コーエー (KOEI)とは、かつて存在したゲームソフト会社である。
2010年4月1日に同業のテクモを吸収合併し、現社名であるコーエーテクモゲームスとなった。それ以前の社名は株式会社コーエーであり、もっとさかのぼると漢字表記の光栄である。古くからのファンには漢字表記にこだわる人も多く、ゲーム売り場のコーナー名が「光栄」と漢字だったりすることもあるようだ(新宿西口のヨドバシカメラでさえ数年ものあいだ光栄表記を続けた)。
概要
本社は神奈川県横浜市。東急東横線日吉駅降りてすぐ。慶應義塾大学日吉キャンパスとは線路をはさんで反対側になる。社屋には太陽と星座をモチーフにした壁画があり、誰にでもわかると思う。夜になると光るらしい。
もともとはゲームではなく染料問屋だったが、1980年に入手したパソコン(MZ-80K)に社長が熱中し、パソコンソフト制作会社に転向した。その翌年、社長のもうひとつの趣味であったボードゲームをコンピュータゲーム化した『川中島の合戦』を発売し、ゲームソフトに参入する。そして83年に『信長の野望』を発売し大ヒット、パソコンゲームメーカーの中で確固たる地位を築いた。その後も『蒼き狼と白き牝鹿』『三國志』(共に85年)とヒット作を連発、そして88年にはファミリーコンピュータにも参入する。
ただ、ここで一つ問題が起きた。光栄のゲームは「光栄プライス」と呼ばれるかなり高めの価格設定(『信長の野望全国版』が9,800円、『三国志』が14,800円)であり、パソコンでは特に問題にならなかったもののファミコンソフトの価格帯と照らし合わせると明らかに高価であった。しかし任天堂は光栄プライスを認めてしまい、9,800円というファミコンとしては異例の定価での発売が決定してしまった(三国志はさすがにパソコン版より安価になった)
当時のパソコンゲームは八千円程度程度が通常であるが、ファミコンに参入していたメーカーは五千円程度というファミコンソフトの通常価格にあわせてゲームを販売しており、光栄だけこのような特権が認められたことに不快感を隠さない会社も少なくなかった・・・実際のところはファミコンにSLGを移植するにあたり、必要になる武将や国力などの膨大なデータやAI等の思考を司る機能に必要なメモリやCPUの容量が当時の主流だったアクションやシューティング、RPGよりも格段に多く任天堂からも移植するにあたって通常の倍の数のROMを用いたカートリッジを用意したことで実現したのである(光栄ソフトのあのデカいカセットはこの倍の数のROMを入れるため)・・・そりゃ生産するのに通常の倍のコスト掛かってるんだから高くしなきゃいけないのは仕方ないのである
歴史物に限らずシミュレーションゲームを得意にしてきた同社であったが、『無双』シリーズのヒット以降はアクションゲームの比率がかなり高くなっている。また、それ以外にも『アンジェリーク』シリーズでいわゆる乙女ゲーを先取りするなど、意外にジャンルの幅の広い会社である。
また、BGMのクオリティには定評があり、宮川泰・川井憲次・服部隆之・大野雄二・タケカワユキヒデといった錚々たる顔ぶれに加え、当時はまだ無名だった菅野よう子や大島ミチルなどの後の大御所となる人材を無名時代に採用するなど、光栄のBGMに外れなしとまで言われた。ゲームにBGMを収録したCDを付けた『withサウンドウェア』と呼ばれるパッケージも販売していた。
また、日本初のエロゲーを発売した会社でもある。『ナイトライフ』『団地妻の誘惑』『オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか?』『マイ・ロリータ』といったタイトルを発売していたのだが、現在はコーエーにとって黒歴史であるのか、コーエーのサイトを見てもその情報は得られない。まあ『蒼き狼と白き牝鹿』のオルドとかあるけどね
「乙女ゲーム」を発売したのもコーエーが一番初め。『ネオロマンス』シリーズの三大乙女ゲーム『アンジェリーク』『遙かなる時空の中で』『金色のコルダ』シリーズがある。
2009年4月1日に、テクモと経営統合し、共同持株会社「コーエーテクモホールディングス株式会社」を設立。
