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フジユージーン
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フジユージーン(Fuji Eugene)とは、2021年5月14日生まれの日本競走馬である。黒鹿毛

概要

ゴールデンローズデザイナースウィフトカレントという血統。

ゴールデンローズは2歳時に中央ダートで大活躍しUAEダービー遠征まで経験した素質だったが、その後は成績が低迷し中央オープンでは勝てずに地方へ移籍。数戦を走ったのち引退となった。しかしタピットという良血などが評価点となり種牡馬入りを果たし、1年には18頭のに種付けを行いそこから10頭の産駒が誕生しうち9頭が競走馬登録を受けた。
…が、何故かゴールデンローズは2年以降の種付けを行っておらず子どもたちが初年度産駒のみしか残されていない。一応種牡馬登録からは抹消されていないため復帰の可性はゼロではないが、何か理由があったのだろうか…。彼のその後については余談に記載する。

デザイナー岩手競馬で2戦したのみで引退繁殖牝馬としてフジユージーンの前に3頭産んでいる。スウィフトカレントは2006年小倉記念を制しサマー2000シリーズの初代優勝。その後種牡馬になったが特筆したがでなかったこともありマイナー種牡馬と言わざるを得ないだろう。そしてあのピルサドスキーかしい競走人生とは裏種牡馬としては大失敗の烙印を押されがちな悲しき名である。

血統背景だけを見れば到底期待できなさそうな出生のフジユージーンだが、本はそんな予想を良い意味で裏切ることとなる。

2021年5月14日北海道新冠町の村上牧場で誕生し、翌年の北海道オータムセールにて税込み550万円で落札された。オーナー静岡で乗クラブ運営する(有)富士ファーム。地方競馬である岩手水沢瀬戸幸一厩舎に入厩した。

名の由来は「冠名+アメリカ都市名」から。しかし同オーナーの所有馬フジラプンツェル号がいることからディズニー映画塔の上のラプンツェル」に登場する同名キャラクターが直接的な元ネタと思われる。

戦績

2歳(2023年)

デビュー2023年6月4日水沢競馬場ダート850m戦を軽快に逃げて後続に2.2突き放し大差圧勝。同時にであるゴールデンローズ産駒勝利プレゼントした。

続く二戦盛岡1400mも逃げ8身差で圧勝すると、水沢2歳重賞ビギナーカップに出走する。ちなみにこの時のフジユージーンは2歳ながら既に体重が540㎏を越えるであり、その雄大体ゆえに小回りの水沢1400mに手間取る様子も見せたがそれでも最後の直線で2着に2と1/2身差をつけて快勝。地方重賞ではあるが2023年デビューの新種牡馬における重賞勝利一番乗りをプレゼントした。つくづく孝行息子である。

この勢いのまま10月3日に行われたネクストスター盛岡に堂々参戦。なお地方ダート界は2023年から抜本的革をいくつも実施しており、全各地に新設された2歳重賞ネクストスター競走もその一つである。1着賞1000万円の高額レースながらフジユージーンが参戦するということで他営は直接対決を避けるためか頭数はやや少なく8頭立てに。単勝1.1倍の圧倒的人気を背負うとフジユージーンは出遅れながらも軽々と他を置き去りにし1.9差の大差で優勝。もはや岩手に敵なしを決定づけるレースとなった。

そして満を持して盛岡で行われる地方交流である南部駒賞に駒を進めた。このレース北海道をはじめとした他地区からの強参戦も多く、事実として直近5年間は北海道勢が優勝を独占する有様。加えて23年の他地区は北海道・南関の重賞や中央オープンで結果を残したが列挙して遠征しており、過去の出走メンバー較しても相当な面子いフジユージーンの価が問われる一戦となった。そんな中でレースオスカーブレインハナを切ってハイペース逃げる展開になるが、フジユージーンは多少出遅れつつも々と追いつき先団につける。3コーナーで外に持ち出すために一度減速するが最後の直線だけで先行たちを軽々と抜き去り4身差の圧勝。6年ぶりの地元優勝を飾るとともにフジユージーンのが全レベルであることを明した。

