オーソリティ(Authority)とは、2017年産まれの日本の競走馬である。
主な勝ち鞍
2020年:青葉賞(GII)、アルゼンチン共和国杯(GII)
2021年:アルゼンチン共和国杯(GII)
2022年:ネオムターフカップ(沙G3)
父オルフェーヴル、母ロザリンド、母父*シンボリクリスエスという血統。
父は三冠馬にして『金色の暴君』ことオルフェーヴル。この馬のデビュー時点では皐月賞馬エポカドーロやGI複数勝ちのラッキーライラックといった産駒を輩出していた。この馬はその3世代目の産駒にあたる。
母ロザリンドは*シンボリクリスエスとシーザリオの間に生まれた4番目の仔で、母の全兄にエピファネイア、半弟にリオンディーズ・サートゥルナーリアを持つ良血馬。
母父*シンボリクリスエスは父父ステイゴールドやその産駒との相性がいいようで、この馬の他にもオジュウチョウサンやソーヴァリアントといった活躍馬が見られている。
馬名の「オーソリティ」は『権威・威信』を意味する英語。三冠馬である偉大な父を継ぐ願いを込めて付けられたようだ。
2019年7月7日の函館新馬戦でデビュー。鞍上は父の主戦騎手だった池添謙一が手綱を握り、1番人気に応え新馬勝ち。つづく芙蓉ステークスでも1番人気の期待に違わない快勝を収めた。
勢いのまま年末2歳馬の檜舞台ホープフルステークス(GI)に駒を進めるが、此処で同期の期待の星であるコントレイルが立ちはだかる。序盤、直線で他馬に挟まれ終始下位に沈む状況でなお最後の直線で末脚で迫るも、レースレコードコンマ1秒に迫る好走をしたコントレイルの5着に終わる。
3歳スタートに同年改称された弥生賞ディープインパクト記念(GII)を選択、鞍上も短期免許で来日した南アフリカの俊才ライル・ヒューイットソンを迎える。先行してペースを維持していたが、父の名を冠するレースで意地を魅せたサトノフラッグとワーケアに刺され3着。皐月賞を回避し、日本ダービーに照準を合わせダービートライアルである青葉賞(GII)に出走。終始先団で行きつつ、一旦息を入れて一気に末脚を叩き込み先行していたヴァルコス・フィリオアレグロをかわして鞍上のヒューイットソンと共に初重賞を飾り、ダービーへと駒を進める…はずだったが、7日後に骨折が判明。3か月の休養を余儀なくされダービーへの挑戦は幻となってしまう。その後の経過が思わしくなかったため菊花賞も断念。最終的にクラシックへの挑戦を全て諦めざるを得なかった。
秋戦線は古馬との対決にシフト、鞍上もクリストフ・ルメールに交代し、11月のアルゼンチン共和国杯(GII)から再スタートになった。アルゼンチン共和国杯では終始3番手をキープし1番人気のユーキャンスマイルを抑え込み重賞二連勝。しかし、鞍上が川田将雅に変わった年末の有馬記念では14着と惨敗。古馬混成も含めた(GII)2勝と結果は残したが、同期のコントレイルが親子二代での無敗三冠を達成し、ジャパンカップで三冠馬同士の激戦を繰り広げた陰で、この馬にかけられていた期待としては些か不完全燃焼と云える1年だった。
明けて2021年はダイヤモンドステークス(GIII)で2着と滑り出しははまずまずだったが、天皇賞(春)(GI)では10着、中々勝ちきれない。しかも、レース後に左脛骨の骨折が判明。またしても半年の休養に入った上に所属していた厩舎で所属騎手に対する調教師の暴行が発覚するという不祥事が発覚したため調教停止処分の末に一時転厩する等、弱り目に祟り目と云える災難が彼を襲う。
11月のアルゼンチン共和国杯(GII)では昨年組んだルメールが再び手綱を握り、出走中トップハンデ57.5kgを背負いながらも、これまた昨年を髣髴とさせる3番手からの最終加速で2着に2馬身半差を付ける強い走りで連覇。アルゼンチン共和国杯連覇は史上3頭目。1982・83年のミナガワマンナ以来38年ぶりの快挙だった。
中2週で挑んだジャパンカップ(GI)にはホープフルステークス以来の対戦で、このレースがラストランになるコントレイルと2度目の対戦。人気もアルゼンチン共和国杯連覇及び府中での相性の良さから、1番人気のコントレイル、2021年ダービー馬のシャフリヤールに次ぐ3番人気であり、その他2頭と合わせてダービー馬4世代が揃う記念的な大レースで決して見劣りしない存在感を見せる。
レースは前年大逃げをしたキセキが最後方に控えるという驚きの展開。先団でキッチリペースを保ち最終直線残り300Mで先頭に立つも、上り最速の末脚で外から差してきたコントレイルに交わされ2馬身差。しかし、シャフリヤールには譲らず2着。同期の王者の背は遠かったが、ダービーでレコードタイムを叩き出したシャフリヤール相手に負けない意地を魅せる走りを見せ、コントレイルのラストランに華を添える形となった。
