インディチャンプとは、2015年生まれの日本の競走馬である。鹿毛・牡馬。栗東・音無秀孝厩舎所属。
主な勝ち鞍
2019年安田記念(G1)、マイルチャンピオンシップ(G1)
2020年マイラーズC(G2) 2019年東京新聞杯(G3)
父ステイゴールド、母ウィルパワー、母父キングカメハメハという血統。父も母父も説明不要の名種牡馬。ステゴ産駒は距離が伸びて強い印象もあるが、アドマイヤリードやグランシルクのようにマイルを主戦場に活躍した産駒もいるにはいる。また、祖母トキオリアリティーもリアルインパクト、ネオリアリズムの母という活気ある牝系に属している。
シルクレーシングで総額3500万円(1口7万×500口)で募集された。
2歳初戦は断然人気に応えて勝利。明けて3歳1月の自己条件は後方待機で完勝。しかし毎日杯でブラストワンピースの3着に敗れると、アーリントンCも2番人気を裏切り4着と敗れて賞金加算に失敗。春のGⅠ戦線を諦める。
夏競馬に回り、6月の阪神で復帰。初戦の小豆島特別(1000万下)は今後主戦となる福永祐一が騎乗するもエイシンヒカリの妹エイシンティンクルに逃げ切られ2着と敗れるが、中京に転戦した有松特別(1000万下)は辛勝。
その後熱発で予定していたレースを回避するアクシデントがあり、5ヶ月休養して12月の元町S(1600万下)で戦列に復帰。断然人気に応えて上がり最速で3馬身差の圧勝。OPに昇格して3歳を終える。
2019年の初戦に初の関東遠征となる東京新聞杯を選択。タワーオブロンドン、ロジクライなど実績馬が揃ったが勢いに勝るインディチャンプが1番人気に支持される。レースはゲートこそ出遅れたがインからするすると中団に取り付き、コーナーも最内を回って直線で間を一気に抜け出すというユーイチとは思えない見事な競馬で快勝。3連勝で重賞初制覇を果たす。ちなみに東京新聞杯で1番人気が勝つのは12年ぶりだったらしい。
陣営は安田記念をにらみマイラーズカップに出走。しかしここに出てきたのが復帰戦の金鯱賞を圧勝していた同期の2歳王者ダノンプレミアム。2番人気のインディチャンプもそれを見越して3番手の積極的な競馬をするが、2番手から上がり32秒2という完璧なレースをしたダノンプレミアムには手も足も出ず、逆に自身が最後に伸びを欠いて後続に差され4着に敗れる。
初のGⅠとなった安田記念は離れた4番人気。人気は世界女王となったアーモンドアイとダノンプレミアムが分け、府中巧者アエロリットと本馬、前年のマイルCS馬ステルヴィオあたりが続く人気を集めた。まあ正直、上位2頭のどっちかだろうという見方が大勢を占めていた。
しかし本番、そのアーモンドアイとダノンプレミアムが外の馬の斜行のあおりを受けて大きくポジションを下げるアクシデント。特にダノンプレミアムはガクッと体制を崩し、本意ではない後方からのレースとなってしまう。対して3枠5番の好枠から発進したインディチャンプは抜群のスタートからインの4番手に落ち着く理想的な競馬。快調に飛ばす先行集団を見る絶好位でレースを進めていく。
迎えた直線、一瞬進路を失いかけるが二列ほど外に持ち出し、先行馬の間を割るようにして進路を確保する。お前本当にユーイチか?そのまま馬群を抜け出し、視界が開けた残り200mで弾かれたように加速。逃げこみを図る前2頭に詰め寄っていく。逃げたアエロリットは最後まで粘り続けたが、インディチャンプがクビ差競り落としてゴール板を通過。さらにそのハナ差後ろには逆境を跳ね返そうと上がり最速でアーモンドアイが迫ってきていたがこれも振り切った。インディチャンプ大金星である。
鞍上の福永祐一は高松宮記念に続くGⅠ勝利。2回ともインから馬群をさばいて抜け出すという見事な手綱さばきで勝利をものにした。直線で詰まりまくってたあの頃とは隔世の感がある。そしてステイゴールド産駒もこの年GⅠ2勝目。これまで中長距離で実績を残す馬が多かったステゴ産駒の中で、高速競馬に対応した一流マイラーの誕生は大きな意味を持つかもしれない。
