輝度・エネルギー・指向性などの点で世界最高クラスの放射光を発生できる施設を目指して日本原子力研究所と理化学研究所が共同で建設し、1997年10月から供用開始されている。播磨科学公園都市の一角、三原栗山の周囲に所在。
SPring-8の名称はSuper Photon ring-8(GeV)の略。線形加速器とシンクロトロンを用いて電子を8ギガ電子ボルト※まで加速して蓄積リングに投入、発生する高出力の放射光を用いた実験に用いることができることから命名。
※:電子ボルト(eV)は量子分野で使われるエネルギーの単位。8GeVのエネルギーを与えられた電子の速度は真空中の光速の99.999 999 8%にも達する。
陽子や電子といった荷電粒子が高速で移動しているところに進行方向と垂直に磁界をかけると、その進行方向を変えることができる(ローレンツ力)。この時もともとの進行方向に強力かつ高指向性のパルス光を放射する(シンクロトロン放射、実際には赤外線からX線領域までの広い波長領域の電磁波)。これが放射光である。特殊な処理によりガンマ線領域のビームも作り出すことができる(最大2.4GeV)。
SPring-8はこの原理を用いて強力な放射光を発生させ、得られる電磁波(X線や光電子が多く用いられる)を用いた試料分析などに供されている。
近年では、小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星の微量のサンプルに対し、3次元内部構造解明などの初期分析を実施するために用いられた。
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最終更新:2024/05/28(火) 05:00
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