2010年4月1日に、テクモと合併して株式会社コーエーテクモゲームスへ社名変更。新たに開発子会社として株式会社コーエーを設立。パブリッシャーとしての機能はコーエーテクモゲームスが担当。
2011年4月1日に、開発子会社として設立されていたコーエーがコーエーテクモゲームスに吸収合併された。ブランド名としてのコーエーは引き続き使用される。
2016年4月1日に、コーエーテクモゲームス内のブランド再編。コーエーのブランド名は消滅し、これまでコーエーとして発売されていたゲームは「シブサワ・コウ」、「ω-Force」、「ルビーパーティー」ブランドに移行した。
コーエー商法
コーエーが光栄だった頃から続く殿様商売の方法のことをコーエー商法と呼ぶ。
発売されたゲーム本編の欠点・不満などを補完するサプリメント(いわゆる完全版)を後から発売するやり方のことで、わかりやすい所で『無双』シリーズの追加ディスク「猛将伝」が良い例。『無双』シリーズ以外ではPK(パワーアップキット)とも呼ばれる。使いまわしで散々儲けている、わざとゲームに欠陥を残していると批判されることもしばしば。
パソコンゲームでは、パッチダウンロードですむ不具合修正をわざわざPKなる商品を発売して解決などの手法を取る。要するにぼったくり。
乙女ゲーム『アンジェリーク』などのネオロマンスゲームでのぼったくりはコナミ商法に近い…が、コナミ商法よりぼったくり度は高い。
一年中、声優イベントを開催(入場料割高)、湯水のように書籍・CDを販売。 ゲームはリメイクと移植を繰り返し、限定版も数多く発売(高額)。嫌々ながらも買ってしまうファンからは、値段に見合わない内容に不満が聞こえてくる。
このような完全版商法は、コーエーだけではなく他のゲーム会社も行ってはいるのだが(上述のコナミなど)、コーエーの場合は「完全版(PK・猛将伝)が出る」ということがファンの間ではほぼ前提となっているほど浸透してしまっている。
さすがにネット環境が発達した近年では、バグ修正やレスポンスを改善するアップデートパッチを配信したり、MIXJOY機能で無印の内容を猛将伝仕様で遊べるようにするなど、無印版を購入した人にある程度のフォローが行われるようになった。SLGのPK商法は相変わらずだが
主な作品
歴史SLG
WWIIゲーム
リコエイションゲーム
英傑伝シリーズ
恋愛SLG
競馬SLG
イマジネーションゲーム
RPG
アクションゲーム
オンラインゲーム
その他
主な関連人物
- シブサワ・コウ - 『信長の野望』や『三國志』等のプロデューサー。襟川陽一のペンネーム。
- 襟川陽一 - コーエーテクモホールディングスの代表取締役社長。
- 襟川恵子 - コーエーテクモホールディングスの代表取締役名誉会長。陽一の妻。
- 菅野よう子 - 音楽家。『信長の野望シリーズ』や『三國志』などの音楽を担当。
- 山下康介 - 作曲家。『信長の野望シリーズ』の音楽を担当。
- 川井憲次 - 作曲家。『信長の野望Online』と『三國志Online』の音楽を担当。
- 向谷実 - ミュージシャン、鉄オタ。『三國志II』、『三國志III』、『戦国無双2』などの音楽を担当。
- 服部隆之 - 作曲家。『三國志V』の音楽を担当。
- 宮川泰 - 作曲家。『提督の決断』の音楽を担当。
- 新居昭乃 - 歌手。『信長の野望シリーズ』の「時の調べ」や「ほうき星」、「遠い青色」などを歌った。
- 正子公也 - 絵巻作家。『三國志英傑伝』と『三國志孔明伝』のパッケージイラストを担当した。
削除状況
動画 | 詳細 |
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アンジェリーク 声優映像 | |
[作業用BGM] 男性声優メドレー8 | 遙か・コルダキャラソン full |
谷山紀章メドレーク | コルダキャラソン? |
【金色のコルダ】 愛のあいさつ 【画像集】 |
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関連項目
外部リンク
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