秋は毎日王冠から始動。一時は先頭に立つ姿を見せるも追い比べになってからやや伸び脚を欠き3着。
次戦はマイルチャンピオンシップ。騎乗停止となった福永祐一の代打として池添謙一が初騎乗である事と安田記念とは異なる右回りから3番人気。
レース本番は先頭集団5番手につけて好走後直線に入りダノンプレミアムに並び最後は一気に後方を引き離して勝利。これによりモーリス以来4年ぶり史上7頭目のマイル春秋制覇を果たした。
その後予定通りに香港マイルに参戦。鞍上にはダミアン・レーンを迎えた。しかし、香港到着時には「イレ込みが目立った」影響か本番で出遅れ最後方からの競馬に。道中はインから位置取りを押し上げるも、馬群に包まれながら迎えた直線では内外から出られず進路を失う。残り1ハロンを切ってようやく開いた内に突っ込んだものの末脚が振るわず7着に敗れた。
しかし、マイル春秋制覇が評価されてこの年の最優秀短距離馬に選ばれた。
年が明けて中山記念に出走。1枠1番から終始中団の内を進むと、最後の直線で追い上げるも4着に終わった。
次走はマイラーズカップでは1番人気に推されると、本番も直線で抜群の手応えで外に持ち出し、貫禄勝ちと重賞四勝目を手にした。やはりマイル1600mしか本気出せない馬
その勢いのまま安田記念連覇を狙うもそこにはリベンジに燃え八冠を狙うアーモンドアイを筆頭に三歳で香港マイルG1を制したアドマイヤマーズ、昨年の桜花賞グランアレグリアら10頭のG1馬が出走。
レースはアーモンドアイの隣4枠6番で好スタートを切ると、グランアレグリアを前に見る中団のインでロスなく追走。直線、馬群を割ってじわじわと脚を伸ばしゴールに迫るも最後アーモンドアイにかわされ3着となった。
安田記念の後夏を休養に充て秋はマイルCSに直行。安田記念を制したグランアレグリア、前年の朝日杯勝者サリオスにつづく3番人気となる。4枠8番から中団外目でグランアレグリアを見ながらコーナーを通過し直線で先頭に出ることに成功するも内の隙間を突いて進出してきたグランアレグリアにかわされ2着。
この年は香港マイルではなく距離の違う阪神カップへ出走するもダノンファンタシーの3着まで。
結局この年は1勝にとどまり、馬齢による衰えが見え始めていた。
親父のこともあってか6歳になっても現役を続行。
始動戦は阪急杯。入れ替わりが激しい短距離路線で6歳という年ではあったが実績から3番人気になるもレシステンシアの4着。結果はさみしいものの上がり2位タイのタイムであり、衰えがあるとは思わせない走りである。
次に向かったのは高松宮記念。ここにきて更なる距離短縮である。キツイって
前走を快勝したレシステンシア、昨年末の香港スプリントを制したダノンスマッシュに次ぐ3番人気に推される。他に同じ距離で成績を上げている馬がいるなか、短距離初挑戦のこの馬が人気になる不思議である。
レースはモズスーパーフレアがハナを切り、インディチャンプは中団の内につける。直線で隙間を縫ってモズスーパーフレアをかわすも外を走るダノンスマッシュ、レシステンシアにゴール板直前で差され3着。
次走は安田記念を選択。前年の勝者グランアレグリアがぶっちぎりの1番人気に推されるもマイルというのもあり2番人気での出走となった。他にもこの年のNHKマイルカップを制したシュネルマイスターやダノンプレミアム、サリオスとマイルでの実績馬が多く出走した。
出足がつき中団前目で進め、直線で一瞬先頭に立つことがかなうも後ろから併せ馬であがってきたダノンキングリーとシュネルマイスター、さらには馬群から抜け出すのがやや遅れたグランアレグリアにもかわされ4着。マイルで2年前のマイラーズC以来の馬券外となった。この後はリフレッシュのため放牧に出された。
秋は3度目となるマイルCSに出走。ラストランにして連覇を狙うグランアレグリア、前走毎日王冠をすさまじい末脚で勝ってきたシュネルマイスター、朝日杯をレコード勝ちしたグレナディアガーズ、ホープフルステークス勝者ダノンザキッドといった3歳馬も集まる中、さすがに厳しいとみられたか6番人気となる。
