※曖昧さ回避 |
- 上川:日本人の姓のひとつ。→日本の苗字(名字)の一覧
- 上川総合振興局:2010年に上川支庁に代わって設置された、北海道の出先機関である総合振興局のひとつ。この総合振興局が管轄する地域のことを「上川地方」もしくは単に「上川」と呼んだりする。
- 上川町:上川総合振興局管内にある町。
- 上川郡:北海道に複数ある郡。
- 上川:長野県を流れる一級河川のひとつ。諏訪湖に注ぎ込む。
本項目では2を中心に説明しつつ、3・4についても触れる。
概要
北海道のほぼ中央、山地に囲まれた地域を主に管轄する。総合振興局所在地は旭川市。支庁から総合振興局へ移行する際、幌加内町が空知支庁から上川総合振興局へ移管となった。
管轄地域である上川地方は南北に細長く、かなり広い。その広さは北海道の14振興局のなかでは十勝・オホーツクに次ぐ3番目。また管内人口は北海道の14振興局中、2番目に多い。
北海道の地域区分としては、道北に分類されることが一般的である。しかし前述のとおり南北にかなり広いので、管内には「北海道の北部」というにはあまり相応しくない地域も含まれる。そのため、塩狩峠のある比布町より南側を道央と見なす場合もある。
気候は内陸ということもあって、夏季と冬季の気温差が激しい。特に冬に関してはマイナス20度まで下がることもザラであり、旭川市で気象官署による観測史上最も低い-41.0℃を記録した他、非公式記録では名寄市で-45.0℃、美深町で-41.5℃、幌加内町で-41.2℃といった殺人的な低温が観測されたことがある。極値という観点で見れば日本一寒い地方と言っていいだろう。
産業は農業のほか、旭川市などでは工業も発展している。観光も盛んで、富良野や美瑛などの観光地を抱える。雪が多く、かつ雪質も良いことからスキー場が多く、2015年頃から人が増えすぎたニセコに代わるスキースポットとして訪日観光客の注目を集めている。
上川総合振興局管内の市町村一覧
上川南部(旧:石狩国/胆振国)
- 旭川市
旭山動物園などで有名な、上川総合振興局所在地。周辺地域の経済・交通の中心であり、人口規模は上川総合振興局管内では最大、北海道全体では札幌市に次ぐ2番目である。
市域は周辺の市町村と昭和30~40年代に合併を繰り返したため、デコボコというかギザギザというか、とにかく特徴的な形をしている。また、いわゆる「平成の大合併」で上川中部の市町村合併が進まなかったのは主にこの街のせいだったりする。「旭川市」の項目も参照。
かつては買い物通りと呼ばれるほど、市街地中心部の商業施設が賑わいを見せていた。
道外では旭山動物園、旭川ラーメンが有名。また、そば処江丹別や神居古潭と呼ばれるアイヌの聖地もこの旭川にある。 - 富良野市
富良野地区の中心都市で、北海道のちょうど真ん中あたりに位置するため「へその町」とも呼ばれる。夏はラベンダー、冬はスキーと年を通じて楽しめる場所。市街地から少し南へ足を運べば、ふらのチーズ工房という施設もある。富良野駅近くでは自転車を借りられるので、あまり遠くへ行こうと欲張りすぎなければ結構いろいろなところを回れると思う。
また、ドラマ「北の国から」の舞台としてあまりにも有名。ただし、「北の国から」のロケ地の中でも特に有名な麓郷は富良野市街地からはかなり離れた場所にある。頑張れば駅前の貸し自転車で行けないこともないが…。
なお、元々ラベンダーは大手化粧品会社からの要請で、香料として栽培していたもの。後に一方的に買い取りを打ち切られるが、紆余曲折の歴史を経て、観光資源として復活した。
「富良野」の項目も参照。 - 上富良野町
富良野地区にある町のひとつ。「かんのファーム」「日の出ラベンダー園」など、いくつかのラベンダー園がある。また町の東方、十勝地方との境界付近には十勝岳があり、その周辺に「吹上温泉」「十勝岳温泉」などの温泉が所在。アップダウンの激しい直線道路が続く「ジェットコースターの路」もここ。 - 中富良野町
