伯備線 単語

139件

ハクビセン

4.0千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

伯備線とは、中国地方にある鉄道路線である。陰陽連絡線の一つ。

概要

伯備線
基本情報
運行事業者 西日本旅客鉄道
日本貨物鉄道(第二種)
井原鉄道(第二種)
総路線距離 138.4km
28
路線記号 V
軌間 1,067mm
電化方式 直流1,500V
電車線方式
使用車両 227系273系
最高速度 120km/h
部分開業日 19198月10日
(伯耆大山駅-伯耆溝口駅)
全線開業日 1928年10月25日
備考
  • ICOCA利用可(一部を除く)
路線テンプレート

岡山県倉敷駅から鳥取県伯耆大山駅を結ぶ幹線。全線で電化されている。
山陰山陽を結ぶルートは幾つか検討されており、岡山側起点が決まるまではとりあえず宿場町の根まで通す事として先行して根雨軽便線として建設が開始された。後に岡山側起点が倉敷となり南北両面から建設され、1928年に全線開通した。

岡山側では山陽本線赤穂線に乗り入れており、米子側では山陰本線に乗り入れている為、伯備線で完結する列車は1本しかなかった(備中高梁駅倉敷駅行き。2022年3月の改正で消滅)。全線走破する普通列車2024年3月ダイヤ改正時点では米子への車両送り込みを兼ねた岡山米子行きの一本のみ設定されており、普通列車は原則新見駅で系統分離された。また新見備中神代間は芸備線が乗り入れている。
岡山駅列車倉敷駅に到着する直前にアプローチ線を使用して伯備線ホームに到着する他、伯耆大山駅山陰本線との合流・分岐地点では通過列車も減速する。また、岡山県内の単線区間では分岐器の関係で通過列車は減速している。
その他清音駅総社駅間は井原鉄道井原線との共用区間となっている。
ラインカラー緑色路線記号Vとなっている。岡山支社管内に限り2016年以前はオレンジが独自に使用されていた。また、倉敷駅新見駅間は山陽本線との通し番号(V05V18)が各に付加されている。
ICOCA岡山駅新見駅間と生山駅根雨駅で利用可岡山駅備中高梁駅間を皮切りに2016年12月17日から新見駅生山駅根雨駅伯耆大山駅米子駅間で利用可となり、後に備中高梁駅新見駅間が追加された。なお、新見駅以北は江・米子・伯備エリアとして新見駅以南とは区別され、「やくも」利用時等に限り相互利用が可

元々はあまり注されておらず数ある陰陽連絡線の中の1路線だったが、山陽新幹線岡山開業により陰陽連絡線メインルートとしての需要が発生し、キハ181系による陰陽連絡特急「やくも」が設定された。後に一部区間の複線化と井倉駅石蟹駅間の付け替え(1983年了)が行われ、1982年7月の全線電化時に特急「やくも」が電車化された。
現在は「やくも」の他に寝台特急サンライズ出雲」も走行している。
伯備線の最高速度381系273系)は倉敷駅備中高梁駅間・江尾駅伯耆大山駅間が120km/h、備中高梁駅江尾駅間が110km/hとなっている。 
また、381系導入に伴い厨スペックの軌強化が行われているが、381系の振り子機構を切っても同速度では乗り物酔いの原因となる動揺に変化は見られず、やくも号の乗り物酔いは振り子機構とは関連しないとも言われている。実際、振り子式車両591系381系)の開発視点でも中央西線紀勢本線よりも路線環境が厳しいとされている(詳細はこちら)。

なお、中国横断新幹線の準備と利便性向上を含め将来的にフリーゲージトレインを導入する事も一部で検討され鳥取県などが調を行っていたが、フリーゲージトレイン山陽新幹線乗り入れに関してはJR西日本本社は消極的である事もあって伯備線に導入されるかは不明であった(※ちなみに、このフリーゲージトレイン導入問題が「やくも」用381系の置き換え車両問題と密接に関わっていたと言われている)。
なお、フリーゲージトレイン導入にはカーブが多い事から伯備線の改良が必要になる(特に備中高梁駅以北)。カーブについては鳥取県の調においてR400未満のカーブが伯備線経由(「やくも」運転区間)では147箇所ある為、フリーゲージトレイン導入には線形改良を行う必要があるとされている。
試算では費用として8002000億程度が必要となるが、山陽新幹線300km/h運転が不可能であるため、新大阪駅出雲市駅間の所要時間は現在よりも840分遅くなるとしている。
結果、導入効果が見込めず、費用もかかることからフリーゲージトレインの導入は断念された。
※伯備線は元々が線規格でR200の急カーブは依然として多く残っている。このため、381系/273系であってもいっぱいいっぱいな状況が生まれている。