レースはホウオウアマゾンが先頭に立ち、インディチャンプは中団内でサリオスを見る形で進む。直線に入ってサリオスをかわしていく。しかし外が伸びる馬場になっていたこともありグランアレグリアが連覇、インディチャンプを標的としていたシュネルマイスター、グランアレグリアの後ろから追走をつづけたダノンザキッドにハナ差交わされ4着。しかしながら古馬牡馬では最先着であり、春秋マイルを制した馬としての威厳は保てたといえる。
2021年12月1日、シルクレーシングから香港マイルをもって引退、種牡馬入りすることが発表された。
ラストランとなる香港マイル。人気は現地で15連勝中のゴールデンシックスティ、ダノンキングリー、サリオスに次ぐ4番人気。鞍上は当然福永……ではなく、C.スミヨン。
というのも香港マイルの1つ前のレース、香港スプリントで予後不良が2頭出た落馬事故があり、その事故に巻き込まれて落馬。意識はあったものの検査のため病院に搬送、乗れなくなってしまったのである。
急な乗り替わりとなってしまったことも影響し、スタートこそ悪くなかったもののいつもと違う中団後方に控える競馬になり、ハナをとったサリオスの作ったスローペースの先行有利に間に合わず5着。勝ったのはタマのないゴルシゴールデンシックスティ。父の再来は叶わなかった。
通算成績は23戦8勝。勝ち数こそ多くないものの掲示板を外したのは19年の香港マイルのみと賞金は確実に持ち帰ってくるクラブとしてはありがたい馬だったのではないだろうか。賞金をしっかり持ち帰ってきていたあたりは親父の血か。
種牡馬としては先んじて活躍している先輩がいるが、得意距離の違いで個性を出せるかが期待される。
繋養先は優駿スタリオンステーションと発表されている。
ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
ゴールデンサッシュ 1988 栗毛 |
*ディクタス | Sanctus | |
Doronic | |||
ダイナサッシュ | *ノーザンテースト | ||
*ロイヤルサッシュ | |||
ウィルパワー 2007 鹿毛 FNo.3-l |
キングカメハメハ 2001 栗毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
*トキオリアリティー 1994 栗毛 |
Meadowlake | Hold Your Peace | |
Suspicious Native | |||
What a Reality | In Reality | ||
What Will Be |
クロス:Raise a Native 5x5
掲示板
98 ななしのよっしん
2023/07/18(火) 23:27:58 ID: U/xKJEM+0b
去年ノーザンファームが20頭以上種付けしていて、しかも兄弟に重賞勝ち馬がいるような肌(ベルアリュール2とかマイティスルーとか)に何頭もつけているから、結構期待しているんだな
99 ななしのよっしん
2024/11/28(木) 20:18:49 ID: 4mqsSL2dao
2024年の種付け数は減ってはいるが種付けシーズンが終わってからのセールで産駒がかなり好調なんで馬産地からの評価はかなり上がってる様子
もしかするともしかするかもねチャンプ
100 ななしのよっしん
2024/12/20(金) 20:55:13 ID: 1azLvSpNYY
こないだオグリの番組でちらっと出てたな
(オグリが引退後に優駿で種牡馬やってた名残)
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最終更新:2025/03/26(水) 20:00
最終更新:2025/03/26(水) 20:00
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