サッカーチリ代表とは、チリサッカー連盟(FFC)によって構成されるサッカーのチリ共和国代表チームである。ユニフォームは国旗の赤、青、白を基調にしていてホームはシャツが赤でパンツが青。愛称はラ・ロハ(La Roja)。
サッカーのナショナルチーム | |||
チリ代表 | |||
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基本情報 | |||
国旗 | ![]() |
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協会 | FFC | ||
大陸 | CONMEBOL(南米) | ||
FIFAコード | CHI | ||
FIFA加盟 | 1913年 | ||
監督 | リカルド・ガレカ | ||
FIFAワールドカップ | |||
出場 | 9回 | ||
最高成績 | 3位(1回) | ||
コパ・アメリカ | |||
出場 | 41回 | ||
最高成績 | 優勝(2回) |
チリサッカー連盟はCONMEBOLの創設時から参加しており、チリ代表は南米選手権(コパ・アメリカ)には第1回から参加。FIFAワールドカップにも第1回大会から参加。長年ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイの南米三強を追う立場となったいた。
FIFAワールドカップにはこれまで9回出場しており、自国開催の1962年に3位に入ったのが最高成績となっている。コパ・アメリカは長年タイトルに届かなかったが、2015年に初優勝を果たすと2016年には大会連覇を果たしている。2017年のFIFAコンフェデレーションズカップでは準優勝。
かつてはウルグアイと似た堅守速攻のスタイルだったが、2007年にマルセロ・ビエルサが監督に就任して以降は、積極的なハイプレッシングとポゼッションで相手を押し込むスタイルに切り替わっている。アレクシス・サンチェスやアルトゥーロ・ビダルといった世界的なタレントを擁した2010年代に黄金期を迎えた。
歴史的経緯などからサッカーペルー代表とはライバル関係にある。
南米ではサッカー連盟がアルゼンチンに次ぐ2番目に組織された歴史があり、南米選手権(コパ・アメリカ)に1916年の第1回大会から出場している4チームのうちの1つである。
FIFAワールドカップも第1回の1930 FIFAワールドカップ・ウルグアイ大会から出場。メキシコ、フランスを相手に連勝するが、全勝対決となった第3戦のアルゼンチン戦ではギジェルモ・スタービレに2ゴールを決められ敗戦。惜しくもグループリーグ敗退となる。
ワールドカップに予選が導入されるようになってからは南米三強との争いに勝てず、3大会連続で本大会出場を逃していた。1950 FIFAワールドカップ・ブラジル大会で3大会ぶりに本大会に出場するが、1勝2敗でグループリーグ敗退。その後は2大会連続で予選敗退に終わっている。1955年と1966年の南米選手権では2大会連続で決勝まで残り、準優勝している。
1960年のチリ大地震から復興し無事開催された1962 FIFAワールドカップ・チリ大会では西ドイツ、イタリア、スイスという強豪チームと同組となったが、初戦のスイス戦をレオネル・サンチェスの2ゴールで快勝。第2戦のイタリア戦は試合中に殴る蹴るの乱闘が勃発し、ついには警察が動員されるまでの事態となる荒れた試合となったが、2-0で勝利。なお、「サンティアゴの戦闘」と呼ばれたこの試合は、「サッカー史上において、最も愚かであり、凄惨で、おぞましく、恥ずべき試合」と非難された。とはいえ、2勝1敗の2位で初のグループリーグ突破を果たした。準々決勝では伝説的なGKレフ・ヤシンを擁するソ連と対戦。戦前は不利と予想されたが、2-0で勝利し下馬評を覆す。準決勝ではガリンシャ擁するブラジルに完敗するも、3位決定戦ではユーゴスラビアに勝利し、3位入賞を果たす。レオネル・サンチェスは6人が並んだ大会得点王の1人となった。
2大会連続での出場となった1966 FIFAワールドカップ・イングランド大会は、前大会得点王のレオネル・サンチェスが不発に終わったことが大きく響き、1分2敗の最下位でグループリーグ敗退。その後は1986年まで予選敗退と本大会出場を交互に繰り返す時代が続くが、出場を果たした1974 FIFAワールドカップ・西ドイツ大会と1982 FIFAワールドカップ・スペイン大会はいずれも1勝もできないまま敗退している。
1990 FIFAワールドカップの南米予選地区予選のブラジル戦で起きた「ロハス事件(チリのキーパー、ロベルト・ロハスが0-1で負けている時に観客から投げれた発煙筒に当たったふりをしてチームが試合の続行を拒否した事件)」による制裁で予選参加権を剥奪され、1990/1994 FIFAワールドカップには出場できなかった。
