SCP-2233-JPとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『可能な限り多くの人々が偲んだ彼』。
SCP-2233-JP | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Safe |
収容場所 | N/A (特性上自己収容状態) |
著者 | Sansyo-do-Zansyo |
作成日 | 2020年8月15日 |
タグ | 反ミーム 嘘コン20 |
リンク | SCP-2233-JP |
SCPテンプレート |
1958年8月12日に生まれ、2000年5月4日に脳梗塞を患い亡くなった男性、牟田義則氏の生涯がSCP-2233-JPである。この牟田義則氏の生涯がなぜアノマリー認定されたのかというと、以下のような牟田義則の人生を『証明』するエビデンス、いわば生きた証というやつなのだが、これが明らかに異常なのだ。
どうだろうか。牟田義則氏が生前どんな大物だったのかはわからないが、いくら大物だったとしても知り合いが1万人以上いるというのもとんでもない話である。更に、8回も結婚しているのに3回しか離婚していない。
牟田義則氏の葬儀には、8人の妻とその家族、4つの高校及び11の大学の同窓生、21の企業の同僚を含む3268人が参列していた。そこにいた人たちは、SCP-2233-JPの情報攪乱作用の影響下にあったため、誰一人としてこの状況が異様だと指摘できなかった――たまたま牟田義則氏の友人として参列していた財団エージェント・柴本を除いて。
エージェント・柴本はたまたま反ミーム系オブジェクトの収容作業のためにクラスW記憶補強剤を接種していたため、『あれ、牟田のやつ、知り合い多かったんだな……って奥さん多すぎだろ!誰かひとり気付けよ!』となったんだろう。
財団の調べでは、SCP-2233-JPを成り立たせるには、牟田義則氏が最低でも364人必要であるとわかった。財団はこのことから、牟田義則氏が脳梗塞で亡くなったあとに、複数のタイムライン (並行世界)における牟田義則氏の人生が集積したと見て調査を進めている。
もともとのメタタイトルはもう少し長く、『可能な限り多くの人々が偲んだ彼(もしかすると誰にも看取られなかった彼)』であり、投稿後に最終パラグラフが蛇足だとして作者により削除されている。牟田義則氏を悼む人たちが3268人も葬儀に参列しているが、彼らのすべてが基底世界で牟田義則氏と関わりがあったわけは当然ない。
もっと言えば、道端で亡くなったり、嫌われ者で誰からも悼まれることなんてなかった牟田義則氏だって並行世界にはいっぱいいただろうし、もしかすれば基底世界の牟田義則氏こそがそうだった可能性さえあるのだ。葬儀に参列した人たちの悼む心は嘘ではないのだろう。たとえそれが、現実の牟田義則氏にとっては嘘の関係性であったとしても。葬儀は亡くなった人の為にあるのではなく、生きている人の為にあるのだから。
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最終更新:2024/06/07(金) 01:00
最終更新:2024/06/07(金) 01:00
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