このフリーゲージトレイン導入のゴタゴタで前述の通り後継車両の導入が遅くなったと言う説もあり、フリーゲージトレイン断念により273系の導入が決定したと言ってもいい。2024年4月6日より運用開始し、273系制御付き自然振り子により乗り心地は大幅に改善されているが、路線由来の事は残っている。なお、381系2024年6月15日定期運用から退いた(繁忙期の代走運用のみ継続)。

以前から布原信号場現在布原駅)付近などが撮スポットとしてアウトドア鉄ちゃんには有名であったが、最近では西日本地区で国鉄特急車両381系)が定期運用に就いていた数少ない路線として、またEF64形が定期運用に就いている路線という事などによって再注される機会が増えている。
なお、そのEF64形の置き換え的かEF210形が2023年11月1日から2日にかけてに伯備線の試運転に入っている。

駅一覧

 路
 線
 名 


S
R





備考

■:乗換 ○:周辺施設・名所


  地 
  



V01 岡山駅 JR西日本山陽新幹線SW山陽本線姫路方面直通あり)
N赤穂線(直通あり)・L宇野線M瀬戸大橋線
T津山線U吉備線
岡山電気軌道東山本線岡山駅


  県 
 



V02 北長瀬駅
V03 庭瀬駅
V04 中庄駅

   
V05 倉敷駅 JR西日本W山陽本線(下関方面)
水島臨海鉄道水島本線倉敷市


  
V06 清音駅
井原鉄道井原線(神辺方面)
以北は通年でドア半自動扱い


V07 総社駅 JR西日本U吉備線
井原鉄道井原線
V08 豪渓駅
V09 日羽駅
V10 美袋駅
V11 備中広瀬駅

V12 備中高梁駅
V13 木野山駅
V14 備中川面駅
V15 方谷駅
V16 井倉駅 ○井倉洞

   
V17 石蟹駅
V18 新見駅 JR西日本K姫新線P芸備線
布原駅 旅客扱いは芸備線のみで、伯備線列車通過
備中神代駅 JR西日本P芸備線
足立駅
新郷駅 ここまで岡山支社管轄
上石見駅 称「にちなん高原の駅」。
ここから米子支社管轄


 県 




生山駅 ○石
上菅駅

黒坂駅
根雨駅
武庫駅

江尾駅
伯耆溝口駅 とっとり花回廊 西



岸本駅
伯耆大山駅 JR西日本A山陰本線鳥取方面)

   



 線 
東山公園駅
米子駅 JR西日本A山陰本線出雲市方面直通あり)・C境線

●:全列車 ○:一部列車 │:通過 SR出雲サンライズ出雲
複線区間:倉敷~備中高梁駅間、井倉~石蟹駅間、新見~布原駅間の一部(正確には新見駅の交換設備。現在は一部区間が撤去され単線化されている)
       岡山~倉敷駅間(山陽本線)、伯耆大山~米子駅間(山陰本線)
ICOCA利用可エリア岡山駅新見駅生山駅根雨駅伯耆大山駅米子駅出雲市駅

信号場

信号場 設置区間 所在
広石信号場 方谷駅井倉駅 岡山県新見市
下石見信号場 上石見駅生山駅 鳥取県日野日南
上溝口信号場 江尾駅伯耆溝口駅 鳥取県西伯伯耆

使用車両(2024年3月16日改正)

特急車両は前述の通り、電化以降は行列には振り子式車両のみが充当されている。夜行列車寝台特急出雲」の電車化に伴い導入された285系定期運用についている。

普通列車電車が基本だが、山陰側及び芸備線井原線直通列車では気動車も運用に入る。JR世代のみで運用される気動車と異なり長らく国鉄のみであった電車227系500番台導入に伴い置き換えが進んでいる。

なお、定期運用のない281系271系ツアー列車として入線したことがある。

特急・臨時列車

普通

貨物

関連お絵カキコ

ゆったりやくも
381系特急
ゆったりやくも

関連動画

関連商品

関連項目

この記事を編集する
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/11/09(土) 07:00

ほめられた記事

最終更新:2024/11/09(土) 07:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP