「借り物P」とは、特にアイドルマスターのMAD動画において、ゲーム映像のキャプチャ環境を持たず、他の投稿者の動画を借りてPVを製作するプロデューサー(動画製作者)を指す用語である。
概要
ニコニコ動画等の動画共有サイトでは、MADを製作する場合、他の動画(アニメや実写映像等)をダウンロードして素材として使用することはさほど珍しくない。が、アイドルマスターのMADを作る場合は、ゲーム映像を自分でキャプチャ(録画)できるかどうかで表現の自由度が大きく変わるため、多くのPが自分のXbox360本体+ソフトで素材を録画している。
とはいえ、ニコニコ動画等でアイマスを知り、MAD製作を始める新規参入者にとって、Xbox360本体+ソフト+キャプチャユニットの購入は合計4万円を超える大出費であり、金銭的に敷居が高い。そのため、まずはお試し的に他のPのノーマルPVを借りてMADを作り、その後必要に応じて本体とソフトを買う、というパターンが存在する。
素材となる映像(ノーマルPVやコミュ)の入手先は、2008年2月までは高画質で知られるStage6が最有力であったが、同サイト閉鎖後はVeohやZoomeが有名。画質を問わなければ、ニコニコ動画内でもノーマルPVを多数借りることができる。
借り物のメリットとデメリット
自力録画 | 借り物 | |
金銭的負担 | 高 一からそろえると最低4万円以上必要 (HD画質で録画する場合は6万円以上)。 さらにDLC費用として毎月1500~5000円程度の出費になる。(DLCを全く買わず、標準の衣装のみでMADを作ることも理論的には可能だが、結局は必要なものは買わざるを得ない) |
低 HDDに空き容量さえあれば追加投資は不要。 |
ユニット編成 | 自由度高 デュオ・トリオ含めて自由に編成可能。 |
自由度低 ソロはさほど問題ないが、デュオ・トリオは 人気の高いもの以外は厳しい。 |
衣装・アクセサリ | 自由度高 DLC含めて手持ちのものを自由に選択可能。 |
自由度低 アクセサリを含めると全く同じ衣装で揃えるのは難しい。振り付けの自由度(PV素材の曲数)を重視すると、衣装の選択肢はほぼなくなる。 |
振り付け・ ステージ |
自由度高 L4Uなら全32曲・6ステージ(+ブルーバック)から自由に使用可能(振り付けは曲ごとに異なる)。カメラも細かく設定できる。 |
自由度低 同じ衣装・ステージで揃える場合、 種類を問わなければ2~3曲なら揃えやすいが、それ以上は運次第(MADで振り付けを組む には同衣装で最低2曲ほしい)。 欲しい曲(振り付け)が手に入るとは限らない。 手持ちの限られた振り付けをどう組み合わせる かが腕の見せ所。 カメラ設定はあきらめた方がよい。 |
画質 | キャプチャ環境による。SD画質なら640x480i(720x480i)、HD画質なら1280x720p。HD画質のキャプチャには一般的にデュアルコア以上のCPU(+場合によってはRAID0)が必要なので、PCが古い場合は買い替えが必要。 |
素材の解像度・ビットレートによる。 VeohやZoomeでうまく揃えられれば自力録画と遜色ない映像が作れるが、ニコニコで素材を集めた場合は自力録画より画質は落ちる。 |
借り物のハンデを補う手法
基本的には素材面での不利を跳ね返す発想力こそが借り物P最大の武器である。
オールスター
1曲単一ユニットにこだわらず、11人(10人)をまんべんなく曲中に配置していけば、振り付け(曲数)の不自由を解消しやすくなる。衣装はDLC等同一衣装が揃いやすいものがおすすめ。
静止画の併用
PVの1コマやCDのジャケットからキャラを切り抜いた静止画などをメインに使い、要所要所でPV映像を配置することで、素材不足を補う。背景やフレームなど、静止画素材をある程度自分で用意できる人向け。
ニコニコミュニティ
関連項目
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