選帝侯(独:Kurfürst)とは、神聖ローマ帝国のおける諸侯の地位の一つである。選定侯、選挙侯とも。ローマ王(ドイツ王)即ち神聖ローマ皇帝の選挙権を有し、その他の諸侯とは特別の地位特権を有した。
概要
始まりは1198年、ローマ王争いにおいて、教皇がライン川沿いの4諸侯、マインツ大司教、ケルン大司教、トリーア大司教、ライン宮中伯が必要であるとしたことによる。1257年にザクセン公とブランデンブルク辺境伯が参加し、1289年にボヘミア王が加わった。1356年にはカール4世が発した金印勅書によって、選帝侯位と選挙の手続き、選帝侯の特権が法的に確定した。
その後、紆余曲折を経て増減や選挙権の移動がありつつも、帝国崩壊に至るまでこの選帝侯による選挙によって神聖ローマ皇帝位が決定されるという枠組みは変化しなかった。
関連項目
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