エディータ・ロスマンとは (ロスマンセンセイとは) [単語記事]

エディータ・ロスマン（Edytha Rossmann）とは、「ワールドウィッチーズ」シリーズの登場人物である。通称「パウラ」。

プロフィール

姓名：エディータ・ロスマン
- 身長：151 cm
- 年齢：19歳（1944年 7月） / 20歳（『劇場版』）
- 生年月日：1925年 1月11日
出身：帝政カールスラント
- 階級：曹長
- 原隊：カールスラント空軍第52戦闘航空団（JG52）第4中隊
- 所属：連合軍第502統合戦闘航空団＜ブレイブウィッチーズ＞
使い魔：キツネ
- 搭乗機：メッサーシャルフ Bf109G-2のちK-4 / Bf109G-6のちK-4（『ブレイブウィッチーズ』）
- 使用武器：MG42 / フリーガーハマー（寒冷地仕様）（『ブレイブウィッチーズ』）
- 固有魔法：不明

モデル

格闘戦より遠距離戦を好む頭脳派のパイロットであり、初期の西部戦線でエースに。後に東部戦線へ移って多くの戦果を挙げ、騎士鉄十字章を受けた。新人時代のエーリヒ・ハルトマンの僚機も務めている。1943年 7月、ソ連軍領域内に不時着して捕虜となり、49年解放。2005年死去した。最終階級中尉、撃墜数93。

容姿・人柄

肩までの銀髪に502JFW最年長という年齢に見合わぬ151 cmの低身長が特徴で、その小柄さがラテン語の「パルウゥス（小さい）」に由来する「パウラ」という愛称のもととなった。合法ロリ。

「相棒を必ず連れて帰るだけの腕を持っている」と評される優秀なベテランウィッチで、入念な敵の観察と急所への一撃による、才能に頼らない堅実で習得容易な一撃離脱戦法をとる。これは彼女の入隊当時はウィッチの才能に頼った格闘戦が主流であったが、彼女には幼少期の事情から体力が不足し急激な機動が難しかったため編み出したもので、彼女はその先駆者として後に多くの新人ウィッチを教育した。

戦場では生真面目な先任曹長だが、日常では案外陽気で享楽的な性格。美味しい食べ物と音楽が好きで、街に出かけては一日かけて食材やレコードを買い込んでくるようなこともある。人当たりがよく辛抱強いため、新人の教導役に非常に向いており、“ロスマン先生”と綽名される。事実多くの新人ウィッチを教え子とし、生徒たちがやがて優秀なエースウィッチとして自身の階級と撃墜数を追い抜いていくのを見るのが何よりの楽しみ。

戦歴

生まれはカールスラント中部のゲーラ。幼いころ大きな病を経験したため成長が遅れ、小柄で体力のない身体となった。それゆえの身体能力の低さから魔法力を持ちながらもウィッチとなれずにいたが、ヒスパニア戦役の勃発で基準が緩和されて無事入隊、航空ウィッチとして軍曹に任じられヒスパニアに派遣された。

ヒスパニアではJG88に所属したが、体力不足でドッグファイトについていけなかったことから、ネウロイの隙を突く一撃離脱戦法を研究。これがヴェーラ・メルダース中尉の目に留まり、ロッテ戦法開発のきっかけとなる。

戦役終結後昇進。フーベルタ・フォン・ボニンの率いるJG52で教育係曹長として一撃離脱戦法の教育に尽力し、第二次ネウロイ大戦の勃発後は前線での新人ウィッチの教導も行った。カールスラント撤退作戦「ビフレスト作戦」では撤退の時間稼ぎのため東部にとどまって戦い、そのままオラーシャ反攻作戦「バルバロッサ」に参加する。

その後、ペテルブルグで第502統合戦闘航空団＜ブレイブウィッチーズ＞が結成されると、隊長グンドュラ・ラルより招聘された。502JFWでも教育係曹長として教導を続け、曹長の階級でありながら戦闘隊長アレクサンドラ・I・ポクルイーシキンと並ぶ部隊幹部として活動。同時にヴァルトルート・クルピンスキーのような厄介な素行不良者を取り締まる風紀委員のような役目も担っている。怒らせると怖い。

対人関係

JG52の同僚であるゲルトルート・バルクホルンやエーリカ・ハルトマンとは知り合いで、特にエーリカは彼女の教導を受けてその空戦術の基礎を学び、後のスーパーエースの基盤となっている。教導役という立場ゆえ、他にも彼女が基礎を教えたエースウィッチは数多い。

502JFWの隊長グンドュラ・ラルには多大な信頼を置かれており、その副官のような立場にある。同僚ヴァルトルート・クルピンスキーとも古い戦友で、可愛がっていたエーリカを堕落させた張本人として“ニセ伯爵”とけなしその素行に手を焼きつつも、心底では相互に強く信頼しあう仲。

登場

初登場は原作者・島田フミカネサイト内の「next world witches」にて。
書籍媒体では「ワールドウィッチーズ」収録のほか、「秘め録CD」では初出撃の際のエーリカの長機として名前だけが登場。

アニメでは『ストライクウィッチーズ劇場版』で台詞無しながら他の502JFWの面々とともに僅かに登場。西へと旅立つエイラとサーニャを見送った。『ブレイブウィッチーズ』にもメインキャラクターとして登場する。

『ブレイブウィッチーズ』での活躍

新人でありながら＜ブレイブウィッチーズ＞への参加をひとまずは認められた主人公・雁淵ひかりの力量を見極めることとなったのが、502JFWでも教育係曹長を務めるエディータであった。

初めはひかりの能力不足から教導にすら至らないと判断したエディータであったが、ひかりが数少ないとりえであるスタミナと根性を発揮して見せたこともあり、一週間の猶予を与えたうえで改めて、教導の価値があるかひかりに試練を課すことになる。しかしそれでも、エディータはひかりの訓練に乗り気ではなかった。かつて熱意に押されて教えた魔力不足のウィッチが、結局は二度と飛べない身体となったことを覚えていたからである。

しかし一週間のあいだ諦めずに挑戦し続けるひかりを見たエディータは、最後には試練を乗り越えるためのテクニックを教えるようになる。「あなたは姉のようにはなれない」と断言し、自身のやり方を見つけるように、という言葉とともに。そして最後の最後に、ひかりは試練を達成する。そしてその試練とエディータの教えたテクニックは、ひかりの魔力不足を補うための技術でもあったのである。＜ブレイブウィッチーズ＞の一員として迎え入れられ喜ぶひかりを眺めながら、エディータは「あなたはあなたになりなさい」と呟いたのだった。