富良野地区にある町のひとつ。ラベンダーで有名な富良野地区の中でも特によく知られる「ファーム富田」の所在地。 - 南富良野町
富良野地区にある町のひとつ。町の東端付近には十勝地方へと通じる狩勝峠が所在。エゾシカ肉を使った「なんぷエゾカツカレー」というB級グルメがある。「南富良野町」の項目も参照。なお、世間一般がイメージする富良野とはかなり景色は異なっている。 - 美瑛町
キャッチフレーズは「丘のまち びえい」。「日本で最も美しい村連合」に加盟しており、その本部が置かれている。写真家の前田真三による風景写真で有名になり、町内には氏の写真ギャラリーである「拓真館」が置かれている。広々とした農地にところどころぽつんと木が立っている、他ではあまり見られない風景が人気(これらの木のうちいくつかは「ケンとメリーの木」「セブンスターの木」など名前が付いている)。富良野市と同じく美瑛駅前で自転車を借りられるので、それを使って町を回ることも可能。ただし丘の町というだけあって起伏の激しい地形なので、それなりの体力が必要なことは覚悟するべき。「美瑛」の項目も参照。 - 東川町
キャッチフレーズは「写真の町」。写真を町おこしに活用しており、全国高等学校写真選手権大会(通称「写真甲子園」)の開催にも関わっている。町の東側には北海道の最高峰である大雪山旭岳があり、その中腹には旭岳温泉や天人峡温泉などの温泉がある。秋には一足早い紅葉を楽しもうと、紅葉狩り目的の観光客も多く訪れる。 - 東神楽町
旭川市のベッドタウン。人口の伸び率はつい最近まで上川で一番の伸びを見せていた。
道北の空の玄関口「旭川空港」の所在地。
- 上川町
長さは全国第3位、流域面積は全国第2位を誇る石狩川の源がある町。大雪山の北東の麓には層雲峡と呼ばれる峡谷があり、北海道有数の温泉地として知られるほか、流星の滝や銀河の滝などの観光スポットも所在する。ふんだんにラードを使うため、熱々スープの上川ラーメンでも知られ、醤油味が主流の旭川とは一線を画す。 - 鷹栖町
特産品は「オオカミの桃」と呼ばれるトマトジュース。稲作やキュウリなどの生産も行っている。 - 当麻町
高級スイカ「でんすけすいか」の産地として有名。そのほか米、菊、キュウリ等の北海道における農産物売上の上位を占めている。観光地としては「当麻鐘乳洞」が有名。なお、奈良県には當麻町(たいま)という、新旧字体の違いこそあれ、同名の町があった。 - 愛別町
北海道の市町村を五十音順に並べたとき、一番最初になる町。北海道を代表するキノコ産地で、キノコにちなんだイベントも開催されるなどキノコ関連に力を入れている。そのため、「きのこの里」とも呼ばれる。 - 比布町
町名の読みは「ぴっぷちょう」。ヒップ町でもVIP町でもありません。町の北端には明治維新の頃に石狩国と天塩国の境界として定められた塩狩峠があり、ここを道北と道央の境目とすることも。特産品はイチゴジャムに苺せんべい、いちごワインなど、比布産イチゴを使ったもの。
過去には「ピップエレキバン」のCMロケ地として一躍脚光を浴びた。 - 幌加内町
もともとは空知支庁の管轄下にあったのだが、上川地方との結びつきが強かったため、2010年に支庁から14振興局に再編される際、ついに上川総合振興局に編入されることになった。まあ確かに空知の中では一箇所だけ北にひょろっと飛び出ていたからねぇ。
そばの生産量が日本一。昔は痩せた土地でも稲作せざるを得ないほど貧しい町だったが、減反政策がきっかけで仕方なくそばを植えてみたら、これが思いの外、極上の蕎麦ができ、全国のそば職人から指名買いされるほどに。今や生産量日本一で、一級蕎麦の90%超がこの幌加内産という、国内随一のブランド産地となっており、そば祭りには全国から多くの観光客が訪れる。