営はこの後、来年から始まるダート三冠への参戦を表明。々に年内休養を決めて馬主である富士ファームの牧場にて英気を養う運びとなった。本格的な乗り込みは年明け2月からの予定で、順調にいけば羽田盃の前戦である京浜盃からの始動の予定。2月20日時点の情報では、調整に時間を要するため京浜盃は回避し、4月7日スプリングカップ(水沢競馬場 ダート1600m)から始動の予定とした。

3歳(2024年)

そして迎えた2024年最初のレーススプリングカップ(M2)。
ここには2歳重賞金杯を勝ったリトルカリッジにその3着サクラトップキッド、3歳Aを5身差で圧勝したサンエイキャノン、2歳芝重賞賞を勝った芝専門機ユウユウプリエと少数ながら中々のメンバーった。
レースはフジユージーンがすんなりとハナを切るとリトルカリッジら有がその後ろで様子を伺う形になる。向こう正面までは淡々と進んでいたが3コーナー手前になると持ったまんまなのに後続との差が3、4、5身差と広がっていく。後続は必死に追い始めるもそのまま直線コースに入るとその差はドンドン広がるだけ。結局最後まで追わないままで圧勝。タイムは1.41.7の同レース歴代2位の好タイム。2着には2.4差がついていた。メイセイオペラトーホウエンペラーといった、全区で活躍した競走馬が在籍した時代のファンファーレが鳴りいた水沢競馬場。大差圧勝したフジユージーンには、かつての怪物達の姿が重なって見えた。岩手競馬60周年の記念すべき年にフジユージーンが出現したのも、何か運命めいたものを感じてしまう。

その後はダイヤモンドカップ(盛岡競馬場 ダート1800m)を使って、東京ダービーへ向かう予定との事。翌年の2024年からは岩手の伝統重賞である不来方賞三冠路線の前戦としてダートグレーJpn2に昇格したこともあり、こちらも地元の大将格として中央と立ち向かう予定。
三冠路線新設を含めたダート界の大きな革の年に生まれたスケールの大きな岩手の新怪物のこれからに期待したい。

そして迎えた岩手三冠第一戦ダイヤモンドカップ(M1)。このレースは今年から東日本地区の交流競走となったのだが他地区からは平和賞3着のオオイチョウ、南関特別戦2勝のエドノバンザイ鎌倉記念3着のパンセなど重賞ゼロと少々小粒気味。地元勢はフジユージーンにスプリングカップ2、3着のサクラトップキッド、サンエイキャノンらが中心となって迎撃する事となった。
レースは序盤からフジユージーンが5身ほど離して逃げる展開に。ちなみにこの時フジユージーンは逃げる予定というよりは単に掛かった結果スピードが出過ぎてしまったらしく2コーナー時点で後続との距離に気付いた上の村上は慌てて手綱を押さえて折り合いを優先。そのため向こう正面半ばでいったんはリードを詰められるも4コーナーまでは持ったままでハナを保ち、直線に入るとここでようやく仕掛け始め一気にを置いてけぼりに。ただ一頭、同じゴールデンローズ産駒である門別のオオイチョウが猛然と末脚を伸ばしてきたがフジユージーンも同じ上がりの末脚を残しており楽々と突き放してそのまま4身差圧勝。7戦敗で岩手一冠を制するとともに自身の重賞連勝記録を5にまで伸ばした。勝ちタイム1分528は現盛岡競馬場1800mで行われた同重賞競走のレースレコードを出していた。

終わってみれば他地区相手に楽勝だったのだが営的には満足のいくレースではなかったらしく、レース後のコメント村上が「(自分の騎乗が)30点ぐらい」、瀬戸調教師が「(レース内容は)正直言って70点」と結果に対してやや辛口コメントが飛び出した。これも大器であるフジユージーンゆえにめる内容も自然と高くなるゆえか。
この結果を踏まえ気になる次走についてはレース後から1週間ほど考えて選択するということだったがその後正式に東京ダービーへの出走が決定。事選定もされたフジユージーンは岩手代表としてファンの期待に応えるべく日本ダートの大舞台へと向かっていく。

5/27、フジユージーンが東京ダービーを回避すると岩手競馬公式より発表された。元々が弱いようで、何か異常があったのかもしれない。確かに次の魔王は彼だと記述したが、そこまで似なくても…と思ってしまう。回避となれば両睨みだった東北優駿へ向かう事になると思う。まずは地元で体勢を立て直し、不来方賞で強な中央を迎え撃って欲しいものだ。

