二次世界大戦時、ソビエト赤軍が運用した多連装ロケット兵器BM-8及びBM-13の通称(愛称)である。世界で最初の自走式多連装ロケットランチャー。
本来の名称はバエヴァヤ・マシーナ・ヴォースィェミと、バエヴァヤ・マシーナ・トリナーツァチ。
なぜこれらの兵器がカチューシャと呼ばれることになったかについては諸説あるが、ソヴィエト・ロシアでは兵器に女の子っぽい愛称をつけるのは極一般的なことである。
俗説では、製造元のコンプレッサー工場の「Компрессор」のКという文字が刻印されていたからだとか、当時流行っていた歌謡曲カチューシャ(歌曲)にかけたとか、そういう感じである。
初期には秘匿のために『親衛隊の迫撃砲』と呼ばれており、正式名称を一般兵は知らなかった。これも愛称が定着した理由の一つと言えよう。ちなみにこの名称に合わせた『親衛隊迫撃砲兵行進曲』という曲もあり、歌謡曲のカチューシャのフレーズが使われていることで有名。
仕組み
使用されるロケット弾は82ミリM-8または132ミリM-13、いずれも炸薬と推進薬(黒色火薬またはニトロセルロース系)を詰められるだけ詰め込み、申し訳程度に安定翼をつけた簡素なもので、発射機もトラックに金属のレールを載せた単純なものであった。
ただ単純に火薬を詰め込んだわけではなく、砲塔先端と中間部に分けて火薬を詰め込んで、着弾と同時に二ヶ所で爆発が起き、中心部の爆発力が増す、という設計がなされている。
「単純なロシア人はただ詰め込んで適当に撃っただけだろとwww」か言う奴は粛清対象だからNKVDに名乗り出るように。
16連装、射角180°、全弾発射15秒、再装填5分、最大射程8km(BM-8)~11km(BM-13)という驚異的な能力を持つ。ロケットの弾頭そのものも、1941年から1945年のわずか5年で約700万発(!)が生産されている。
シンプルで大量生産に向いていたが精度に劣るカチューシャの欠点は、同時大量発射による広域制圧射撃を行うことで補われた。一斉射撃されたカチューシャの発射音・飛翔音は対するドイツ軍側に「シュターリン・オルゲル」(スターリンのオルガン)と恐れられ、ドイツ側の通称にもなった。
歴史と実戦での影響
1941年に初めて実戦投入され、その恐るべき能力でドイツ軍の上に雨あられと降り注ぐことになった。
この兵器は広域制圧射撃によって敵戦力を粉砕することももちろんだが、正確な狙いがつけられないことが逆に相手に対して「どこに着弾するかわからない」という恐怖を与えることに成功した。
とあるドイツ人兵士はこう言っている。
「爆発するオルガンのロケット弾は、その物理的破壊力をはるかにしのぐレベルで、兵士の戦闘意欲を削ぐという悪影響を与えた」
スターリングラードでの戦いにおいては敵の歩兵師団一つをまるごと消滅させ、ブダペスト攻城戦の際にはカチューシャの連隊によってドイツ・ハンガリー将兵と民間人に多数の犠牲者を出し、ベルリン市街戦においては都市ベルリンをがれきの山に変えてしまった。
初期はアメリカ製のトラックなども使われていたが、大祖国戦争後にはほぼ全てロシア製のモノに換装され、ロシアではなんとなく無かったことにされている。そりゃ冷戦始まったし…
現在
現在では「カチューシャ(ロケット)」は類似のソ連/ロシア製の自走多連装ロケット発射機(BM-21やTOS-1等)やトラックにロケット発射機を搭載した簡易兵器(テクニカル)、あるいは都市部などでゲリラ的に用いられるロケット兵器などの通称として半ば一般名詞的にも用いられる。
その単純な機構ゆえか、T-34などと同じように動態保存されており、21世紀になった今でも時折軍事パレードに登場する。
関連動画
その他のカチューシャ
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関連項目
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