また、雨竜第一ダムと雨竜土堰堤によってできた日本最大の人造湖「朱鞠内湖」の湖畔では、8月上旬に「朱鞠内湖湖水祭」というイベントが開催される。かつてこの朱鞠内近辺で-41.2度という記録的な気温を記録した(国内最低気温)。ゆえに町には3つの日本一がある、が謳い文句。 - 占冠村
上川地方の南端にあたる村。村名の読みは「しむかっぷむら」。スキー場やゴルフコースなどがある複合型リゾート地「アルファリゾート・トマム」の所在地。村内には4本の超高層ビルがそびえており、無論、日本で一番超高層ビルの多い”村”である。
所属しているのは「勇払郡」で、これだけ見ると南に隣接する胆振の仲間になるのだが(実際にかつては胆振支庁に所属していた)、北に隣接する富良野市などのほうがアクセスがよいため上川支庁に編入された。特急が停車し、青春18きっぷでも占冠-トマム間は特急料金不要となっている。
上川北部(旧:天塩国)
- 名寄市
上川地方北部の中心都市。雪質日本一を謳う「名寄ピヤシリスキー場」や、市立天文台などがある。基幹産業は農業で、特にもち米やグリーンアスパラは日本でも有数の生産量を誇る。合併した旧・風連町の風連地区は、特にもち米の産地として名高い。 - 士別市
日本で4番目に長い川である天塩川の源がある市。漫画家の高橋しんの出身地でもあり、氏の作品「最終兵器彼女」には士別駅をモデルにした建物も登場する。名産はサフォーク(羊の品種の一つ)。なお、根室の標津と読みが同じために、”さむらい士別”などと呼ばれる場合もある。 - 和寒町
町名の読みは「わっさむちょう」、北海道の市町村を五十音順に並べるとこの町が最後に来る。塩狩峠の北側にあり、ここより北の上川地方はほぼ常に道北に分類される。特産品のカボチャは作付面積日本一。 - 剣淵町
町内に絵本図書館と美術館が一体になった「絵本の館」が所在。また冬には絵本作家を招いてイベントを行うなど、絵本の里として町おこしを図っている。かつてビバカラスという名前のスキー場があったが、2007年をもって廃止となった。代わりにできたのが「けんぶち ビバアルパカ牧場」である。 - 下川町
林業の町として有名で、北海道の中でも活発な活動を見せる森林組合を持つ。またアイスキャンドル(氷で作ったランプシェード)発祥の地でもあり、冬には「アイスキャンドルミュージアム」と呼ばれる大規模な祭典が行われる。 - 美深町
天塩川の流域、半島状になっている場所にある「森林公園びふかアイランド」の敷地内には、びふか温泉や、チョウザメをはじめとした天塩川の魚を展示する「美 深チョウザメ館」などの施設が所在。また町の東方には、日本最北の高層湿原である松山湿原がある。 - 中川町
上川地方の北端にあたる町。町内で化石が多く見つかっていることから化石の里として町おこしを行っている他、歌人の斉藤茂吉がこの地で57首の歌を残したことを記念した歌碑が建てられている。町内で採れたギョウジャニンニクを使ったパウダー・たれなどの特産品がある。 - 音威子府村
難読地名のひとつで、読みは「おといねっぷむら」。道内でも有数の豪雪地帯で、降雪量が12mを超えたこともあるらしい。黒色の「音威子府そば」をはじめ、羊羹・味噌などの特産品がある。かつては鉄道の町でもあった。
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
親記事
子記事
兄弟記事
- 十勝
- 檜山
- 北海道:市町村の一覧
- 釧路
- 道東
- 空知
- 石狩
- 根室
- 留萌
- 宗谷
- オホーツク総合振興局
- 胆振
- 日高
- 渡島
- 後志
- 道央
- 道南
- 道北
- 北海道in北海道
- 上川郡
- 北海道にある○別・○内という地名一覧
- 北海道にある他都府県の名称が含まれた地名一覧
▶もっと見る
- 2
- 0pt