余談

血統の項で前述したとおりゴールデンローズは初年度しか種付けが行われていない細をえたレア種牡馬だったのだが、フジユージーンをはじめとした数少ない初年度産駒から中央・地方ともに活躍を輩出している。その甲斐もあってなのか、現在ゴールデンローズ種牡馬復帰に向けての動きがあるようだ。一度種付け数が落ち込んだ種牡馬復活する機会はそう多くないなかで重な産駒たちの働きによって復帰のが拓かれたのは喜ばしいことだろう。その後正式に種牡馬復帰が決まり、新冠町の牧場にて繋養されることが分かった。種付け料も初年度から増額されており競走馬生産界からも期待されていることが伺える。事実、復帰年となる2024年5月時点で種付け頭数は60頭をえてかなり好調の様子。

さらに何の因果か、かの岩手魔王トウケイニセイと同じナスルーラ系である。競馬不思議な事が起きると言う。もしかしたら、次の魔王はフジユージーンなのかもしれない。

余談だが、血統だけなら同期のミヤギヴァリアント(Storm Catの4×3 奇跡の血量)の方が良かったりする。ちなみに、同はフジユージーン以外には敗北しておらず、重賞若駒賞を含む4戦3勝で、岩手においてはフジユージーンに次いで世代二番手のである。

血統表

ゴールデンローズ
2012 栗毛
Seattle Slew系
Tapit
2001 芦毛
Pulpit A.P. Indy
Preach
Tap Your Heels Unbridled
Ruby Slippers
マザーロシア
2006 青毛
Mayakovsky Matty G
Joy to Raise
Still Secret ヘネシー
Runaway Spy
デザイナー
2013 鹿毛
FNo.[1-l]
スウィフトカレン
2001 青鹿毛
サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ホワイトウォーターアフェア Machiavellian
Much Too Risky
マサラー
1999 黒鹿毛
ピルサドスキー Polish Precedent
Cocotte
フィトゥーン Shareef Dancer
Avum

クロスMr. Prospector 5×5(6.25%)

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13 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 09:56:52 ID: KbQra8fHwL
まずは地方を統一かあ
不来方賞JDCって感じかしら

JDCにエバヤンが参戦するって話だけど、彼を倒せるような存在になってほしいね
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14 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 17:54:28 ID: /bB7MhUu0S
https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2024/05/13/kiji/20240513s00004049522000c.htmlexit


どうやら疲れが取れたみたいで東京ダービーに向かうとのこと
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15 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 18:01:56 ID: UZpSruWlHL
中央勢や南関勢と戦うのは厳しいところあるかもしれないがぜひ頑ってほしい
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16 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 18:18:01 ID: 4yRzvyUjGV
ミックファイアは周りがあまりにも弱すぎた結果自動的に三冠取れたようなもんでこのまま1勝もできずに消えそうだからこっちの新しい地方怪物に期待やね
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17 ななしのよっしん
2024/05/13(月) 20:54:15 ID: KbQra8fHwL
おお、これは驚いた
とはいえ個人的にだけど、勝ち負けが十分狙えるを持ってると思うよユージーンは
区のになれ
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18 ななしのよっしん
2024/05/21(火) 12:32:49 ID: KbQra8fHwL
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19 ななしのよっしん
2024/05/27(月) 12:25:15 ID: psL+bMgO55
あんまりレベルの低い地区の地方が来るとレーティング下がるから圧かけられたんじゃないの?不自然すぎる
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20 ななしのよっしん
2024/05/27(月) 15:32:34 ID: KbQra8fHwL
東京ダービー、回避だって?
なら期の快復を祈るし、疲れが来たのならゆっくり休んでに強さを見せてくれることを期待してるよ

しかしダート三冠の楽しみは減ってしまったなあ…シンメデージーに賭けるか
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21 ななしのよっしん
2024/05/27(月) 23:17:15 ID: Hdq5zUCG0R
東京ダービー期待してたんだけどなあ。JDCには出てくれるといいな。
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22 ななしのよっしん
2024/05/28(火) 07:56:50 ID: QP68AqsJZs
まぁこれはツイてなかったな。ただ不来方賞から動くなら北海道、南関、JRA勢が来るし今の実を測りやすくなる
あと寝違えたらしいな。下手すりゃスノーフォールのようになりかねんのでコレは危ない…
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