明けて5歳。サウジカップデーへの登録をしていたシルクホースクラブは招待を受諾し遠征へ。ネオムターフカップ(サウジアラビアGIII)への出走で5歳始動戦となった。レースでは好スタートを見せるとそのままハナに立ち、サウジアラビアのKasparに1馬身1/4差をつけて逃げ切った。
次走として、いよいよ父父ステイゴールドも勝ち取ったドバイシーマクラシック(ドバイGI)に出走。ネオムターフ同様、スタートの好位置からハナを切り、先頭に立って逃げ粘る。が、200mを切って、すぐ後ろに居たシャフリヤールがこじ開けて前に、更に大外最後方からの凄まじく追い込んだ米ブリーダーズ・カップ覇者Yibirも来て3着。シャフリヤールにジャパンカップでのリベンジをされる形(+日本ダービー勝利馬による初の海外GI勝利)と相成った。
前年11月のジャパンカップ以来およそ7か月ぶりの国内戦となった6月の宝塚記念(GI)は1枠1番に入ったが、馬場入場後に右前肢跛行を発症し、馬体故障により競走除外となった。その後、骨折が判明、全治未定
との診断が下された。
その後は療養を続け回復の目途が立ったという事で、復帰戦には6月のエプソムカップ(GIII)…の予定だったがこちらは調整が不十分という事で回避、ダートのエルムステークス(GIII)にスライドする事になった。怪我をしやすい脚元を考慮してのダート、という流れだろうか。
初ダートになった同レースだが、最後の直線でまったく反応せず12着と大敗。レース後に脚を気にする様子を見せたため検査したところ、左前脚の種子骨靱帯に重度の損傷が見られることが判明した。そのままこの年の8月25日付で引退および優駿スタリオンステーションでの種牡馬入りが発表された。ところが怪我の状態が酷く種付けも厳しいと言うことになったようで、その後暫く続報が途絶えていた。
最終的に2024年10月にノーザンホースパークに引退競走馬として繋養されることが発表された。
2歳から6歳までのキャリアで故障4回という災難続きの中、重賞複数勝ちこそやってのけたがとても悔いのない競走馬生とは言い難いラストでターフを降りたオーソリティ。せめて今後は安らかに過ごしてもらいたいものである。
オルフェーヴル 2008 栗毛 |
ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ゴールデンサッシュ | *ディクタス | ||
ダイナサッシュ | |||
オリエンタルアート 1997 栗毛 |
メジロマックイーン | メジロティターン | |
メジロオーロラ | |||
エレクトロアート | *ノーザンテースト | ||
*グランマスティーブンス | |||
ロザリンド 2011 黒鹿毛 FNo.16-a |
*シンボリクリスエス 1999 黒鹿毛 |
Kris S. | Roberto |
Sharp Queen | |||
Tee Kay | Gold Meridian | ||
Tri Argo | |||
シーザリオ 2002 青毛 |
スペシャルウィーク | *サンデーサイレンス | |
キャンペンガール | |||
*キロフプリミエール | Sadler's Wells | ||
Querida | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:サンデーサイレンス 3×4(18.75%)、ノーザンテースト 4×5(9.38%)、Hail to Reason 5×5(6.25%)、Northern Dancer 5×5(6.25%)
掲示板
157 ななしのよっしん
2024/10/31(木) 04:20:37 ID: GIfSvyxt9h
ウインテンダネスみたいに乗馬から種牡馬入りする例もあるけど
まぁ去勢されるかもしれんか
158 ななしのよっしん
2024/10/31(木) 04:24:51 ID: GIfSvyxt9h
あーてかもう騙馬表示になってるのか
159 ななしのよっしん
2025/01/29(水) 22:59:03 ID: r9wjU1a0LC
何にせよ無事でいてくれてホッとしたよ
どうせなら種牡馬入り出来なかった鬱憤晴らしも込めて
30歳超えるくらいまで長生きしてくれよな
提供: こぱすてっく
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急上昇ワード改
最終更新:2025/04/08(火) 08:00
最終更新:2025/04/08(火) 08:00
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