池田英俊単語

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池田英俊（いけだ ひでとし）とは、元プロ野球選手である。故人。

概要

1937年5月13日生まれ。福岡県福岡市出身。

福岡高等学校に進学。1年秋から投手に転向しエースとして活躍したが、甲子園大会出場は叶わなかった。

卒業後、西鉄ライオンズから誘われたが、これを断り明治大学へ進学。大学では1年秋ごろから先発投手として活躍を見せていたが、3年時以降は故障に悩まされた。

大学卒業後、八幡製鐵に入社。1960年の日本産業対抗野球大会では日本鋼管の補強選手としてプレーし、同じく補強選手であった稲川誠とともに優勝の原動力となり、最高殊勲選手に選出された。翌1961年には都市対抗野球大会に出場したが、ここでは稲川との投げあいに0-1で敗れて1回戦敗退に終わった。

1962年、広島カープに入団。

初年度から先発投手として大車輪の活躍を見せ、57試合に登板し16勝16敗、防御率2.44と新人離れした成績を残した。

1963年、9試合で完封勝利を挙げるなどチームのエースとして活躍し、21勝13敗、防御率2.57をマーク。チーム勝利数の3分の1を一人で稼いだ。

以降もBクラスに低迷するチームの中で孤軍奮闘。1964年は15勝、1965年は13勝、1966年は16勝を挙げ、広島の投手陣を支えた。

入団5年で81勝を挙げるなど抜群の成績を残したが、1967年、右手首を怪我して以降は思うように投球できない状態となってしまい、成績も急降下。同年わずか1勝に終わると、コーチ兼任となった1968年も1勝止まり、1969年には1勝も挙げることが出来ず、この年限りで現役を引退。

引退後は古巣の広島や横浜大洋ホエールズ、中日ドラゴンズで投手コーチを歴任。横浜大洋時代には斉藤明夫・遠藤一彦のエースコンビの役割を交換させて復活させ、中日時代は今中慎二を指導しストレートの伸びや変化球のキレを改善させた。この他、コーチ業の合間を縫う形で解説者としても活動していた。

1991年からは中日のスカウトに就任し1996年まで同役職を務めた。

1998年から2005年まで広島工業大学の広報課に勤務していた。

2023年1月16日、死去。享年85歳。

人物・エピソード

短期間ではあったが、正確なコントロールと緻密な投球術、縦に大きく割れるカーブを武器に活躍した広島のエース右腕。

入団時の評価は決して高いものではなく、首脳陣も「リリーフで4、5勝もすれば上出来」という程度の評価だった。

スカウト時代には打者としてのイチローを高く評価しており球団に獲得の打診をしたが、球団側は左打ちの外野手は不要との判断を下し獲得を見送った。その後のイチローが日米通算2000本安打を達成した際に取材を受け、「（イチローの活躍は）嬉しかった。自分の目に間違いはなかった。」とコメントを残している。

通算成績

投手成績

通算:8年	登板	完投	完封	勝利	敗戦	セーブ	ホールド	勝率	投球回	与四球	奪三振	失点	自責点	防御率
NPB	251	70	27	83	82	---	---	.503	1300.0	306	704	451	409	2.83

関連項目

• プロ野球
• 広島カープ
• 横浜大洋ホエールズ
• 中日ドラゴンズ
• プロ野球選手一覧