ロハス事件の制裁処分が解けた1998 FIFAワールドカップ・フランス大会の南米予選では、イバン・サモラーノとマルセロ・サラスという二人のワールドクラスのストライカーが登場。この強力2トップはブラジルのRo・Roコンビ(ロマーリオ&ロナウド)にちなんで「ZaSaコンビ」と称される。予選では二人ともが11ゴールを記録する驚異の破壊力を見せ、4大会ぶりの本大会出場を果たす。イタリア、カメルーン、オーストリアと同組に入った本大会でも、ZaSaコンビの活躍によって3引き分けという成績を残し、1勝もできないまま決勝トーナメント進出という珍記録を生み出す。ラウンド16では怪物ロナウドのブラジルに完敗し撃沈するが、存在感を見せた大会となった。
2000年のシドニーオリンピックでは、オーバーエイジ枠として参加したサモラーノが大会得点王となる6ゴールを決める活躍を見せ、銅メダルを獲得。しかし、その後サモラーノとサラスが怪我や衰えによって代表を離れるようになると2002年と2006年のワールドカップは2大会連続で予選敗退。
低迷期打破のため、2007年にアルゼンチンの鬼才マルセロ・ビエルサを監督に招聘。加えてアルトゥーロ・ビダル、アレクシス・サンチェスというワールドクラスのタレントが台頭するようになる。ビエルサ仕込みのハードワークを駆使したスタイルが浸透するようになり、2010 FIFAワールドカップ・南アフリカ大会は南米予選を2位で終え、本大会でもホンジュラスとスイスをいずれも1-0で下し、2勝1敗でスペインに次ぐ2位でグループリーグを突破。ラウンド16ではブラジル相手に0-3で敗れるが、この大会で見せたチリのスタイルは高く評価された。
ビエルサは2011年に退任するが、その後就任したホルヘ・サンパオリのもとビエルサが築いてきたスタイルは踏襲されていた。2大会連続での出場となった2014 FIFAワールドカップ・ブラジル大会では、初戦でオーストリアを相手に快勝すると、第2戦では前回王者のスペインと対戦。すでにオランダ戦を落としていたスペインは後がない状況にあったが、中盤をマンツーマンで抑えてスペインから次々とボールを奪い取り、ショートカウンターでゴールを狙う戦略により2-0で勝利。スペインを敗退に追い込み、2大会連続での決勝トーナメント進出を決める。第3戦でオランダに敗れ2位通過となり、ラウンド16では前回と同じく開催国のブラジルと対戦。ブラジルを相手に互角の戦いを見せ、PK戦までもつれ込むが、3人が失敗したことでまたもやベスト16で大会から姿を消すことになる。
自国開催となったコパ・アメリカ2015では、10得点3失点という圧倒的な内容でグループリーグを首位で突破。準々決勝のウルグアイ戦は接戦となるが、後半のマウリシオ・イスラのゴールによって勝利する。この試合ではエディソン・カバーニの肛門に触れる仕草で退場に追い込んだゴンサロ・ハラの挑発行為が物議を醸し、ハラは2試合の出場停止処分を受けることになった。準決勝ではライバル国であるペルーを相手にエドゥアルド・バルガスの2ゴールで勝利し、1987年大会以来の決勝進出を果たす。決勝はリオネル・メッシを擁するアルゼンチンと対戦。ここでも試合内容でアルゼンチンを上回りながらも仕留めきれず0-0のままPK戦までもつれ込むが、クラウディオ・ブラーボが2本をストップする活躍を見せ、初優勝を果たす。長い歴史を持つチリサッカーにとって、ようやく得た初のタイトルとなった。
2016年に開催されたコパ・アメリカ・センテリオでは、初戦でいきなり前回決勝で戦ったアルゼンチンと当たり、リベンジを許すスタートになる。しかし、続くボリビア戦とパナマ戦をビダル、サンチェスの両雄の活躍で制し、2位でグループリーグを突破する。準々決勝では強豪メキシコ相手に大量7ゴールを奪う驚きのゴールラッシュを披露し圧勝。準決勝でもコロンビアに勝利し、2大会連続で決勝へ進出、しかも相手はまたも同じアルゼンチンだった。試合は前回と同様にメッシ中心のアルゼンチンの攻撃を組織的な守備で抑え込み、またもや0-0のままPK戦に突入。そしてこのPK戦を制し、コパ・アメリカ連覇を達成。
FIFAコンフェデレーションズカップ2017では決勝で惜しくもドイツに敗れじたが、準優勝を果たし、南米での地位をますます高める結果となった。ところが、2018 FIFAワールドカップ南米予選では、最終節まで3位に立ちながらも最終戦でブラジルに敗北。その結果、アルゼンチン、ペルーに一気に抜かれて6位にまで転落し、2大会連続南米王者がよもやの予選敗退の憂き目に遭った。さらに2022 FIFAワールドカップ南米予選でも主力が高齢化したことで低迷し、最終節でペルーに敗れたことで2大会連続での予選敗退が確定する。
その後も世代交代はうまくいかず、2026 FIFAワールドカップ南米予選では6試合で1勝2分3敗と低迷。コパ・アメリカ2024でもグループリーグ3試合で失点はわずか1だったものの、ノーゴールに終わり、グループリーグで敗退。
太字はワールドカップを戦った監督。国旗が付いているのは外国人監督。
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最終更新:2025/04/23(水) 07:00
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