廴とは、彳を伸ばしたとされる漢字で、部首である。単独では用いられない。
漢字として
廴
- Unicode
- U+5EF4
- JIS X 0213
- 1-55-14
- 部首
- 廴部
- 画数
- 3画
- 意味・字形
- 意味・字形解釈について諸説ある。
- 〔説文解字・巻二〕では「長く行くなり。彳に從ひ、之れを引く」としている。彳を歩く意味としていて、彳を伸ばした形なので長く行くということだろう。しかし彳は十字路の象形である行の左側で、道のことである。〔六書疏證〕は、横道の多い象形で、長い道という意味であるとする。
- 白川静によると、廴を含む字で金文に見えるのは廷と建であるが、どちらも金文では廴ではなく乚の形になっている。乚の字がなにを表しているのかは不明で、白川は塀ではないかとしている。
- 〔玉篇〕には「今、引に作る」とあり、引の古文としている。
- 音訓
- 音読みはイン(漢音)、訓読みは、のばす。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第二水準。
- 部首
- 廴は部首、廴部を作る。繞に用いられ、えんにょう(延繞)、いんにょうと呼ばれる。行く、めぐることを表す意符として使われる。
互換文字
関連リンク
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